表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/26

14話「忘れてたこと、空腹について、塩煮」

〜前回のあらすじ〜


《錬成》のスキルレベル上げをした。ゴミのかけらが大量に手に入った。

レベルが上がった。失敗でも経験値って入るんだね。

初めて《錬成》に成功した。ダメ元でレベル上げしてたから、嬉しいってよりびっくりした。

5日目終わり、今日は6日目!

 




 ログイン。

 これで6日目。

 もうすぐ、このゲームも1週間になる。

 なのにまさか、1週間近く誰とも会わずにゲームが進むとは……。


 まぁ、こののんびりスローライフ……と言うより、開拓生活を邪魔されるくらいなら、人と会わなくても良いかなって、少し思い始めてるけどね。

 充実感と言うか、リアルでは感じられないような「やりがい」っぽいのを感じ始めてるし。


 それはさておき。

 いくつか忘れてた事とか、放置してた事とかあるのを思い出したから、一旦状況を整理しようと思う。



 まず、薬草。

 火が使えるようになって、外で自然乾燥を待つ必要が無くなった結果、そのまま外に置き忘れてたやつ。


 確認してみると、完全に乾いている。

 見た目が完全に干し草みたいになってる。

 放置し過ぎたかな?

 使えるかどうかは、使ってみないとわからないし、後で使ってみよう。

 とりあえず調薬作業台のチェストにしまっておく。



 次に、結晶。

 前に探索した時に、スライム(仮)……《魔物知識》によると『ウォーターゲル』って言う名前らしい、スライムもどきが落とした結晶。


 とりあえず《素材知識》で鑑定。



 ──────────

【素材】【◾︎◾︎】【◾︎◾︎】【◾︎◾︎】

「ゲル結晶のかけら」

 Rank2

 品質:可


 モンスター『ウォーターゲル』の核結晶のかけら。

 魔力は通りにくいが、内部に魔力を蓄え、循環させることができる。

 魔力干渉には強いが、物理的な衝撃にはとても弱い。

 ──────────



 これ、魔力の電池的なのに使えるんじゃないかな?


 魔術を使う上で便利な点は、魔術陣を起動させておけば、いつでも発動ができる、と言うところ。

 けど、それをするには、常に魔力を繋いでおかないといけなくなる。


 そこで、この結晶で陣を起動させたままにできれば、必要な時に魔力を繋げば、すぐに使うことができるようになる。

 さらに魔術が便利になる!


 問題は、どうすれば起動したままにできるかって話。

 まぁ、それは後々、いろいろ試しながらやってみよう。

 陣の失敗による事故、ってのが起きないか、少し心配だけど。



 最後に魚。

 初めての《錬成》でバケツタライに移して、そのまま放置して忘れてたやつ。


 いや、私いろいろ忘れすぎじゃない?

 興味あることが目の前にあると、ついついそれ以外が頭から抜けてくってこと、あるよね。


 ……やばい、ニンジンぶら下げられた馬みたいな言い訳が頭をよぎった。

 それこそ忘れよう、忘れよう。



 閑話休題。


 見てみると、生きてるのかすらわからない状態で浮いていた。

 うわぁ……。

 まぁ、餌も与えてない状態で放置してたし、当たり前か。


 確認してみると、どうやらギリギリ生きてるみたい。

 魚って、生きてても、弱ると水面に浮いてくるんだね。


 一応、体内で菌が増殖してる、って心配は無くなった……のかな?

 少し心配だけど、命を粗末にしないよう食べて供養しておこう。


 悲しいけどこれ、サバイバルなのよね……なんて。

 私も食べてかないと生きていけないし。



 と言うわけで、今日は何から始めるかと言うと「料理」!

 昨日何も食べてないせいで、満腹度が少しやばい。

 こんな状態で作業とかしてたら、すぐに空腹ペナルティになる。



 ちなみに、空腹ペナルティは満腹度10%未満で発生して、満腹度が回復されるまで、ステータスが一時的に下がる。

 さらに満腹度が下がるごとに、ステータスの下がる割合も増えていく。

 さらにさらに、満腹度が0%になると、継続ダメージが発生し始める。


 ステータス制限マックスで継続ダメージって、ほぼ確実に死ねるね。

 ソロプレイなうだから、助けてくれる人もいないわけだし。



「まだ死にたくないし……お魚さんや、美味しく食べるから許してくれ」



 まぁこれも弱肉強食の世界。

 許されなくても良いから、美味しく食べさせてもらう。


 ぶっちゃけそもそもの話すると、まともなAIすら積まれてない【素材】【◾︎◾︎】【◾︎◾︎】に分類されてるアイテムなんだけどね……。

 それを言ってはおしまいなんですよ。




◇◆◇




 さて。

 家事はできると言っても、一人暮らしでやる程度。

 暇な時に、少し気分転換で凝った料理をする程度の腕だ。


 そんな私に、塩と砂糖と魚だけでできる料理のレパートリーが沢山あるわけもなく。



「検索してきましたー、クッ○パッド……」



 しかし残念、クッ○パッドには、塩と砂糖と魚だけでできる料理が見つかりませんでした。

 ちくせう。


 そもそも、調味料とか別の材料とかがある前提で進められてるのが多いよね。

 それか、調味料を使わずとも、缶詰とか使った料理。

 私の検索が悪かった可能性も、なきにしもあらずあらずだけど。


 と言うわけで、諦めて普通に作り方知らない料理のレシピを調べてきた。



「今日のレシピはー、サバ(違う)の塩煮ー」



 まず、魚の鱗と内臓を取る。

 同じ魚2尾でもやったことだし、慣れた手順でさっさと終える。


 次に、フライパンに水……マジック『作水』して、塩を投入。

 少し濃いくらいでちょうどいい。

 風味とかを加えるなら、ダシとかあれば良いんだけど、無いからしょうがない。


 そこから、外に出てマジック『種火』。

 薪を投入して熱し、沸騰させる。

 沸騰したら魚を投入。

 蓋をして、吹きこぼれないよう気をつけながら煮ていく。


 薪だと特に火力の調節が難しいし、注意しないと。



◇◆◇



 ……15分。

 魚に火が通ったら完成。

 皿に移し、煮汁を掛けて出来上がり。



《経験値を獲得しました》


「んー、どうなんだろ。とりあえず食べてみよ」



 いただきます。




◆◇食事中◇◆




「……もう一味、何か欲しい」



 食べた感想。

 飽きる。


 生臭さもそこまで気にならず、柔らかくて良いんだけど、口の中が単調な感じになる。

 薬味とか、メインでないおかずとか、何にしろ味の変化が欲しくなる。



「うん、と言うか、一昨日作った塩蒸しの味薄いバージョンみたいになってる感じ?」



 使える材料と調味料が少ないから、しょうがないとも言える。

 これは明日以降は串焼きかな?



「あーけど、魚いないから釣りに行かないとなんだよね」



 探索よりやりたいこと沢山あるんだけど。

 《錬成》で海水作れるか試したいし、情報収集に本読みたいし、結晶で魔力電池できるか試したかったし。



「……んー、今日はいっか。食べたからそれなりに満腹度大丈夫だし。それなりに、だけど」



 となると、どうしようか。

 とりあえず《錬成》試してみようかな。

『作水』で作った水から、海水が《錬成》できるか気になるところだし。

 できなくとも、少し雑草でレベル上げもしたいし。



「んー、他にもやりたいことたくさんあるけど……まぁ、《錬成》でいっか」



 と言うわけで、今日は《錬成》をすることに。

こんにちは。

お読みいただきありがとうございます!

いろいろあって意気消沈状態の作者です……。

あと、それとは別にしても、いろいろ問題起きたりで最近忙しいです。

執筆時間がぁ……。


ちなみに、主人公と同程度に料理をする作者ですが、うちでは鶏肉がメインなので、あまり魚料理は得意ではありません。

2人暮らしだと魚って少し面倒ですよね。

レパートリーが無いだけとも言えますが。

と言うわけで、魚料理はよくわからないのに、他の材料が全然出てこなくて困ってる作者です()


まぁしょうがないです。

次回更新は火曜日予定です。

ではでは、また次回もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ