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42話 路地裏

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ありがとうございます!



ゴルド商会を後にした俺達はさっきの婦人服の店の前に来た。


店には入らずに中の様子を見ると暇だからか店番はだれもいない。



少し路地に入り、辺りに誰もいないのを確認してから店中へ転移。


よし誰もいないな。ちょっと危険な賭けだったが見られたら正直に勇者の力だと言うつもりだ。その力を貸すつもりだ、とも。




「女将さーん、いますかー?」


ちょっと待つと女将さんがやってくる。


「あらあんた、また来たのかい。またやつらが来る前に帰りな」


「女将さん、ゴルド商会に一泡吹かせないかい?」


「そんな事が出来りゃ最高だね!だがこの王都じゃ太刀打ちできるような店はもうないよ。キャロルの所だってもう店閉めるって話だよ」




「キャロルさんが?!」


思わずガーシュが叫んでしまったようだ。俺はキャロルさん知らないし。



「知ってるのかい?」


「ああ、知っている」



そう言って仮面を外すガーシュ



「あ、あんた!ガーシュさんかい?」


思わず大きな声を出してしまったようで慌てて口を塞ぐ女将さん。


「ああ、黙ってて悪かったよ。しかも俺のせいで迷惑までかけちまって」


「いいんだよ、あんただって騙された口だろ?私にはわかるよ。あんたは店の金を誤魔化すやつじゃないって」



2人の会話はしばし続いた。俺?ティータイム。



「それで今は奴隷でこちらの方がご主人様なのかい?」


「ああ、今までで一番楽しく仕事しているかもしれないな」


「あんたは仕事が好きだからねぇ。今いい顔してるよ」


「ありがとうって時の笑顔が好きなんだよ。仕事が好きなんじゃなくてな」



あ、その気持ち分かる。俺も原点はそこだもんな。



「で、ユウさん。どうやって一泡吹かせるんだい?」



「この王都でゴルド商会にやられた店ってのはどのくらいあるんだい?」


「飲食店なんかも反発したら態度悪い連中に居座られて客が来なくなったりしてさ、全部合わせると30~40くらいになるんじゃないかね?」



結構あるなぁ。飲食店か・・・うちに来てもたぶんビュッフェには勝てないだろうな。



「全部の店ってわけじゃないだろ?」


「約4割ってところかい」


「そのみんなが集まるってことは出来そうか?」


「みんな暇してるからね。今夜でも集まれるだろうね」


「じゃあみんなが集まれる場所はあるか?」


「キャロルさんの店の会議室なら全員入れるだろう」


「じゃあ夜の鐘(9時)が鳴ったら集まるよう伝言を頼むよ。ああ、俺達は勇者の使いだって言えばみんな来てくれるだろう。今日は来てないけどな」




そう言って店から出る。さすがに目の前で転移は使えないからな。



するとさっきの強面3人組がいた。


「いたぞ!こっちだ」




どうやら俺達(マジックバッグ)を探していたらしいな(笑)



「おいおい、せっかく俺達が紹介したってのに恥かかせてくれたな」


「は?何もしてないぞ。それより値引きしてくれなかったぞ?」


「そりゃ、お前らが悪いからだ」




俺は何もやってねーって。




「そうかい。話の通じないゴリラだったのか」


「なにっ!て、てめぇ!」「待て!」



「おい、お前女にしちゃ度胸あるじゃねぇか」


「いや、男だぞ俺は」


「男だと?紛らわしい顔しやがって!」



俺のせいじゃねぇだろ、それも。




「で、何の用だよ?ゴリラに話しても通じないんだろ」


「ゴリラがなんなのか知らねぇが馬鹿にしてるのは態度でわかんだよ!」





通じてなかったんかーい!ゴリラ居ないのかよ!


最初見事に煽られてきたじゃない。2回もゴリラ使ったのに!



「お前が持ってるバッグを寄越せば許してやるよ」ニヤニヤと余裕見せ始めた3人組。


「いや、無理。許さなくていいよ」


「おいおい、王都で俺に逆らって生きていけると思ってるのか?」


「誰だか知らないし」


「はぁ?俺ら3人組の名前知らないのかよ」



ガーシュ:名前は知りませんが有名なゴロツキ3人組です。



ほらガーシュにも名前知られてないじゃないかよ。




「知りませんし、知らなくていいので名乗らなくていいよ」


「死にたいらしいな。ちょっとこっちへ来い」


「えー嫌だよ面倒だし」


「いいから来い!」



めんどくせー。



セバス:この3人をデビルの憑依にいかがですか?




ぐっっあいでぃぃあ、せばぁす!



うって変わりウキウキと付いていく俺とやれやれといった2人。


表の通りから見えない路地に連れ込まれる。




「今から死ぬのに何へらへらしてんだ!」


ナイフで切りかかってきたので軽く()なして首トンっ!



やってみたかったんだよねー、あの気絶させる首トン。





なんつってたら首トンでった。頭飛んでった。




「「「え?」」」



俺も含めて残り二人とハモってしまった。



いやいやいや、そこまで力込めてないよね?だって気絶目的だったしさ。




もういいや、訳分かんないから殺しちゃおう。短いライトソードを作りだして首トンした。



すぐさま収納するも血が飛び散っている。


セバスに生活魔法の洗浄(ウォッシュ清潔(クリーンを頼むとダンジョン領域外では魔法は無理ですとほざきやがった。



ふむ、地面掘り起こして収納するか?と頭を(よぎ)ったところで



洗浄(ウォッシュ)清潔(クリーン)!」



何とガーシュが魔法と発動させる。




「ガーシュ、魔法使えたっけ?」


「ルーリ様がお小遣いのうちから出していただけました。風呂に入る時間ももったいなかったもので綺麗にしろとLv10まで買って頂けました」




そんなに働かせてごめんねガーシュ。


「ガーシュ、お前ちゃんと休めよ?」


「はい、出来れば御三方(おさんかた)と同じような体になりたいです」



それってもっと働きたいってことか??睡眠食事要らないってこと??


ダメだよダメ!もっと人間らしくね?



「夢が叶うといいな・・・」


「はい、期待しております」



あ、手遅れだ。






◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



夜まで待つ間に屋敷からダンジョンに転移。


デビル達を呼び出し早速リバイブ。その間に憑依させる。



生き返る前に起き上がる三人。こっちを見た。



「ユウ様ー、どいつを殺してくればいいですかねー?」



あ、成功してるみたいね。あほっぽいけど。




「よし、殺しはしばらくなしだ。で、これを持ってゴルド商会に戻れ。そこでしばらく潜入してろ。ハンの命令なら仕方ないがなるべく殺しはするな。いいか?」


「うっす、かしこまりー」



妙に軽い3人と共に王都へ転移し別れる。彼らに渡したのはもちろんマジックバッグ小である。小なら渡してしまっても問題ない。


これで俺が人前で使わなければ取られたと思うだろう。


これであいつがしばらく黙ってくれるなら安いもんだ。









――――――そして夜の鐘が鳴る。





いつもお読みいただきありがとうございます。

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