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居ない!知らない!関係無い!

久々の投稿です。


軽く失踪してました。

クナギ

「高崎クナギよ。よろしく」


クナギの自己紹介は簡単なものだった。

それでもクラスメイトの反応は意外に良く。クナギは質問攻めにあっていた。


「彼氏はいるの?」


クナギ

「いないわよ」


「3サイズは?」


クナギ

「知らない…てか教えないわよ!」


「高崎君とは名字が同じだけど…2人の関係は?」


クナギ

「関係無いわよ!名字が同じなのは偶然よ…」


そこまで否定するのか…、しかも嘘ついているし…


「好きなタイプは?」


クナギ

「……私より強い人」


その瞬間、クラスの大半の男子は机に顔を伏せて泣いていた。






クナギ

「いや〜、面白い反応だったわね」


人気の無い屋上でクナギが鏡に向かって笑いながら言った。


京平

『それはそうでしょう…、クナギより強い男なんていないよ』


クナギ

「いるわよ一人」


京平

『本当!?そんな化物いたんだ』


クナギ

「私の予想だけどね…」


クナギの表情はどこかもの悲しい顔になっていた。


クナギ

「まぁ実際面と向かって会った事はそんなにないんだけどね」


京平

『偉い神様?』


クナギ

「れっきとした人の子よ」


京平

『一度その人に会ってみたいな』


クナギ

「暇が会ったらね。さてと教室に戻らないと」


クナギは鏡を仕舞って、教室に戻った。







クナギ

「さてお昼ご飯にしましょうかね」


場所は再び屋上、クナギは自分が映るように鏡を置き、弁当箱を広げていた。


クナギ

「京平に作らせた弁当だから期待はしてないけど」


京平

『なら自分で作ったら?』


クナギ

「私に料理をさせたらどうなるか知っているでしょ?」


京平

『自分で言ってて悲しくない?』


クナギ

「…ッ!」


クナギは分かりやすいぐらい落ち込んでいた。


京平

『今気づいた?』


クナギ

「いいもん、京平がいるから料理が出来なくても…」


京平

『クナギも練習すれば出来るよ!…多分』


クナギ

「ちょ!?なんで最後不安になっているの?」


京平

『あはは…、ほら弁当早く食べないと休み時間無くなるよ』


クナギ

「それもそうね」


弁当を食べ始め、僕はそれを眺めていた。

クナギは特に旨いとは言ったりしないし、味付けを変えても、一切感想を言わない。最初は期待をしていたが、今となってはどうでもよくなっていた。


陽菜

「京平一緒に食べよう!…って今日は姉様なんだ」


勢いよく屋上のドアを開けながら陽菜が来た。


クナギ

「露骨に残念そうにしないの。一応京平も居るんだから」


陽菜

「そうだね。今日は姉様で我慢する」


クナギ

「あんたって子は…」


京平

『なんで僕を睨むの!?』


クナギ

「昼休みの終わりには換わりなさいよ」


京平

『え、今換わられると僕が困るんだけど』


クナギ

「そんなこと知らないわよ!」


クナギの手が物凄い勢いで鏡に当たり、僕とクナギは入れ換わり、そして鏡が明後日の方角に飛んでいった。


京平

「クナギ…酷いよ…」


手元に鏡が無い以上入れ換わることが出来ない。そして今近くに居るのは…


陽菜

「京平〜♪」


獲物を見つけたような目付きで陽菜が僕に飛び掛かってきた。


京平

「ひ、陽菜!?やめ…おわ!」


咄嗟に横に転がるように回避。広げていた弁当は陽菜が顔から突っ込んだから、もう食べることはできないだろうな…。


陽菜

「あう〜痛いよ〜」


陽菜は顔を擦りながら立ち上がるが、その顔には傷がまったく無かった。


京平

「…まだ半分残ってたのに」


弁当箱の中身は半分ぐらい残っていた。が、今では屋上の床に無残に散っている。


陽菜

「あぅ〜」


弁当のオカズを頭から被っている陽菜は申し訳なさそうな顔をしている。


京平

「…弁当は取り合えずいいから、鏡持ってない?」


陽菜

「ううん、陽菜、鏡持ってないの」


京平

「だよね…」


校内にある鏡を使うしかなさそうだな…


陽菜

「京平…」


京平

「何?どうかしたの?」


陽菜

「あのね…ひな、こうゆうことしたいな♪」


陽菜がどこからともなく出した本には、露出高めの格好をした女の人が男の人を「この豚!」と罵りながらムチで叩いている光景が描かれていた。


京平

「……」


僕の口から言葉を発することはできなかった。

対する陽菜はムチを持って目を輝かせている。

僕は身の危険を感じ、後退りしながら周りを見渡して退路を確認した。

候補は2つ、1つはいつも使っている入り口、もう1つは屋上の端にある非常階段。僕は非常階段に向かって走った。


京平

「僕そうゆう趣味ないから!」


陽菜

「あ!逃げた!」


階段まで全力で走り、さらに階段を一気にかけおりてから、適当な階に入り鏡を探した。


中島

「あ、高崎君…」


京平

「ごめん中島さん!今、忙しくて!」


廊下で中島さんとすれ違ったけど、後ろから陽菜が追いついて来ていたから、そのまま横を走り抜けた。


中島

「…今日、お休みじゃなかったのかな?」


中島さんの呟きが僕の耳に入ることはなかった。





京平

「何で鏡が見つからない!」


男子トイレに入ればあるけど、誰もいないとゆう保証もないし、もし仮に誰もいなくても男子トイレで入れ換わるとクナギに何されるかわからない。

とりあえず初日に見つけた鏡を目指して走っていた。


京平

「確かここら辺に…、あった!」


角を曲がると視線の先に姿見ぐらい大きな鏡があった。周りを確認しながら鏡に近づき、誰もいないのを確認してから触れた。


陽菜

「京平!…姉様に換わってる」


クナギ

「悪かったわね」


中島

「はぁはぁ、…あの〜高崎君見ませんでしたか?」


何故か中島さんは僕を探しているようだ。


クナギ

「見てないわよ」


陽菜

「ひなも探している所なの」


2人とも口を揃えて答えた。


中島

「そうですか…、何処に行ったんだろう…」


中島さんは呟きながらその場を去っていった。


クナギ

「さて陽菜」


陽菜

「なに?」


クナギ

「よくも私の弁当を無駄にしたわね…」


陽菜

「あう…、す、寸止めは止めてよ〜」


クナギ

「あんたは殴ると換わるんだから、これでいいのよ!」


クナギのパンチは陽菜に当たる寸前で止まって、陽菜には一切当たらなかった。


陽菜

「あぅ…、姉様〜酷いよ…」


クナギが寸止めを三回したところで陽菜がその場に崩れる様に座り込んだ。


陽菜

「ゆ…許してよ、姉様〜」


クナギ

「ふん、まぁいいわ今日はこれぐらいにしましょう。授業ももうすぐ始まるしね」


陽菜

「あぅ…」


クナギ

「食べ物の恨みは怖いのよ。わかった?」


陽菜

「うん…わかった」


クナギは陽菜の言葉を聞いて満足したのか、そのまま教室に向かった。


教室に着くまで鏡が無かったから言えなかったけど…屋上に弁当箱を忘れているよ、クナギ…。





クナギ

「何で言ってくれなかったの!」


京平

『鏡が無かったから』


クナギ

「むぐ…」


持っていた鏡はクナギが何処かに飛ばしたから、何も言い返せないのだろう。

で、今は部屋にあるスペアの手鏡で話している。


クナギ

「まさか一日に二回、学校に来る事になるなんて…」


京平

『校内には入れないだろうから、非常階段を使えばいいんじゃない?』


クナギ

「そうね。そうしましょう」


クナギは外付けの非常階段を登り、屋上まで行った。


クナギ

「…見事に散らかっているわね」


京平

『カラスが食べたんじゃない?』


近くに黒い羽が落ちていたし、多分間違いなくカラスが食べた跡だろう。


京平

『よかったね、ゴミ袋を持っていて』


クナギ

「もともと陽菜のせいで弁当の中身が台無しになったから、片付けるために持って来たのよ」


京平

『当の本人は今頃寮にいるけどね』


クナギ

「…連れ出して、片付けさせればよかった」


京平

『疲れたら換わるから、初めよう』


クナギ

「わかったわよ」


クナギはゴミ袋を広げて、あちこちに散らばっている弁当の中身だった物を拾い始めた。




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