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051.犬と飼い主の人外転生-8

 ケンタウロスとの戦争は未遂に終わることとなった。

 共同戦線を張るはずの巨人が突如停止した後、姿を消すという異常事態にケンタウロスは撤退を余儀なくされた。

 私と接触した段階で、ウラノースが撤退を命じていたそうだ。そもそも戦争を起こさせる気はなく、トート達の身に危険が及べば私が自ら出てくると思っていたらしい。私は結局トート達に何もしてやれなかったな・・・・・・


 ウラノースとクライアントの話がまとまった後、元々ウラノースから提供されていた神力とクライアントから追加で提供された神力で、私は上位神へと至った。


 私の体調回復と、上位神になることでこれまでより自由に自身の空間を構築できるようになるため、より外部の神から干渉されづらい空間を構築する、その目的のための位階アップだ。


 体調の方は正直なんとも言えんが、ウラノースや地球の神々から距離をおけば多少は落ち着くかもしれない。今は増えた神力でドーピングしながら、一つ一つできることをこなしていこうと思う。


 クライアントからは早期の業務再開を求められているので、進化後すぐに空間構築、業務準備開始の運びとなった。

 この辺りは相変わらずのブラック体質だがしょうがない・・・・・・


 最後に、構築した空間へ移動する際にウラノースと言葉を交わす機会があった。

 その表情は今までになく儚げで、ただ《頑張れ》とだけ言葉を残して去る姿はとても小さく見えた。

 期待に応えられなかったこと、もっと早い段階で気持ちを伝えれば良かったこと、色々と申し訳ないという気持ちもあるが、正直ほっとする気持ちの方が大きかった・・・

 

 残念ながらトート達に挨拶する時間はなかった。今後は異世界転生専門機関になるわけだし、本当にアフターケアの業務を設定しても良いかもしれない。


 提供された残りの神力は、異世界転生とその特典に使われることになる。これまでよりも大幅な予算アップだが使えば当然減る。

 人材に応じた派遣先とのマッチングの裁量も上がったのだ。人材のためにもより慎重に運用していかなければならない。

 何より大きな不安要素も抱えることになってしまった。

 

 

 「上手くまとまって良かったですね、猫神様。」


 

 以前私が転生させたケセランパセラン。転生した異世界で慈母神に至り、気がつけば別の惑星でも信仰されている下位神の中でも上位の存在になっていた。今は転生前の犬〈ビションフリーゼ〉の姿を取っている。

 今回は私の関係者ということで連れてこられたようだ。

 

 

 『今度は何を企んでる。以前、私に魅了を仕掛けたことは忘れてないぞ』

 

 

 「その節は申し訳ございませんでした。私のせいで獣神の生物の多くが死んでしまったので、どうしても死霊術師が欲しかったのです。その目的も達し、もう二心ございません。

 転生させてくださった猫神様をお助けしたい一心で進言いたしました。」

 

 

 『(信用できんな・・・・・・だが、)信用はできんが助かったのは事実だ。もう転生機関発足は決まってしまった。正直、私一人ではどうしようもない。

 本来、監査人に実務やらせる道理はないが、発案者として手伝ってもらうぞ。』

 

 

 「はい。勿論です。」


 

 『取り急ぎは、地球からの死者をこちらに誘導するシステム構築と、クライアントの募集案件の整理と必要な特典の洗い出しからだな。』

 

 

 「では、私は募集案件の整理から始めます。」

 

 

 『あ、ああ。(本当にやってくれるのか・・・別の神にまともに仕事振れるのいつ(何光年)ぶりだろう。。)』

 

 

 「そういえば、転生者に紹介するためのこの機関の名前を考えてみたんですが、ご意見いただけますか?」

 

 

 『ん?確か特別室とか言ってなかったか?』

 

 

 「あれは、あの場での仮称ですから。」

 

 

 『正直、転生事務局のままでいいと思うがな・・・・・・まあ、いいか。で、どんな名前なんだ?』

 

 

 「はい。それはーーーーー」

 

 

 この日、今後地球崩壊まで永遠に続いていく異世界転生事務局改め《財団法神 転生事務局》が発足することとなった・・・・・・



 

 

 (つまり雇われが出資もらって法神格化しただけで何も変わらないということだ)


 

 

ー 続く ー

グダグダになってしまいました・・・すみません。


ケセランパセランという相方もできましたし、

もう少し、元の転生特典+異世界編のセットで書き進めてみようと思います。

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