15話「致命的《錬成》レベル上げ」
〜前回のあらすじ〜
忘れてたことについて思い返した。私、忘れすぎでは?
今日も料理した。あんまり美味しくできない……。
このあとは《錬成》のレベル上げすることにした。
大鍋の前。
タライバケツを用意して、底面に短杖で『作水』の陣を描いていく。
《魔力操作》がLv.2になって、指でも陣を描けるようになったけど、安定性を考えると杖を使った方が楽。
より難しいやり方でやった方が、レベルが上がりやすいとかあるのかな?
そうだったら、少し損している気がしてくる。
次から余裕がある時は指で描こうかな。
なんとなく、念のために。
あ、魔術の試射もしたかったんだった。
忘れてた忘れてた。
明日探索に行く時にでも試してみよう。
流石に、攻撃魔術は陣が細かくなって、指での魔力維持じゃ上手く描ける気がしないけど。
陣を上手く描けるスキルが欲しい。
絵でも描いてれば手に入るかな?
っと、どんどん話がおかしな方向に。
とりあえず海水の《錬成》を軽く試すだけだし、少しだけ水を生み出す。
「投入ー」
それを、大鍋の中に注ぎ、錬成陣を起動しようと魔力を広げる。
『作水』の陣に繋いだまま。
「ん? あー……まだ2つ同時に陣起動するのは無理だったかぁ。《魔力操作》もレベル上げないと」
大鍋に触れた手から、魔力を注ぎこみ、錬成陣に繋げようとする。
すると、維持できなくなった『作水』の陣が途切れ、繋いでいた魔力が少し戻ってきた。
「まぁいっか。どうせ魔力大量に使うし、節約になったね」
陣に魔力を繋いでいると、魔術を使わなくとも、維持費で魔力が少しずつ持っていかれる。
使わない時は切っておくのが一番なんだけど、いちいち描くのが面倒なんだよね。
「起動」
《錬成陣を起動します》
《素材を投入してください》
「……あれ?」
もう『作水』の水は入れてある。
前に水入れた時は素材判定された気がするけど。
「海水を作りたいんだけど」
《素材を投入してください》
あ、やっぱり『作水』の水はダメっぽそう。
確かに、《素材知識》でも『作水』の水の情報は見れないし、魔力で作った物は素材としては使えないみたい。
せっかく無限に塩を取れるかと思ったんだけど……。
「まぁしょうがない。雑草で《錬成》練習してレベル上げよ」
《錬成》は今後重要になるだろうし、暇があればとにかくスキルレベルを上げておきたい。
と言うわけで、魔力を使い果たす勢いで、今日は《錬成》することにしよう。
「除外」
《対象を選択してください》
『作水』の水を選択し、浮いてきた水をタライバケツで受ける。
除外はできるんだね。
とりあえず、タライバケツはもう使わないから置いておいて、雑草を取りに行こう。
◇◆◇
雑草取ってきた。
「起動」
《錬成陣を起動します》
《素材を投入してください》
「はいはい雑草雑草」
《素材が確認されました》
《何を錬成しますか?》
「ヒール草」
《素材を元に「ヒール草」を錬成します》
《スキルレベルが不足しています。成功率6%》
《魔力が不足しています。魔力を補充してください》
お?
成功率がさらに上がってる。
そう言えば、前回《錬成》のレベル上がったんだったね。
と言っても、上がったのはたった2%かぁ。
まぁ、無いよりマシ程度だね。
とりあえず、魔力投入。
《必要量の魔力が補充されました》
《錬成を開始しますか?》
「はいはいよー」
慣れた作業。
適当に応えながら、《錬成》を開始する。
いつものように光りだす、陣と鍋。
だが、それが急に止まり、また光だし、点滅を始めた。
そのまま、点滅の間隔が速くなる。
「え、ちょっ、何っ」
嫌な予感がする。
その感覚に従い、大鍋から離れようと手を離した瞬間──。
“ ──ボフンッ!! ”
いつも以上の勢いで爆発を起こし、吐き出される黒煙。
いつものが強い風程度だとしたら、これこそまさに爆発、と言った感じ。
不安定な台の上。
掴まっていた大鍋からも手を離した私は、爆風に煽られ、足を踏み外した。
“ ゴッ! ”
「痛っ! あぁあぁぁ〜!」
台から落ちる勢いのまま、背中と頭を強打した。
痛みに声を漏らしながら、頭を抱えて床を転げ回る。
めっちゃ痛い……!
◆◇お見せできません◇◆
しばらくして、何とか痛みが引いた。
痛覚制限とかあるはずなんだけど、それでも痛いのは痛い。
落ち着いたところで、台を戻し、大鍋を覗き込む。
いつもだったら、ここに失敗作が浮いてるはずなんだけど、今回は何も無くなっていた。
「何も無い……消し飛んだのかな……?」
何でこんなことになったんだろ。
いつもだったら煙出て終わり、くらいのものだったのに。
『作水』の水でバグったとか?
除外したし、関係無いはずなんだけど……。
とりあえず、運が悪かったと思うことにしよう。
それでも、今日はもう怖いから、本読んで時間潰すことにした。
《経験値を獲得しました》
読んだのは、『アイヴィス(レプリカ)』と言う、古い絵本だった。
(レプリカ)なのは、これが写本だからみたい。
貧乏な少女アイヴィスに、同情した神様が力を与え、アイヴィスはその力で裕福に暮らすお話。
しかし、そのままハッピーエンドとはならず、アイヴィスは力に溺れ、禁を犯す。
やがて神の怒りを買い、力を失った彼女は、国に捕らえられ、殺されてしまう。
【役割】に就くという事の教訓として、また、〈因果応報〉の代名詞として、絵本に残された、この世界での実話らしい。
この本棚にそもそも絵本が少ないから、って理由で読んでみた本だけど、そんなに有益なものでも無かったかね。
物語としては面白いし、良い《言語》のレベル上げになったとは思う。
けど、やっぱり実用的なスキルの本とかが欲しいかな。
まぁそれは次回。
とりあえず、今日のところは終了。
あんまり収穫なかったけど、まぁ、明日から頑張ろう。
おやすみ、また明日。
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Name「キャスリス・ヘクセ」
Role【魔女】【錬金術師】Lv.2
Class「見習い」「見習い」
Skill
▪︎魔術
《魔術才能Lv.1》《無属性才能Lv.1》
《魔力操作Lv.2》《生活魔術Lv.1》
《初級魔術Lv.1》
▪︎装備
《杖Lv.1》《剣Lv.1》
▪︎生産
《錬成Lv.2》《料理Lv.1》
▪︎採集
《農作Lv.1》《釣りLv.1》
《採取Lv.1》
▪︎鑑定
《植物知識Lv.1》《素材知識Lv.1》
《魔術知識Lv.1》《魔物知識Lv.1》
▪︎耐性
《酸耐性Lv.1》
▪︎その他
《直感Lv.1》《言語Lv.2》
Title
〈見習い魔女〉
〈モンスターハンター〉
〈見習い錬金術師〉
使命
『神薬、またはそれに匹敵するレアリティの薬品を自作すること』
『ランク10以上のアイテムの錬成』
こんにちは。
お読みいただきありがとうございます!
最近、乾燥に負けて喉が痛い作者です。
皆さんマスクってどっちを外側にして使ってますかね。
私は薬学生な親戚に言われて、紐が付いてる側を外側にしてるのですが、別の人に逆と言われました。
余計な隙間を作らないように、ってその親戚に言われてずっとこれだったのですが、今思うとこの親戚(同い年)、よく私に嘘教えたり唆したりする邪悪なのでどっちが正解なのか()
今回の失敗は、100面ダイスで100が出た結果ですね。
すごいです。
そのあと別のイベントダイス振って失敗したので、アイテムは消滅しました。爆散しましたね。
……ここまでのんびりした日々ですが、実はまだチュートリアルだから、とか突然言い出したら、プレイヤーと読者様方はどう思うでしょうね()
まぁどちらにせよ、主人公の活動方針は変わらないでしょうが。
次回は掲示板です。
元遊び人の運命やいかに。
更新は金曜日予定です。ではではー。




