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逃亡聖女は引き籠もりたい  作者: 橘可憐
第一章 1
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魔力の循環


商隊のメンバーを紹介された。


バッツにレナにガラフにギードとサマサの5人パーティー

冒険者なのかと思ったら全員商隊のメンバーだって

大手の商会や国のお抱えでもない限り

衛兵や護衛なんて引き連れては行けないと言う


「護衛雇ってたら利益が出ないじゃない

私達みたいな小規模な商隊は自衛もするのよ、命がけよ」


そう言ってサマサさんは高らかに笑った。


そうして私を御者台に座らせると早速の様に話を聞きたがった。


私は包み隠さず召喚されてからの事を話した。


王様の酷い仕打ち、使えない男の話、シスターの話

逃げるために森を抜け湿地帯を抜けてここへ辿り着いた事。


しかし瘴気溜まりの事や等価交換様の事はあえて話はしなかった。


「良く今まで無事だったわね」とサマサさんが不思議そうに言うので

見よう見まねで浄化をしたら魔物を倒せたと話し

夢中になって抜けて来たのだと話しておいた。


嘘は言っていないから別に良いだろう。


「獣に襲われた時は死ぬかと思いました

何しろ浄化が効きませんでしたから」私がそう話すと

「それでどうしたの」と聞かれ

「必死で逃げました」と初めて嘘をついた。


彼女は聞き上手なのでついあれこれと話してしまう

気を付けなくちゃそう思っていた。


「魔法はどうしたの?」


「魔法書読んだら魔力を練ると書いてあったので

一応練習は欠かさずにしているんですがなかなか上達しなくて」

私がそう話すと


「じゃぁレナに少し教わるといいわ」と勧めてくれて

私は荷台の方に席を移りレナさんに魔法を教わる事になった。


レナさんは回復魔法が専門らしく

私がヒールとキュアは使った事は無いが

頂いた魔法書で覚えたと言うと使って見ろと言うので

言われるままに『ヒール』と『キュア』を念じてみると

掌が一瞬光った様だったが何も起こらなかった。


それを見ていたレナさんは「分かった」と言って

私を一から鍛えてくれる事になった。


まずは魔力の循環だと言って私の手を取り両手を繋ぐと

輪っかを作りレナさんと私の魔力を循環させ始めた。


すると体中を温かい何かが流れているのがはっきりと分かった。


「これが魔力の循環、これがスムーズだと発動も早くなるわ」

そう言って魔力の循環に集中してコツを掴めと教えられた。


右手から入って来た魔力は右足を巡り次は左足へと向かい

そして左手へと流れるとレナさんに戻る感じで

魔力がグルグルグルグルと体中を巡っている。


その流れがどんどん早くなって行くのを感じていると

ふと体中にその魔力が張り付いている様な感じがした。


巡っていると言うより纏っている様なそんな感じ。


その事をレナさんに話すとレナさんは両手を外し

魔力を頭のてっぺんから同じ様に全身に流し

また頭のてっぺんに戻す様な要領で循環させてみろと言う。


私は意識して言われた通りに魔力の循環を試みた。


レナさんに手伝って貰っていた時程では無いが

今まで一人で練習してた時とは段違いで

魔力の流れがスムーズなのが気持ち良かった。


いったい今まで私は何を練習していたのかと思う程違った。


まだまだ張り付いてるとか纏ってる感覚には程遠く

しばらくはその要領で練習してみろとレナさんに言われ

私は夢中になって魔力を循環させていた。



読んでくださりありがとうございます。

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