「食べることは大事だよ!」
俺はどうやら、昨日帰ってきたときにランソワおばさんからこってり絞られたらしい。
目が覚めると朝になってた。
でもって、夕食食べそびれた。
いつもはあそこまで怒ってないのに、昨日は酷かった。帰りが少し遅くなったからかもしれない。
気絶したのは多分、身体的なダメージは無いけど精神的にダメージが大きかったからだろうな。
グルルル…
コンコン
俺のお腹の音と扉をノックする音がかぶった。
噂をすればなんとかってやつだ!
「おはようございます王子。」
出たー!!
ランソワおばさんだー!!
「なんですか、その“出たー!!”っていう顔は!せっかく朝食を運んできたのに、出すのやめましょうか?」
見てみると、廊下に朝食を乗せたカートがあった。
あれ?ここに来るまでにそれらしい音しなかったぞ。
「今、町が物騒だと言うのに護衛もつけずに行くなんて。」
「えっ?珍しいね、この国平和って感じしかしないけど。」
初耳である。何が物騒なのか。
「最近、町に強盗が出るらしいのです。昼間から出るとは思いませんが、昨日のように夕方で暗くなり始めると危ないのですよ?」
だから、あんなに怒ってたんだ。
「ごめん、知らなかったんだよ。今度からは早く暗くなる前に帰ってくるから。と言うことで、朝食食べたい。」
「反省してませんね王子。そもそも勝手に町に行く地点でダメなんですよ。何かあってからでは遅いんですよ!前みたいに…」
ランソワおばさんが言い淀んだ。ああ、あの時のことか。
「そう簡単に記憶喪失にはならないって!と言うかあれは自分で頭打ったから、防ぎようもない事故だったと思うけど。」
俺は笑顔で答える。
「それに、おばさんと行くと王子だってバレるし。」
俺が王子だってバレたら、あの二人、マイトとヘレナは遠くにいってしまうだろう。
それだけは嫌だ。
「それでは、この強盗問題が解決するまで城のそとには出ないでください。じゃないと、朝食は無しです。」
グルルル…
朝食と言う大きな人質をとられ、俺は渋々承知するしかなかった。




