思ったより大変
流石に900万円を超えるあの超巨大な魔物は
そう簡単に何処にでも居る訳では無く残念だった。
もっともその大きさから遠くからでも姿は確認出来るので
見つければ倒しに行ったが、
肉食恐竜の様に群れる事も無く
そこいらじゅうに溢れるほど居る訳でもなかったので
そう簡単に等価交換様の現金表示が上がる事も無かった。
それでも相変わらず川沿いを上流を目指して進んでいると
今度は大きな滝にぶつかった。
幅は15m程で高さはその倍以上は優にありそうな大きな滝で、
垂直に流れる大量の滝の水が
轟音と共に激しい水しぶきをあげていた。
見上げるその雄大さに流石に登りようが無いと考えてえ
何処か回り道を探そうと辺りを見回し地図を広げていると
またもやシルフが「ココを登りたいの~」と聞いてきた。
今度は間違いなく聞いてみる。
「登れるの?」そう内心期待していたのだ、
この前は飛んだという実感も無いまま川を渡ってしまって
とても残念な思いをしていたから
もし、ここを飛んで登ることが出来るなら
今度こそ飛んだと言う実感を十分に感じてみたいと。
「うん、大丈夫だよ~、ちょっとだけじっとしてて~」
そう言うとシルフはまた何かを唱えだして
そして私の体がフワッと浮いた。
昔ブランコを漕いでいて感じた背中がぞわっとする様な
そんな不思議な感覚を感じて少しこそばゆかったが、
今度は努めてリラックスして
その後の飛んでると言う浮遊感を楽しんだ。
しかし考えてみたら私を持ち上げ続けるのは大変らしく
私が考えていたよりずっとそのスピードは遅く
高さが30m以上あるので途中で大丈夫かと
シルフの事が少し心配になってしまったが
ここで力尽きて落とされる事など無いとシルフを信じ見守った。
当のシルフはかなり力を入れて頑張っている様なので
やっぱり思った以上に力を使っているのだと伝わり
私は余計な事は言わず心の中で応援していた。
大分時間が掛かったようにも思ったが
無事に滝の上へと辿り着いたので私は即座にお礼を言った。
「凄く助かっちゃった、本当にありがとう」
するとシルフは地面にへたり込む様にして
「なんだか疲れちゃった~」と言った。
「大丈夫なの?」私が心配してそう聞くと
「大丈夫だけどぉ、少しだけ休ませてぇ~」
シルフはそう言うと私の中へと入ってしまった。
かなり無理をさせてしまった様だった。
考えてみれば私をこの高さまで運ぶなんてとんでもない事を
また飛べるんだ位に簡単に考えて
そして安易に頼んでしまった事を深く反省した。
このまままた長く眠る事になったりはしないかと
かなり心配になったが今はどうしようもない。
次にシルフが起き出して来たら
絶対に美味しい物をご馳走してあげようそう心に決めて
私は久しぶりにひとりで魔界の森を進む事になってしまった。
読んでくださりありがとうございます。




