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1話「旅立ち」

城壁に囲まれた巨大な国。


城門の前。


朝日を背に、四人で拳を合わせて旅立つ


「じゃあ行くか!」


勇者は笑顔で言った。

黒い髪に、日の光が反射している。


「おう!」


赤髪の戦士は大声で応える。


「あらあら」


僧侶は微笑み。

金の髪が風になびく。


「もう子供じゃないんだからさ…」


青い髪を弄りながら呆れる魔法使い。


仲間たちの旅が始まった。


人類救済の旅。


希望に満ちた門出。


見渡す限りの青空、広がる緑、遠くに山々。


魔法学校で学んだ特別な仲間、最高のパーティ。


世界に蔓延る魔物たちの親玉、魔王を倒す。


世界に平和をもたらす。


しばらく歩くと大きな岩の上に、同年代で白髪の若者がいた。


「君たち、良いねぇ…」


にやけながら声をかけてくる。


戦士が一歩前に出た。

睨み合う。


「なんだ?お前!魔物じゃないよな?」


「おおやっぱり勇敢だね。もっと君なら強くなれるよ…」


僧侶を指差し。


「君なら、みんなを導ける。」


魔法使いを指差し。


「君は大切なものがあるんだね。」


勇者の前にくる。


「仲間を大切にね。」


(なんだ…)


パーティ全員が黙っている。


不気味だが、無害な旅人だろう。


「でもさ、もっと自分に素直になった方が良いよ。」


強風が吹き、仲間たちは目を伏せる。


目を上げると、怪しい少年の姿は消えていた…



道中、魔法学校での思い出話で盛り上がる。


「もうさ魔法使いさ?勇者好きなんだろ?」


戦士が笑う。


「知らないですか?もう告白済みですよ?」


僧侶も悪ノリする。


勇者と魔法使いは顔を赤くして、目も合わせない。


「その話はやめましょう!勇者と私の成績の話はどうかしら?」


魔法使いは悪戯っぽく目を細めて言う。


「マウントとりは無し!」


戦士が眉間にしわを寄せる。


行事でどれだけ活躍した。


寮生活での変な癖。


話題が尽きない。


卒業試験の事を思い出す。


迷宮クリアの課題をこなす。


石の兵隊たちが迫ってくる、

戦士が斧で薙ぎ払う。


「この迷宮はこのルートで行くのが最短です。

道具はこのリストのものを集めましょう。」


僧侶の指示に従い進む。


長い試験、全員が疲弊している。


「みんな、もうすぐゴールだ頑張ろう」


勇者が激励する。


ゴール手前でストーンゴーレムが行く手を阻む。


勇者と戦士が突撃する。


魔法使いが詠唱、二人の武器が火炎を纏う。


さらに火炎弾で援護する。


怯んだストーンゴーレムを勇者と戦士が粉砕した。


四人で抱き合い卒業を祝った。


このメンバーならどんな敵にも負けない。


心底そう思えた。


しばらく進むと中年の旅人が何かに追われている。


それを見て戦士が駆けだした。


「気を付けろ!どんな敵かわからない。」


「助けられるなら行くだろ!俺は魔法学校のレスリング大会王者だぞ!」


戦士が斧を振り回す。


全員が駆け寄る。


ヒト型のトカゲ。


リザードマンの群れ。


最初に斬りかかる戦士。


一人また一人と斬り捨てる。


勇者が追い付き背中合わせで戦う。


リザードマンの槍が勇者の肩に掠めた。


すかさず僧侶の杖が光を放ち、傷をいやす。


「ポーションの備蓄はまだ十分ですから、回復は任せてください!」


魔法使いが呪文を唱え雷が天からリザードマンの群れに直撃した。


今回の旅で最初の勝利だ。


旅人は感謝して去っていく。


「俺たち最強じゃね?」


鼻高々な戦士。


「そうかもね」


魔法使いも腕を組み胸を張る。


それを見守る勇者と僧侶。


この旅は希望に満ちていた。


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