武田信玄くんと上杉謙信くんー敵に塩を送る
その年、甲斐の虎、武田信玄くんは悩んでいた。めちゃんこ悩んで困っていた。
今川のぼんぼんとそのばあちゃんに塩を止められてしまったのだ。
甲斐には海がない。だから桶狭間で今川義元くんが死んだのをいいことに駿河に攻め入ったら、今川から塩を止められてしまったのだ。しかも、相模のうっちゃんまで巻き込んで。
困った。これでは鉱山の鉱夫が働けない。
「だから、と~ちゃん、兄ちゃんの言う通り、今川さんと仲良くしておけばよかったのに」
「だって、海欲しかったんだもん」
「とにかく、俺、こんな家継ぐのイヤだからね。諏訪でまったりしてるんだから。後は穴山の兄ちゃんか、信盛に任せてよ。じゃあね」
「そんな、おい…勝頼」
「あ!ダメだ!諏訪で祀ってる神様、すもうに負けて逃げてきた神さまじゃん。土俵にまく塩ないと困る」
「え?気にするのそこ?」
「お館様、越後の上杉謙信公からお手紙来てますよ」
「え?謙ちゃんから?なんて?」
ヤッホー!塩止められて困ってるんだって。越後の塩送るから元気出してね。上杉謙信より
「おお!さすが謙ちゃん!」
「で?塩?どこ?」
「手紙に同封してるって言ってましたよ」
「え?なに?これ?少な!一合もないじゃん」
一方、その頃、越後では。
「信玄くん。喜んでくれたかな」
「さすがは殿。きっと後世の歴史家も褒めてくれますよ」
「えへっ…照れちゃうな」
「あの~それでいいんですか」
「誰?この子?」
「あ…樋口与六っていいます。景勝様の近習やってます」
「子供に何がわかる」
「うーん」
「どうかされましたか?」
「いやさ、信玄くん、隻眼の凄い軍師雇ったって言ってたけど、多分、この子の方がすごくなるような気がする」
「そうですか?」
「まあ…いいか…どうせ感だし」
「そうですな」
長尾家もとい上杉になっても家臣の皆さんはブレないのでした。
おわり
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