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「ほら、梶谷君回復したんだから、みんな仕事再開よ!」
次の日になって、すっかり回復した僕は、昨日の分も含めてキーボードを叩いた。
「瀬斗君、すっかり回復したみたいだね」
「あぁ」
僕は江桜の微笑みかけにうなずいた。
「江桜、ちょっと・・・」
田口が江桜を呼ぶ。
僕は田口に向かってにんまりと笑って見せた。
田口は照れたようにそっぽを向く。
「ここの資料なんだけど、ちょっと古すぎて・・・」
僕はもう一度パソコンに視線を戻す。
よーし、やるか!
僕は気合を入れて、手首をまわした。
「はぁ・・・」
僕は家に帰って、勢い良くベッドに倒れこんだ。
昨日の分もと思って、ちょっとやりすぎたな。
でも・・・
本当に佐崎は不思議だ。
いつも変な事ばっかり言って、へらへら笑ってるのに、
なんだか・・・僕らとは違うところをちゃんと見てる。
言わなくても分かってくれる気がした。
和倉も、そんな感じだったけど・・・一番最初に僕の事気づいたし。
何か、違う。
和倉のすごさじゃない。
もっと別のもの・・・
僕はそう思って、我に帰った。
なんだか、すごく考えてしまった。
一人くすくす笑う。
他人が見たら、気が狂ったんじゃないかと思われるかもしれないけど、とにかく一人で笑っていた。
その時、電話が鳴った。
背筋が寒くなり、笑い声をとめる。とても笑えない。
いやな予感がした。
両親が死んだことを告げられたときと同じような・・・そんな感じだった。
「・・・もしもし」
「あ、瀬斗君?大変なの!」
「・・・おばさんですか?どうしたんですか?」
電話の相手は泰葉を引き取ってくれているうちの奥さんだった。
「泰葉ちゃんが・・・泰葉ちゃんがいなくなったの!どこに行ったのかわからないのよ!」




