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大好きなメスケモになりました  作者: 香草(かおりぐさ)
2章

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83 メスケモ修行する1

 翌朝、ギンカ王妃が僕を起こしに来た

「さあ起きてください! 修行の時間ですよ! まずはしっかり食べなさい!」

 まだ服も着ていない僕を引きずって行く王妃

「ちょ、待ってくださいギンカさん! 僕裸で」

「あらまあ、ごめんなさいね。着替えたら朝食にしましょう」

 僕は宿なんかで寝る時は裸で寝ている

 毛皮のせいでどうしても熱いし、蒸れるからね

 体臭を気にする僕としてはあまり汗をかきたくない所存

「着替えましたね。ではこちらへ」

 それにしても王妃自ら案内してくれるなんて、嬉しそうなところを見ると相当な世話好きと見える

「料理は私がつくったのですよ! 娘たちにもよく作っているのです」

 ギンカさんは優しいお母さんって感じだ

 どこか僕の母さんと同じ気配がある

 強者だけど普段はすごく優しい

「はい、座って!」

 すでに仲間達も席についていた

 なんとベルまでもだ

 一応ベル、このぬいぐるみの体で食事もできるらしい

 まあ体に入る分量しか食べれないから、小さな御前が並んでいる

「ふむ、なんとおいしそうなのでしょうか!」

 ベルは嬉しそうに御前を箸で器用につついている

 てかその手でどうやって箸使ってるんだろう?

「おいしいいい!」

 サクラも口に食べかすを付けてバクバク食べている

「さて、ネネコ姫、この後食休みしたら闘技場に来い。お前だけの妖術を使えるようにしてやる」

「はい、ありがとうございますキンゲツさん」

 食事を終えて少し食休みをする

 トイレにも行きたかったから丁度いい

 実はここ、意外と現代的な水洗トイレがある

 野宿するときとかほんと、ほんとに大変だからね

 川が無かったら葉っぱで、だもの


 またやって来た闘技場

 あれだけ壊れてたのにもう元通りになっていた

「え、なんで!? あれだけボロボロになってたのに!」

「おお、それは昔旅の賢者に自動修復の魔法をかけてもらったんだ。なんて名前だったか、客人としてうちに滞在してたんだが」

「コウヅキさんですよあなた」

「そうだそうだ賢者コウヅキ! あいつはすごかったぞ」

「賢者コウヅキですって!? 大英雄の一人じゃない!」

 リーリーが言うには、大賢者コウヅキという男性で、この世の魔法全てを扱えるというすごい人らしい

 最近は姿を見せていないらしいけど、英雄譚に語られるほどだとか

「俺の娘も大英雄でな。あ、聖女だっけか?」

「どちらもですよあなた」

 確か聖女アマノさんだったかな? 会ったことないけど、クラウベルさんがすごい人だって言ってた

 なんでも山五つを消し飛ばしただとか、特定危険魔物である妖魔を素手で倒したとか、海を斬ったとか

 どれもこれも眉唾ものの四方山話みたいだけど、全部本当の話らしい

 いやどんな人なのよアマノさん! もう勇者でいいんじゃないかな?

「よし、それじゃあ始めるか」

「どうやって妖術を使うんですか?」

「まずは妖力をその身に宿せ」

「妖力をですか?」

「ああそうだ。この土地には妖力が溢れている。空気を吸うように体に取り込め」

「や、やってみます」

 僕は息を吐き切って、思いっきり吸い込んでみた

「できません!」

「あ、まずは妖力を感じるとこからはじめるんだったわ」

「あなた、ふざけていないで真面目にやりなさい」

「はい」

 ギンカさんに怒られてしょぼーんとなってるキンゲツさん

 でもすぐ立ち直った

「妖力はそこら中にあふれてるって言ったな。それを感じるには裸になるのが一番わかりやすい」

「は、裸ですか!? みんな見てるのに?」

「それもそうだな。おいお前ら、向こう向け向こうを・・・。よしいいぞ」

「いいぞじゃないですよ、キンゲツさんも向こう向いてください」

「あなた、またなぐりますよ」

「はいごめんなさい」

 みんなが向こうを向いたところで僕は鎧を脱いで風を感じる

 風というか、何かねっとりしたモノが毛先を触って行くような

 これが妖力なのかな? だとしたら魔力より濃い

「これを、体に取り込むのかな?」

 僕は再びその妖力を吸い込んでみた

「ん、うわ! 体がなんか、変」

 体内から熱くなっていって、大きな力が僕の中に芽吹いた気がする

「できたか?」

「ちょっとまだ向こう向いててくださいよ!」

「おっとすまなうがっ! いってぇ!!」

「あなた、次見たら殺しますよ」

「はい、すいません」

 僕は鎧を着なおした

「もういいですよ。それでキンゲツさん、ここからはどうすれば?」

「ああ、その力の流れを体内でぐるぐる巡らせろ。血液が流れるようなイメージだな。そうすりゃ妖力が根付く」

「はい!」

 言われた通りにやってみる

「イメージ、イメージ、というかこれ魔法を使う流れと同じだ」

 魔法は使えなかったけど、一応やり方は理解できた

 するとなんだか力が馴染んできた気がする

「おお、もう出来たのか。やっぱ筋がいいな。妖術ももう使えそうだ」

 いよいよ、僕専用の妖術の開花だ

 一体どんな能力なんだろう?

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