表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

21/46

ダンジョンに行きたい!

 藤村さんの部屋は二階のリュージョンの部屋の隣に落ち着いた。なぜかリュージョンがどうしても隣がいいと言ったから。リュージョンも同じ年頃の男友達ができて嬉しいのかも。食事の席も隣だし仲良しだね。昨日はあんなに険悪だったのに。あの後仲直りしたのかな。

 今日は藤村さんの希望で全員で食材ダンジョンにやって来た。チュートリアルも済まないうちに拉致して来たからね。それにしても私、食材ダンジョン以外のダンジョンに行けてないなぁ……。

 ダンジョンに入ると藤村さんが話しかけてきた。


「い、イリスの好きなタイプってどんな人?」

「考えた事もないわ。異性どころか、人と接する機会がなかったから」

「でも、前世の記憶があるんだろ?その人の影響とかないの?」

「私の場合、前世の記憶が曖昧でどんな人物だったのかもよく分からないの」


 藤村さんがぴったり私の隣にくっついてくる。それを割るようにリュージョンが間に入ってくる。

 ヤキモチ焼いた柴犬みたいでかわいい、と言ったら絶対気を悪くするので言わないけど、かわいい。


「そうか、なら俺にもチャンスはあ」

「イリス様!あそこにひよこが!」

「どこどこ?きゃあかわい~連れて帰りたい!」

「連れて帰りましょう!きっといい卵を産みますよ!」


 食材ダンジョンにたまに出現するひよこはモンスターではない。このひよこを大切に育てると卵を産むのだが、たまに金の卵を産むのだ。あれ?藤村さんが何か言ってたかな?

 バートとアリシアは光の速さでモンスターをなぎ倒して行き、さっぱり綺麗になったダンジョンを私達はお散歩していた。ボス部屋に辿り着くと、初心者パックがひとつ落ちていた。

 藤村さんのチュートリアルなのに申し訳なくなった。


「ごめんなさい。藤村さん、明日は違うダンジョンに行きましょうか?」

「勿論!なら、ふたり」

「俺も行きます!」


 パッと笑顔で返事する藤村さんに被せるようにリュージョンが言って来た。


「じゃあ三人で行きましょうか。でも私、お邪魔じゃない?」


 その後なぜか二人は無言になった。






 今日は王都の近くの初級ダンジョンにやって来た。

私と藤村さんとリュージョンの三人だ。

 バートとアリシアも誘ったんだけど食材ダンジョンに行くから、とやっぱり断られた。出掛ける前にアリシアが私の髪をポニーテールに結ってくれた。


「イリスちゃんは女の子なんだから少しはおしゃれしないと」


 そう言って可愛らしいリボンを結んでくれた。服はいつものワンピースだけど、嬉しかった。

 二人が待つエントランスに行くと、二人共モゴモゴ何か呟いて、目を逸らせた。私の格好変だったかな?


 藤村さんは初期装備のままだけど、このダンジョンも強いモンスターは出ないので大丈夫だろう。藤村さんを先頭に私とリュージョンが後方だ。私も先頭がよくない?と話すとリュージョンにダメ出しされた。


「ダメです。イリス様、何かあったらどうするんです。」

「でも私近接タイプだよ」 

「今日は藤村の歓迎ダンジョンみたいなものなんですから、あいつに活躍してもらいましょう」


 なぜかリュージョンの過保護が加速してるなぁ。藤村さんは襲ってくるモンスターに応戦している。さすが主人公。サクサク倒している。確かに私の出る幕はなさそうだ。それなら、とリュージョンに応援してもらう。


「リュージョン、応援のスキルを持っているなら、私と藤村さんにクールタイムごとにかけてくれないかしら。余裕のある時だけでいいから、勿論リュージョン自身にも」

「わかりました。エール、……エール」

「おお!私のDEFディフェンスが5上がってる!私達相性いいみたいだね!ありがとう、リュージョン。藤村さんは?」

「俺は何も上がってない」

「そっか、仲良しなのに相性がよくないこともあるんだね」


 その後なぜか二人はまた無言になった。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ