第51話 1パーセント
1%で負けるのではなく1%で勝ちたい。
互いに秘密を明かした2人が病院に戻ると病棟からご機嫌な叫び声が聞こえた。
「よっしゃああああ!掴んだぞおお!」
「うっせぇぞリオ。」
「なにを掴んだのですか?」
「当然あいつらの本拠地よ。」
「俺の魔術で作った疑似人格をあの船にインストールさせて連絡メールを別の艦に送り込んだんだ。そこからは連鎖的にねずみ算の如く俺という人格が増えて八割の艦に俺を紛れ込ませた。そしてついさっきあいつらの本拠地に俺がインストールされたんだ。」
「お前とんでもねぇことやってんな。」
「人格を増やすなんてあなた自身は大丈夫なのですか?」
「何となく身体の一部が増えたような感覚だが最初からあったって思考になれば案外どうとでもなったぞ。」
「それとさらに嬉しいニュースだ。メイちゃんの千里眼とミミちゃんの順風耳で空間の把握がしやすくなって見取り図が作成可能だ。」
「ヤバいなそれ。」
「今確定した戦艦を順番に立体的に作ってるところだ出来次第色んなとこに売るぞ。」
「あっ零士の兄ちゃんから連絡来た。情報は半額でいいかな?」
「「せこっ!」」
──
「────。なるほどそういうことでしたか。」
「これを兄ちゃんとこを介して提供すれば情報の信頼性が増して需要がより高まると思ったんだよ。さあ兄ちゃんこの情報をあんたはいくらで売る俺らはそれを3割もらうぞ。」
「既に無料で提供しました。」
世界各国の軍がこの情報を見て飛び上がった。
「これが本当なら我々が行うべきことは─。」
「この技術応用できそうだな。」
「軌道や動きまで予想できる住民の避難が従来よりも容易となるぞ!」
「なんでだよおおお!!」
「ありがとうございます。これは私からのお礼を込めてです。」
零士は全員に今回の依頼の給料を支払う。
10代組にはおまけでお菓子もあったがトルボがゴネたので結局全員がお菓子と給料を得た。
「死ぬ気でやったんだぞ!もっとくれてもいいじゃん!」
「もうやめとけって。親友の叔父に泣き言はみっともねぇぞ。」
「でもよぉあんなデカい情報、億は行くぞ!しかもそれが何十ヶ国が欲しがってるんだぞそれを無料で提供なんて納得いかねぇぜ。」
「ではこう考えてはいかがですかその億で国との信頼を買ったと考えるのは。」
「今回、私たちが目指すべき場所は星人の完全討伐することです。それを確実に成功させるには全ての国との協力関係がスタートラインです。」
「私はこの情報量を無償で提供したことに彼らは意味を見いだしたはずです。あれほど商売に飢えた企業が無償で提供したのは星人を相手取るのだということを端的に。もちろんあなた達が依頼を決行した辺りでアドベンズコーポレーションは星人の完全討伐を目指していると風評を意図的に流していましたが。」
「でっでもよう。もし情報を得て終わりだったらどうするんだ?その意図に気付かない国だっているだろうしそれが分かっても我が身可愛さで協力しないなんて全然あるだろ。」
「もちろんこの目的が成功するのは難しいでしょう。仮に成功して全ての国が協力したとしても、勝利する確率は1%にも満たしません。」
「ですが私は1%でも確率が上がるのでしたら簡単に億なんて払います。その1%で負けて後悔はしたくないのです。」
「やっほー、皆さんローレンスです。おつかれー、リオくんのデータのおかげでいろいろな事がわかりましたがとりあえず一番重要な事をここで。」
ローレンスは淡々と告げる。
「奴らの本拠地の軌道を読んだんだそしたらある場所に到達すると分かった。」
お久しぶりです。書きました。よろしくお願いします。




