7-B
僕はそう疑問に思いながら、仕事場に向かう。
1時間半。
今日も同じ仕事。
普段と同じように警備をこなす。
いつもと違うところといえば、さっきの電話で頭がふわふわしているところだけだった。
「大丈夫かな?」
僕はそんな事を考えつつ仕事をこなす。
「あっ」
考えていてトイレ行くの忘れた。
この時間、この暗がり、見渡す限りのおもちゃ。どこがで恐怖を覚えているのかもしれない。
僕はトイレに向かう、この扉は関係者しか入ってはいけない扉になっており、この時間、使えるトイレはそこだけ。
トイレ以外の理由で入るなと言われていた。
床とドアがこすれて耳に甲高い音が刺さる。
ドアは半分あたりまで開いて止まった。
「まだ潰れてるのか...」
とつぶやきながら僕は隙間を縫うように中に入る。
が、服が引っかかる。扉がギザギザと劣化していて服が引っかかった。
「ここもか...」
僕が入ってきてからずっとこうだ、入りやすいと困るのか?
そう思いながら振り返り服を剥がす。
「また穴あいちゃった......ってこれ」
そこには見覚えのあるストラップが落ちていた。
「やっぱり」
僕は拾い上げて確信する。このストラップは彼女にあげた、あのストラップだった。
僕はここで仕事を始めて長い。
こんなストラップここには置いて居ない。
「.....」
トイレに行くことも忘れ、ドアの向こうの、行ったことの無い奥の道を見つめていた。
恐ろしい事を考えそうになり頭を横に振る。僕はそのまま仕事に戻った。
「考えすぎだ。もしかしたらこのストラップは他の誰かのものかも知れない」
不安を感じながら仕事をこなし帰宅する。
僕はすぐさまテレビをつける。
何故かそうしなければならないと、そう....
『朝のニュースです。昨夜、△△市で女子高生が誘拐されると言う事件が発生しました。けいさー』
近くだ。
やっぱり彼女に何か、何かあったんだ。
確信はない。でも確信していた。
僕はいつの間にかストラップを力いっぱい握りしめ。思い出す。
「忘れてた。運命を変えるアイテム。使えば運命が変えられる。もし、そのせいで◻︎◻︎さんの運命が変わったのなら、僕が、僕が変えないと」
少しくたびれているストラップを携帯のイヤホンジャックに挿した。
「これで、運命を変える」
強く決意する。
「僕が◻︎◻︎さんの運命を変える。無事でいてくれ」
僕は全速力で仕事場に戻った。




