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逃亡聖女は引き籠もりたい  作者: 橘可憐
第一章 1
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嬉しそうなシルフ


念入りに力を込めて範囲浄化を念じていた。


なるべく瘴気溜まり全体に届く様に意識を広げながら

じっくり丁寧に瘴気を浄化するイメージを強めながら。


少しずつだが瘴気は薄くなっている、

魔物達もシルフが頑張っているお陰もあってもう殆ど倒した。


後は瘴気溜まりにいる精霊を助けるためにも

周りの瘴気を一刻も早く浄化出来る様に頑張るだけだ。


そう気合を入れて念じ続けたお陰か

私やシルフの願いが通じたのか徹夜をするまでも無く

瘴気はすっかりと薄くなっていて

その中央にまたもや真っ黒になった人型の羽の生えた存在を見つけた。


私は少しでも苦しませない様にと

思い切り強力な『浄化』をぶつけ念じていた、念じ続けた。


そしてつま先から黒味が徐々に抜けて行き

そこに姿を現したのは金色に輝くような色味の精霊だった。


シルフがティンカーベルで

ウィンディーネが妖艶なお姉さんタイプだとしたら

きっちりとした優等生タイプとでも言いうのかそんな感じ。


そして瞬く間に生まれたての赤ん坊の様に小さくなると

「私は精霊アウラです」と儚げな声を出して吐息を吐いた。


そして「ごめんなさい」と言うと私の中へと消えて行った。


ウィンディーネの説明からすると

大分長い間瘴気に侵されていた様だからその疲れも尋常じゃ無いだろう

私の中で安心してゆっくり休んで欲しいとそう願った。


「アウラちゃんを助けてくれてありがとうなの~」

シルフが本当に嬉し気に小さな両手で私の頬に触りながら言った。


「良かったね」私がそう返すと


「うん、とっても嬉しいの~」と今度は私の周りを飛び跳ねている。


そんな風に嬉しそうに賑やかにはしゃぐシルフを見て

私はすっかりと疲れも忘れ「次は誰だろうね」と

もうすでに次の精霊を助ける事を考えていた。


しかしそうは言っても睡魔には勝てず

私は改めてベットを取り出して今日は休む事にした。


辺りにはすでに煩い魔物も居ないので

今夜は朝までゆっくりぐっすり寝られるだろうと布団に入った。


シルフはそんな私の隣に来て私に抱きつく様にして一緒に寝て

私はそんなシルフの体温を心地よく感じながら眠った。


朝食は私は鮭と明太子のおにぎりを

シルフはフルーツサンドで済ませて次の目的地を探した。


シルフがまたまた精霊の気配を探る様にしているので

私も一応地図を広げて確かめていてある事に気づいた。


もしかして五芒星と関係があるのかも知れない。


今までのシルフの位置やウィンディーネの位置を見て

そして現在地を確認して何となくそう思ったのだ。


するとシルフは次の精霊の位置を把握出来たのか

「あっちの方に誰かいるの~」

と指さした方角を見て、私は確信をした。


間違いない五芒星の頂点の位置に精霊が居るんだ。


そう言えば精霊結界を張ってたって言ってたから

そんな事も関係あるんだろうなと自然に納得出来た。


残りの精霊はあと2体。


シルフの望むとおりに一刻も早く助け出して

そしてこの魔界の森に新たな結界を張って貰って

私は今度こそ拠点となるオール電化の家を建てて

そして悠々自適な引き籠り生活を満喫するのだと

気持ちを新たにシルフの指さす方角へ歩みを進めた。


名 前 青葉紅愛(聖女)

レベル 32

スキル 浄化7 結界6 ヒール6 キュア6 エスナ3

    調合 1

固有スキル 魔力量 ∞ 等価交換 8



読んでくださりありがとうございます。

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