5.お昼
アリシアは昼食に向かっていた最中、ミレーナ先生に呼び止められた.
せっかく抜け出せたと思ったのに次から次へと…
「アリシアさん、少しお話しいいかしら?」
やっぱりこのパターンだ。そして大体この後話を聞くと後悔するのよね…
「食事がまだなので、またの機会に…」
「まだ時間に余裕があるから大丈夫そうね。手短に話すからいいかしら?」
「…分かりました。ここで良いなら話を聞きましょう。」
あいにく、今は人通りも少なくなりアリシアにとって都合のいい状況だ。立ち話だとそこまで長引く事もないだろう。
「助かる。…単刀直入で悪いが次の授業クラスのフォローにまわってくれないか?特にルーク辺りを。」
ツッコミどころ満載のの内容ね。
「なぜ私なんですか?明らかにそう言ったことは不向きだと思うのですが?それとルークってなんですか?」
「なぜって、魔術に関してあなた以上に適任の人はいないでしょう、調停者さん?それと、ルークは先ほど授業を抜け出した生徒の名前よ。同じクラスなんだから名前ぐらい覚えなさいよ。」
確かに、魔術に関して私より適任な人はこの学校にいないわね。でも、だからといって手を貸す道理はないわ。
さて、どうやって断ろうかしら、
「それは、私の立場を明かせということでしょうか?確かに、あえて立場を隠しているわけではありませんがそれはあまりに勝手ではないでしょうか?」
「…確かにそうね、調停者といえど一生徒にこんなことを頼無事ではなかったわ。ごめんなさい。」
「でも、気が向いたらでいいからルークのことを気にかけてくれない?もちろん調停者としてではなく同じ学園の仲間として。」
言い換えても結局は手伝って欲しいということか。都合のいい…
「はぁ、考えておきます。」
「それと、勝手に私の立場を明かすようなことはしないでください。私、無駄なことまでしたくないので。」
恐らく私が調停者と分かれば周りの連中が繋がり欲しさに群がってくるのが目に見えている。そうなれば私はこの学園を辞めることになるだろう。
「ああ、分かった。善処する。」
「悪かったな、時間を取らせて。午後からの授業、遅れるなよ。」
そう言うとミレーナ先生は去って行った。
…
「…食堂の場所聞けばよかったわね。」




