91話
オリオン公国公都ブレスト
ここにオリオン公国公王夫妻と7伯爵が集結していた。
「皆、緊急だがよく集まってくれた。アレクがまたやった。」
全員がアレクを、冷たい目で見てくる。アレクは一人で照れている。 違うぞ、それは軽蔑の眼差しだ。
ハロルドはアレクとのやり取り、ステータスカード、登録珠、スキル玉の事をアレクがフォローをしながら説明をしていく。
「アレク、剣の玉をくれ。レオン兄、模擬戦しようぜ。」
「ま、まてカイン。まだ話は終わっていない。後にしろ。」
レオンがハロルドを睨む。ハロルド無視。
「凄いな、そんなことが出来るのか。」
「本当に、アレクは凄いな・・・・」
「でもこれ、公開していいのかな。」
「公開しないと、暴動が起きるわ。」
「もう知っている人がいるから噂が広がるわよ。」
「今更秘密になんて出来ないだろう。」
「いいか、オリオン公国の民は、全員にステータスカードを所持させる。これは決定事項だ。いいな。マリア、イリアで手続きを進めるように早急にだ。
スキル玉は、オリオン公国民には、安く販売をする。オリオン軍には無償だな。
諸外国をどうするかだな。これが一番の問題だな。」
「父上、えっと、各種族で得意なものがあるんですよ。例えば、エルフは魔法の適正数値が高いんです。魚人は速さが異常に高いです。獣人も同じですが。魔法の適正にも傾向があります。魚人、獣人は強化系の適性が高いです。エルフは、風と水の適正が高いです。ドワーフは、土系が高いです。人間は色々です、要は普通です。」
「・・・・・・」
「魔法は、訓練でも習得できます。剣も槍も練習していれば強くなれますが。剣、槍、弓等の武器適正は、魔法以上にこの世界で根付いています。それが、スキル玉を飲むだけで、長年の訓練したことが出来るようになるんです。勿論、訓練している人のほうが強くなれますがね。」
「あれは、衝撃だったな。」
「ステータスカードで本人の適性が分かると、無駄が省けるので効率が上がります。これが一番大事です。
オリオン公国は、急激な発展、人口増加、軍人不足、色々と問題あります。公国はこれから、この南部の大国になるでしょう。そんなオリオン公国の緊急時にスキル玉が必要になるときが来ますよ。スキル玉の独占はやりませんが、調整は必要だと思いますね。」
それから、オリオン公国の幹部たちは、長ーーーい話し合いをしていった。
「オリオン公国の民にも、販売は考えないとダメですね。」
「そうだな、やはり無暗に出せないな。」
「高額にして、少量の販売しか無いですね。」
「それしかないな。」
「でも医療系、治療は多めに出そう。」
「各国から、文句が出そうですね。」
「まぁ、それは仕方ないことだ。外務大臣はルドルフだし、丸投げだな。」
ルドルフは、信じられない顔をしている。公王がそんなことを言っていいのかと。
ハロルドは無視している。
「武器使用のスキル玉の製造は難しいとしておこう。」
「当分はそれしかないでしょうね。」
「オリオンの家臣たちは適性の高いものを1つか2つ与えよう。」
「そうですね、オリオン公国の家臣だから、スキルを手に入れることが出来ると認知させましょう。」
「こりゃ、魔法解放以上に、混乱するかもな。」
「するね。」「するよ。」「絶対するね。」「また父上の実演が・・・」
「・・・・・・」
「そ、それじゃぁ、皆さんのお待ちかねの時間ですよーーー。」
「この登録珠に手を置いてね。・・・・・・・・・・・・」
「カイン兄はどのスキル玉がいい、やっぱり剣。」
「俺は、剣と治療だな。人の怪我を治したいんだ。」
「そうだね、そういうこともあったね。はい、これが剣で、これが治療ね。」
みんな少し、欲張りなようだ。色々とスキル玉を抱えている。
「大丈夫だよ、まだ製造出来るから、後でいってもらえれば渡すよ。」
みんな、苦笑い・・・・・。
「カイン、剣で私に切りかかってきて。」
「いいのか、マリア姉。」
「いくぞ。」
スウー。キン。キン、カキン。
「凄い。私が剣を使える。本当なのね。」
「マリア姉に剣をはじかれた。」カイン衝撃のあまり、放心状態になり1人フリーズ中。
「凄いな。」
「それは凄すぎだな。」
「やっぱり大量に出せないな。」
「出したらまずいな。」
「ローエム王国への報告はルドルフ頼むな。」
「それは、まずいでしょう、父上がやらなければ。みんなもそう思うよな。」
みんな、「うんうん」言っている。
ハロルドの敗北である。
ハロルド、エレメル、ルドルフ、レオンはローエル王国に向かう事になった、マリア、イリアはオリオン公国内で公民への対応をすることに。残るはアレクだ。
「僕は、製造をするよ。多分必要になるだろうからね。」
「そうなるだろうな。アレク、連絡は取れるようにしておけよ。」
「はい。わかりました。」
こうして、会議は終了したのだ。
会議が終わった後、オリオン兄弟全員が練習場にいった、模擬戦を総当たり戦で行なっていた。
それを見ていた家臣が、マリア、イリアの腕前にびっくりしている。他の家臣に伝えると家臣たちが見学に来るようになり、練習場は見学者で埋まっていった。
みんな暇なのか。
アレクは、ハロルド達を見送り、自分もエルフ領に戻ることにした。
「ただいまあー。」
「師匠、お帰りなさい。公都はどうでしたか。」
「人が増えてたね。まだまだ増えようだね。開発の見直しが必要になるかもね。」
「そうですか、大変ですね。」
「こっちはどう。何かあった。」
「エルフ領は、順調ですが、ドワーフが・・・・・」
「あいつら、又もめてるのか。」
「いえ、もめてはいないのですが、男性が少なくなり働き手がいなく。生産力が落ち込んでいます。」
「ああ、そうか殺してしまったからね。」
「・・・・・・・・」
「女の人と子供が残されているんだね。その人たちは働けるのかな。」
「働けるものもいますが、重労働ですから難しいかと。」
「なんとか解決しないとね。」
アレクは、魔化製品の工場の建設の指示を出した。工場なら女、子供でも働ける。寮も建て、食事も出来るようにするようだ。
機人を経由して、リックとマックに工場建設を急がせる。アレクは、ドワーフ国の経済状況の確認をしている。
「エルフとドワーフを別々に開発したら効率が悪いね。と言っても一緒にはできないしね。別の国だしね。」
「サリーナ女爵にエルフとドワーフの働き手をこちらに回す様に伝えてね。種族が同じなら少しは良くなるでしょう。」
「そうですね、やってダメなら、違う方法を考えればいいだけです。」
「そうだね。」
こうして、試行錯誤のドワーフ国の開発支援が始まるかも。




