000 宵士 用語集
この話は、作中に出てくる言葉の用語集です。
物語の先の展開に触れる内容は含んでいません。読んでいる途中で分からない言葉があった時に、ここへ戻って確かめてください。
■世界
浮桑
物語の舞台となる島国。江戸時代に似た暮らしと文化を持つ。
瑛輝
目に見えない力。太古の昔からこの星に漂うようになり、生き物の進化に影響を及ぼして、妖怪や魔物と呼ばれる生き物が生まれるようになった。宵士は、体の中にこれを巡らせて術を使う。
妖怪
瑛輝によって変異して生まれた生き物の、浮桑での総称。異国では、魔物など別の名で呼ばれる。ほとんどは、獣や鳥や草木などの生き物が変わったもので、生き物として存在している。中には、瑛輝そのものから生まれるものもいる。理性を持たずに人を襲うものもいれば、言葉を話し、村や国を作るものもいる。
西の七体
浮桑の西の地を縄張りとする、七体の強大な妖怪。
天影の乱
二百年前の大きな戦乱。大天狗と手を組んだ大名が天下を取ろうとし、初代将軍が人と常盤衆と岩戸衆をまとめて、これを討った。この戦いの後に、今の幕府が開かれた。
■宵士と力
宵士
人の体に妖怪の力を埋め込み、妖怪を狩らせる者。施術の拠点が三十年以上前に焼かれて技が途絶え、今では二十人も残っていない。
三系統
宵士に埋め込まれる力の系統。剛鬼(鬼)、幻狐(狐)、迅天(天狗)の三つがある。
狐火
幻狐の力の一つ。掌に火を灯す。
神通力
迅天の力の一つ。空気の塊を撃ち出す。
一尺
朔の術が届く距離。掌から一尺(約三十センチ)の内側にしか届かない。
瑛丹
使い切った瑛輝を体に戻すための薬。値が張るうえ、宵士以外には何の役にも立たない。
瑛鉄
瑛輝を帯びた鉄。普通の鉄より、妖怪によく効く。
初太刀
宵士が一人前になった時に、初めて打ってもらう刀。
夜蛭
朔の刀。血を吸う。吸った血で刃こぼれを直し、鋭さを増す。
■陰陽連
陰陽師
術で妖怪を祓い、都を守る結界を保つ者。
陰陽連
陰陽師の家々をまとめる組織。洛環に本拠を置く。天羽・紙屋・斎宮の三つの家が中心になっている。
式神
陰陽師が術で作り出し、使役するもの。
使い魔
生きた妖怪を術で縛り、従わせたもの。
■国と人々
幕府
蔵都に置かれた、浮桑の政をとり行うところ。長は将軍で、上様と呼ばれる。
皇主
洛環に住む、浮桑の古い権威。
常盤衆
北の翠嶺に住む、長命の弓の民。五百年を生きる。天影の乱で幕府の側に立ち、その功で国を与えられた。異国ではエルフと呼ばれている。
岩戸衆
黒耀領に住む、鍛冶と石工の民。天影の乱で幕府の側に立ち、その功で国を与えられた。宵士の刀の多くは、彼らの町千炉で打たれる。異国ではドワーフと呼ばれている。
■地名
蔵都
幕府のある都。
洛環
皇主のいる、古い都。
浪都
西の、商いの盛んな大きな都。
潮見街道
蔵都から西へ延びる、大きな街道。
潮洲
南の海に浮かぶ島。
境州
浪都のさらに西に広がる土地。
遠洲
西の果ての島。北に、異国の船が着く港がある。
霊洲
北の果ての島。
翠嶺
東国の北にある、常盤衆の国。
黒耀領
岩戸衆の国。
臥雲山
朔が育った山。
深沢宿
物語が始まる、山あいの宿場。
■人物(物語の始まりの時点)
朔
宵士。四十三歳だが、見た目は二十代。幻狐系。つばの広い黒い帽子をかぶっていることから、黒帽と呼ばれる。
梓
常盤衆の弓の名手。朔と何度か組んで仕事をしている。
凱
宵士。迅天系。朔とは古い付き合い。
律人
陰陽連の天羽家の、若い陰陽師。使い魔を使う。
桃
朔を拾って育てた、剛鬼系の老いた宵士。臥雲山に住む。若い頃の彼の活躍を元にしたおとぎ話が語り継がれている。
朱丸・悟平・千代
桃と暮らす、犬と猿と雉の妖怪。
蛭
朔のかつての相棒。五年前に死んだ。
真柄弥左衛門
幕府の役人。朔と幕府のあいだを取り次ぐ。
蔵原統斉
幕府の十一代将軍。
■単位
一寸
約三センチ。
一尺
十寸。約三十センチ。
一丈
十尺。約三メートル。
一間
約一・八メートル。
一町
約百九メートル。
一里
約四キロ。
一刻
約二時間。半刻はその半分で約一時間、四半刻は約三十分。
両
お金の単位。一両は、今のお金でおよそ十万円ほど。




