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勇者を殺してください。  作者: コウタロス
アルビオン編
15/30

第15話「コピー」

———マオ&シーカvsローラン


「はっは!行くぞぉ!!」


ローランは部屋の壁から床、床から壁へと縦横無尽に飛び回る。

スキル"軽きは重きを制す(フェザーコントロール)"によって目では追えないスピードに達していた。


「おいおい!こいつ速すぎるだろ!」


マオは攻撃の隙を窺う。

突如、脇腹に痛みが走る。


「ぐはっ!!」


ローランの攻撃が直撃したのだ。


「マオ!大丈夫か!?」


横腹を抑え膝をつくマオにシーカは駆け寄る。しかし、台風のように荒れ狂うローランの攻撃に入って行く勇気はない。


「こんな速いやつどうやって……」


「ローランはスキルで身体強化をしている!

しかも、あの暗殺部隊"グルー"だ!

普通に戦うとまず、勝てないぞ!」


構わずローランは壁を蹴り攻撃を仕掛ける。


「ははっ!身体が追いついてねぇーぞ!!」


「ぐはっ……!……ぐっ!」


身体のあちこちに痛みが走る。

ローランが作りだした、蜂球に捕まったのだ。


くそっ!

なんで力が出ねないんだ!

勇者と戦った時のパワーが出ねぇ!


「マオ!!

くそっ!どうすれば……

ローランのスキルが厄介……スキル……っ!?」


シーカは後ろの守護霊を見る。


「私のスキル……

行けるかもしれない!

インプくん!マオに"軽きは重きを制す(フェザーコントロール)"だ!!」


守護霊の名前はインプ。

インプは殺害に使用されたスキルや魔法をコピーできる。

インプはシーカの指示通りマオに触れる。


「ジョンソンくんを殺害時に、ローランはスキルを使用した。

つまり、インプは"軽きは重きを制す(フェザーコントロール)"をコピー可能!

調子はどうだい?マオ!」


「身体が……軽い……!シーカありがとう!」


マオは拳を握り締めローランを目で追う。

"軽きは重きを制す(フェザーコントロール)"は動体視力も上がるのか、ローランの動きがはっきりと確認できた。


———カフラvsアレク


「おいおい!

お前1人で俺に勝てると思ってるのか?」


「あぁ!俺1人で十分だ!

お前のスキルはその"シンクウ"ってやつだろ?」


「少し違うな若造……

【エアプレッシャーNo.3(ナンバー・スリー): 空を掴めば地は要らぬ(スカイ・リフト)】!!」


アレクの身体は宙に浮かぶ。


「浮かんだ……!?

"シンクウ"てやつだけじゃないのか!?」


「俺のスキルは"エアプレッシャー"。

触れた空気圧を自在に操るスキルだ!

だからこんなことも……

【エアプレッシャーNo.2(ナンバー・ツー):踏みしめるは虚空(ヴォイド・ステップ)】!!」


アレクは空気圧を変化させ見えない足場を形成する。

その足場を蹴り飛ばしカフラに接近した。


「空気を蹴って……!……はやっ!」


ローランのスキル"軽きは重きを制す(フェザーコントロール)"により、とてつもないスピードで突進するアレク。

カフラは床に触れ盾を形成する。


「同じ手は効かないぜ!若造……!」


アレクは空気の壁を蹴りカフラの後ろに回り込む。


「やべ!!」


アレクは後頭部目掛けて蹴りを放つ。

蹴りは直撃し、カフラは壁に吹き飛ぶ。

口から血が飛び出す


「グハッ!!」


威力は凄まじくカフラは壁に直撃し膝から崩れ落ちる。


「なんだ、大したことないな若造!

さっきの余裕はどうしたんだ?

俺は殺しのプロだ!そんな俺に喧嘩を売ったんだ……

死んで後悔するんだな!!」


アレクは左腕をムチのように振り、真空の刃を繰り出す。

続けて、右腕を縦に振った。

放たれた2発の真空の刃は十字となり、カフラに迫る。


———マオ&シーカvsローラン


「死ねぇー!!」


ローランは縦横無尽に飛び回り、四方八方からマオに攻撃を繰り出す。


「右……!左……!後ろ……」


目も慣れていき次の攻撃が見える。

次第に動体視力に身体もついてきた。


「次は……左!」


マオがローランの攻撃を避ける。


「な、なに!?」


ローランはマオの前を通り過ぎ、壁に激突する。

シーカはマオに駆け寄る。


「マオ!大丈夫か?」


「あぁ、少し目が慣れてきたよ!」


「こ、こいつら俺のスキルを……!」


予想外の出来事に受け身もろくに取れなかったローラン。

かなりダメージを負ったのか立ち上がりはゆっくりである。


「罪は必ず自分に返ってくる……

探偵が私情を持ち込むことは恥であることは分かっている。

だが、助手が殺されたんだ……

この罪はでかいぞ……」


「よしっ!それじゃあ盛大な仕返しといきますか!」


マオとシーカは顔を合わせ頷く。

それと同時にマオが壁に向かって走り出す。

壁から床へ、床から壁へと縦横無尽に飛び回る。


「これは……俺のやり方……グフッ!」


ローランは横腹を抑える。

続けて顔が跳ね上がり、くの字に曲がる身体。

四方八方からマオの攻撃を受ける。


「く……グハッ……!くそ……グッ!」


ローランの身体はよろける。

それを確認するとすかさず後ろに回り込むマオ。


「今だ、シーカ!!」


「分かった!

行け!インプくん!!」


マオはローランの首と脇に腕を通し、蛇のように拘束する

シーカに指示されたインプはゆっくりローランに迫る。


「や、やめろ!やめてくれ!!」


ローランはかなりのダメージからか抵抗できない。

インプの手の空気が歪んでいた。

それが"真空状態"であることをローランはどうしても分かってしまう。

インプがコピーしたアレクのスキル、"|息なき世界に声は届かず《サイレンスワールド》"は一瞬でも吸ってしまうと気を失い死に至る。

死がローランの頭の中を駆け巡る。


「あ……気絶した……」


インプの手はローランの顔から拳二つ分の空白を開けていた。

どうやら、到達前に気絶してしまったようだ。

インプは役目を終え帰るように身体は薄くなり消えていく。


「ふぅ……こっちは片付いたかな?」


「マオ!!終わったようだな!」


「あぁ、ありがとう!シーカ!

カフラは終わったか……カフラ……!!」


マオの視線の先には血だらけのカフラの姿があった。

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