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ルーインド東京  作者: シュンジュプロジェクト
5/11

第四章「倒壊」

 あの巨大地震から数日が経過した。

 関東地方で発生した令和史上最悪の大震災で、

 死者六万四千人、避難者数二千七百万人、帰宅困難者一千万人を超えてしまい、経済損失も以前よりも大幅に増していた。

 住宅街の火災旋風により、首都圏は日傘効果状態となり、雨が降れば、酸性雨になることもある。

 関東は未だ、復興の見通しは立っていない。

 

 日本武道館


 ある日、遥は部活で作った手芸作品を未夢に見せてもらった。


 遥「未夢さん、これ全部私の部活で作ったんです。」

 未夢「うっはー!すげーな!遥ってこんな物も作れるんだ!」


 偶然通りかかった女性も感激していた。


 女性「あら、あなたお上手ね。」

 遥「あ、実は私、中学で手芸部をやっているんです!

  これらの物は全部、巣鴨のお祭りや即売会で販売しています!」

 女性「まぁ~あなたって本当に天才よね!」


 すると突然、武道館内部で揺れを感じた。


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


 女性「あら?」


 すると、内部で強い余震が発生した。


 ゴオオオオオオオオオオオオ


 武道館内部では避難者の悲鳴が響いた。


 避難者「ウワアアアアアアアア‼」

 避難者「キャアアアアアアアア‼」


 未夢「皆‼体を伏せろ‼」


 すると未夢のポータブルテレビから速報が流れてきた。


 キャスター「今、新しい情報です!東京タワーが強い揺れによって倒れていきます!」


 遼真「見て!東京タワーが!」


 三人が東京タワーの状況を見ると……


 未夢「あっ!」


 すると東京タワーが崩れ倒れて、その周りにいた人達の悲鳴が響き……


 テレビの映像


 周囲の人々「ワアアアアアアア‼」


 ガチャーン!


 ハトがたくさん飛んでいった。そして、揺れが収まった後————


 その映像観た未夢は騒然した。


 未夢「これは・・・大変な事になってる‼」


そ んな未夢は、遥と遼真を連れて東京タワーの様子を見に行くことにした。


 未夢「アンタ達そろそろ行くぞ!東京タワーがまずいことになってる!」

 遥・遼真「うん!」


 三人は日本武道館を飛び出して行ってしまった。


 係員「あっ‼君達! 待ちなさい!」


ポイント⑥ 東京タワー等が倒壊しても様子を見に行かないように!

 

 そして、遼真は同じく武道館に避難していた

 小学校のクラスの担任である木村壮一(きむらそういち)先生に

 東京タワーの様子を見てもらうように頼んだ。


 遼真「木村先生!東京タワーが大変なことになってるから、僕達、その様子を見に行きたいんだ!」

 木村「遼真!お前もここに避難してたのか!それで、お父さんとお母さんは?」

 遼真「地震起きた時広い公園にいて友達と一緒に競技場に避難したからどこにいるかはわからない!でも僕にはお姉ちゃんと未夢姉ちゃんがいるから!」   

 木村「わかった!東京タワーの方か!ちょっとだけ様子を見るだけならいいぞ!」


 そして三人は武道館を離れ、木村のバンに乗り、倒壊した東京タワーに向かった。皇居の前の通りもボロボロになっていた。

 

 未夢「あの、東京タワーまでどれくらいかかりますか?」

 木村「まぁ行ってみないとわからない!とにかく東京タワーに向かおう!」


 そして遥達は、バンで倒壊していた街を通り、倒壊した東京タワーに向かった。


 東京タワーの近くに着いた遥達は東京タワーの状況を見ると・・・

 遥達は騒然としていた。


 未夢「あっ・・・!」


 東京タワーはへし折れて横向きになって崩れ倒れていた。


 遥「東京タワーが・・・」

 遼真「こんな事になっちゃうなって・・・」


 そして、木村が三人に先程のバンに戻るように促した。


 木村「もうこれでいいだろ!ここで被害に遭われたら困るから君達も車の中に戻るんだ!」

 遥「はい・・・。」


 そして、遥達は再びバンの中に戻り、次の避難所に向かった。


 木村「三人とも東京タワーはどんな感じだったか?」

 未夢「はい!さっきテレビで東京タワーが倒壊する映像を観ました!」


 遥と遼真は落ち込んでしまった。


 遼真「何度か行ったことあったのにな・・・。」


 遥は涙ながらにこう呟いた。


 遥「長年続いたシンボルが・・・もうなくなってしまうなんて・・・」


 遼真は崩壊していた街を眺めて呟いた。


 遼真「平和な日常に戻って間もないのに東京があんな風になるなんて・・・」


 更に、遥と未夢も崩壊した東京の事を呟いた。


 未夢「今までアタシが遊び回ってた所も、ほとんど台無しだな。」

 遥「こんなの私達が住めるような街じゃないよ・・・。」

 木村「まぁ、その気持ちはわかるさ、とにかくもっと安全な場所に行こう!」


 遥達は木村にある所に案内された。


 木村「よし、ここだ!」


 遥達がたどり着いたのは檜町公園(ひのきちょうこうえん)。ここも避難場所として使われている。


 遥「ここって公園?」

 木村「“檜町公園”だ!ここなら余震が来ても大丈夫そうだ!」


 するとそこへ、一人の孤独な青年が現れた。


 青年「お前ら、無事だったんだな・・・。ちょっと俺のテントに入って話を聞かせたいんだけど・・・。」


 遥「え?」

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