全知
この物語はまだ未完成です。名前が決まっていないものや、設定が固まっていない部分もあります。
そういった箇所は、(仮1)とか、そういう名前で書いています。なので、今後ちゃんと考えます。
人類は、ついにこの宇宙のすべてを解明した。
星の誕生、生命の仕組み、重力、時間、空間――
もはや未知は存在しない。
だが、そのとき人類は気づく。
「本当に、この宇宙だけが世界のすべてなのか?」
空間には一次元、二次元、三次元といった概念が存在する。
ならば、時間にも次元が存在するのではないか。
我々が認識できる時間は、「過去」と「未来」だけだ。
しかも、人類は未来へ一方向に進むことしかできない。
しかし理論上、時間にも別の方向が存在する可能性があった。
過去と未来だけでなく、左右や上下のような“別の時間軸”を持つ宇宙。
そこでは時間は流れるものではなく、空間のように自由に移動できるのかもしれない。
つまり、人類が生きるこの世界は――
「三次元空間・一次元時間宇宙」に過ぎない。
そしてその外側には、
「二次元時間」や「三次元時間」を持つ高次元宇宙が存在する可能性があった。
人類は、それらの宇宙を理論上は理解できた。
だが、“観測”だけはできなかった。
なぜなら、別次元を知るには、実際にそこへ到達するしかないからだ。
しかし、それには大きな問題があった。
三次元の物質を、そのまま二次元空間へ送り込めばどうなるのか。
一次元時間しか持たない生命が、多次元時間宇宙へ入ったとき、存在を維持できるのか。
誰にも分からなかった。
さらに、人類には決定的な欠点があった。
この宇宙の法則をすべて理解していても、未来へ行くことはできない。
過去へ戻ることもできない。
だが、もし時間を空間のように移動できる文明が存在するとしたら――
彼らは未来で得た知識を現在へ持ち帰ることができる。
つまり彼らにとって、「宇宙を知り尽くす」という行為は、
人類ほど困難ではないのかもしれない。
人類が数十億年かけて到達した知識へ、
彼らは遥かに短い時間で辿り着いている可能性があった。
そして、人類は理解する。
そんな文明と接触するのであれば、
こちらもまた、“完全”な状態でなければならない、と。
必要なのは、別次元環境に適応した新たな肉体。
そして――
この宇宙の全知識を継承した存在だった。




