ごめんよシルフ
そうして久しぶりに贅沢な休憩を終わらせた私とシルフは
次の精霊を助けるべく歩き始めた。
この辺りはやたらと大きなヘビが出て来て私達を慌てさせた。
シルフどころか私も飲み込まれてしまいそうな程大きなヘビで
内心でいくらで売れるのかと思ってしまった。
流石に大きすぎて私の範囲浄化では倒せなかったが
相変わらずシルフの風の刃で首を撥ねられ一撃だった。
案の定等価交換様は150万円と恐竜並みの高値で売ってくれて
すっかり恐竜を見かけなくなったこの場所で
初めてテンションを上げてしまった。
その他にも虎やゾウなどと言った狂暴な大型の魔物も多く
私の範囲浄化では倒しきれなかったが
相変わらずシルフが風の刃を使って倒してくれていた。
魔物に傷をつけない様に気を付けながら
やはりシルフの首を撥ねる風の刃の攻撃で倒していた。
そしてそれらは〇十万円の値段で売れたので私は悪い気はしなかったが
しかしここで等価交換様は無茶な要望を言い出して
虎は首を撥ねるより無傷で倒した方が高値で売れるからと言い放った。
何だかシルフの頑張りに水を差す様で躊躇したが
売値が無傷で首が付いていれば10倍以上になるとの
等価交換様の説明を聞いては心が揺れて
私はシルフと話し合いの結果、虎は私が浄化で倒すと決めた。
小さな違いが積み重なると大きくなるのだから仕方ない
等価交換様のレベルアップにも繋がる大事な事項ですからね。
その他の魔物は別の場所と変わり映えのしない
私の範囲浄化で簡単に浄化出来る魔物ばかりだったので
それ程苦労もせずに森の中を移動出来ていた。
なので想定していたよりも大分早く私達はその場所へと辿り着いた。
鳥肌が立ってくるほどの濃い瘴気の気配、
むせ返るほどの濃い瘴気の霧が溢れ出すその場所へ。
私は私とシルフに何重にも結界を重ねて張り、
そして範囲浄化にいつも以上に力を込めて念じる。
シルフには何なら私の中に入っていろと言ったのだが
「大丈夫なの~」と呑気な返事をされて説得を諦めた。
瘴気溜まりが段々と濃くなっている様に感じるのは気のせいだろうか?
私の『浄化』もかなりレベルアップして威力を増しているはずなのに
やはりそう簡単には瘴気を消滅させる事が出来ないでいる。
結界の中で水分補給しながら少し休んでまた浄化
おやつ食べてはまた浄化、そしてご飯食べてはまた浄化と
何度も休憩を挟みながらかなり念入りに力を込めて念じても
既に半日近く浄化をしているのいまだに消滅させられない。
いまだ濃い瘴気と魔物の気配が残っている。
私は取り合えず今夜はゆっくり休み
また明日再開させる事にして結界の中にベットを取り出した。
するとシルフが「もう少し頑張るの~」と休む事を拒否する。
そりゃぁ、夜通し頑張れば瘴気溜まりは浄化出来そうだけど
そんなに慌てなくても良いんじゃないの?
私が躊躇していると言うのに「もっと頑張るの~」と譲らない。
仕方ないのでそうだね早く終わらせた方が良いに決まってるよね
たとえ徹夜仕事だろうとたまにはその位頑張っても良いよねと
妙なテンション上げて浄化を続行する事に決めた。
考えてみたら最近はまったく無理をしなくなった。
シルフが一緒と言う事もあるが
等価交換様のお陰と自分の資産(お金)の多さから
随分と気持ちにも余裕が出来た様で
逃げている意識とかまったく無くしてしまって
すっかりと拠点を作り上げたかのような余裕で過ごしている。
休みたくなったら休み、食べたくなったら食べて
そして眠たくなったら寝てと自由気ままも良い所。
そこがオール電化の快適な家の中か
瘴気の中に張った結界の中かの違いだけで
もう気分的には焦って逃げる事ばかり考えてた時とは大違い。
初めてイタチの魔物と出会った時とは大違いで
今では簡単に浄化出来なかったらシルフも居るしとか
結界の外で騒がせておけば良いだろうとか
随分と余裕を持てる様になったものだ。
自分で自分の変わり様に今はっきりと気づかされた。
シルフは懸命に仲間の精霊を助けたがっているのに
私は続きは明日でなんて呑気な考えでいた事が恥ずかしくなった。
ごめんよシルフ、私が悪かった、大分間違っていた。
これからは心を入れ替えるよ私も頑張るよ。
一緒に他の精霊達を助けるって決めたのだから
呑気に休んでなんていられないよね。
私は新たに気持ちを引き締めそして瘴気溜まりに挑み直した。
読んでくださりありがとうございます。




