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闇の王子、影の王子  作者: チェル
一章──奔走、影の王子編
27/79

「王は伊達じゃない」






「はーい、何か質問は?」



俺は驚きで物も言えない様子の王に、空気を和らげるために軽い調子で言った。

すると、流石は王だ、立ち直りが早かった。


「質問…。『百変化』とは、あの『百変化』か?この国の森の奥に住むという…。」


「うん、そうですよ。」


「人を襲うというのは…」


「嘘…ではないけど、よほどの事がない限りは殺したりはしないですよ。さっきも言った通り、人間は好きだから。」


よほどの事=暗殺者たち

の事である。


「それは、まあすまなかった。」


あれ、何か逆に謝られちゃった。おかしいでしょ、ここは普通────。


「俺を、追放しないんですか?というか、怖がらないんですか?」


「なぜ怖がる必要がある。暗殺者たちを殺したのは、理屈がちゃんと通っているではないか。人間でもそうする。」


さっきも思ったけど、流石は王…。


「それに、レグネスよりもお前の方が人間らしい。不思議なくらいにな。」


「…ありがとう、ございます?」


喜んでいいのか、これは。



「あ、そういえば俺も聞きたいことがありました。」


危ない、忘れるところだった。

これを聞かないと、俺の推理は進まない。




「昔、王子と仲がよかった魔法使いっています?もしくはいました?」



それが、大きく鍵を握っているのだから。






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