第46話 未だ阿頼耶に至らず
どうして人を助けようとする?
どうして人の役に立とうとすることにこだわる?
どうして自分から苦しい思いをしようとする?
──どの問いも僕はおんなじ答えを返した。
「だって僕は、恵まれているから。」─────と。
「クソッ!近づけねぇ!」
ミョルニルを持った星人の激しい猛攻が続く。
ミョルニルは状況に応じて鎚が巨大化。
柄が長くなる。
投げ飛ばして戻ってくる。
常に電気を帯びているなど素手で戦うよりも苦戦を強いられていた。
きよシブキは戦車を飛ばしてながら猛攻をかわした。
(大丈夫だ。オレのニルはコイツの電撃は聞かないはずだ。念の為の装備もある)
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作戦会議時
「星人の攻撃は特殊な電気を使います。」
「恐らく魔法を封じる電気を流して脳の電流を阻害しているんだと思います。」
「そんな事を出来んのか?パス2。」
「できるか出来ないかでいうとできるんじゃねえか?この世界は想像力とイマジナリウムさえあればどうとでもなるんだからよ。思い込みで電脳世界に入り込むオレが言うんだから間違いない。」
「パス1で。」
「そもそもそれって本当に魔法を封じるものなのか攻撃を封じるみたいな感じじゃねえのか?オイ誰だ!ハートの6とダイヤの10止めてるやつ。」
「魔法を封じるという根拠は爆発する魔法だけじゃなく瞬間移動も封じられたからです。アガリです」
「お前かよクソが!」
「脳波ジャミングのほうは任せてくれ通信の遮断から周波数は特定できそうだ。ダイヤは俺でした。」
「オイふざけんなよコイツら。」
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「はあっ!」
シブキの一撃で相手のハンマーをはじき飛ばし壁にめり込ませた。
(よしっ!でも俺のニルと同じで戻ってくるはずだ。)
シブキの予感通り星人は飛ばされた方へ手をかざす。そしてめり込んだハンマーは震え引き寄せられている。
(そうなる前にに一撃で仕留める!)
シブキは星人の前で槍を構え突き刺す。
しかし、星人は槍の柄をはじきいなす。
そしてバランスの崩したシブキにカウンターを食らわせるように一撃を入れる。
「グッあぁ!」
見事にパンチは鳩尾に命中しシブキは槍を手放す。
「?!否定する!これは違う!」
慌てて手を離す。しかしその拳を抑えられる。
(確信する!これは戦車の装甲の一部!あのとき切り取っていたか。)
「…!」
槍が胸に突きさる。
シブキがさらに一撃を入れようとしたとき槍はハンマーに弾き飛ばされた。
「けいこ──」「警告する。これ以上の自分の身をわきまえない行動は許すことは出来ない。そう思っただろ。」
「──?!」
「ああ、驚いたか?昔父さんから心を読む術を学んでな普段は何となくしか分からねぇけどこうやって集中すると言いたいことも分かっちまうんだよ。」
「─!」
彼の行動を不気味に思った星人はハンマーを振るう。
しかし、シブキはそれを一歩下がるだけでかわす。
「分かりやすい行動だな。今のなら目を閉じても避けれそうだ。」
その言葉通り二撃目三撃目は目をとしながら少しの身体の動きだけでかわしてみせた。
星人はハンマーの柄を伸ばして横に振るう。
ジャンプでかわされる。
巨大化したハンマーで潰そうとする。
すぐにかわされ懐にはいられ一撃を入れられる。
「柄を長くするとハンマーを持ち直す。巨大化させると身体の歯車がこすれる。電撃を流すと瞬きを連続でおこす。それだけじゃねぇ。呼吸、匂い、走り方、あらゆるところからお前の行動すべてが分かる。」
「ぎ、疑問する!あなたは何を!?」
「随分と動揺してるな。お前びびってんのか?俺の得体のしれなさに恐怖を感じたのか。」
「否定する!違う!」
「オレ達が最初にお前らに感じていたのはそれだ。オレらはお前の得体のしれなさに恐怖を感じお前達を強大に感じた。」
シブキは槍を改めて握りなおす。
星人は震える手で槍を持ち直す。
「だが今のビビリなお前は何も怖くねぇむしろ可哀想とさえ感じるくらいだ。だが許すつもりもねぇ。」
シブキは星人にゆっくりと近づく。
「…拒絶する!来るな…来るなああああああ!!!」
ハンマーを投げる。
シブキはハンマーをかわす。
…いや正確には彼はかわすといった動作をしなかった。
星人は恐怖のあまり手元が狂いハンマーがあらぬ方向に飛んでしまっていた。
「オレが化け物にでも見えたか?だがそいつはお前が想像した化け物だ!」
槍は今度こそ星人の胸に突き刺さり貫通する。
星人は恐怖に引き攣った顔で倒れた。
「まだ駄目だな、相手が動揺しないと完全に読むことが出来ねぇな。父さん。オレはまだそこにはいけないよ。」
あけましておめでとうございます〜
今年の初めは少し忙しく成りそうですがキリのいいところまでは書ききりたいです。
今年もよろしくお願いします〜




