太陽と、月と
「…であるからして、ここの式はこうして成立します。…では、今日はここまで」
「…」
とある日、放課後前の最後の授業が終わる。…今日もこれといって何事も無い日常を過ごすのだろう…
「…彼が、あの河内淳?」
「間違いないよ、玲羅!!あれが私たちのターゲットだ!…倒すか!?」
「倒してどうするんですか。私たちの目的は別にあるんですよ」
…なんか、廊下に俺を指差しながら話している二人の女子生徒を除いて。…バッジを見ると、2年か。…捕まったら大変だな…
「…玲羅、どうするの!?目標はもう目の前だよ!?」
「…焦らないで、姉さん。…私が接触する」
そうして作戦会議が終了したらしく、青みがかった髪の女の子の方がこちらに近寄ってきた。…なんなんでしょう
「…河内、淳さんですね?」
「…そうっすけど、どちらさんっすかね」
俺が聞くと、相手の子はお辞儀をしてきた
「はい、私の名前は夜羽 玲羅ともうします。今日は河内さんに1つお話がありまして、隣のクラスからやって来ました」
「…そのお話とは?」
「はい。私たち、最近とても暇なんですよ」
「はぁ…」
「それで、昨年度の校内一の問題児、桜カオルさんに見初められた貴方の傍にいれば、何か楽しいことが起こるかな、と」
「…」
問題児…ねぇ。確かに類は友を呼ぶとは言うがなぁ…
相手の子を見ると、目力が無い割に本気だ。…さて、どうするかなぁ…
「玲羅ちゃん!どお!?」
そこにもう一人の子…赤みかかった長髪を横で縛った子がやって来た。…テンションが高い…
「黙ってて下さい姉さん。姉さんが絡むと面倒になりますので」
「えーっ!?むしろ私が出てきてしゃべった方が話早く片付くでしょーっ!!」
「体当たりで全て片付くと思ったら大間違いですよ」
…なんか、俺をないがしろにして喧嘩してないか?
「…あの!!河内淳さんっ!!」
「は、はぁ」
そして姉と呼ばれてる方の彼女が俺を名指し。なんだ?
「私、玲羅の姉の夜羽 愛羅と言います!!単刀直入にいいます!いいですか!?」
「あ、あぁ、構わないが…なんだ?」
そして、愛羅は俺を指差し…
「そちらの部の十八番、ショー部の勝負を申し込みますっ!!」
「…待て待て待て、何を言ってるんだよ」
「ここからは私が。…簡単に言えば、これは私たちの退屈しのぎです」
「随分とエグい言い方するな」
玲羅は愛羅とは違い、随分暗いな。まるで愛羅は太陽、玲羅は月みたいだな
「貴方達の部活は勝負をする部活。であれば今回ぜひとも私たちも混ぜてもらいたいな、と」
「…俺は別に構わないが…」
うん、構わない。他のメンバーも間違いなく二つ返事でOKなのだろう。…ただ、なんとなく、なんとなくだが、すっごいだるいんだけど…
「じゃぁ決まりですね!!決戦は明後日、勝負内容は当日発表します!!では!!」
「しつれいします」
そして凄い勢いで教室を後にする玲羅と愛羅。…またイロモノな奴が現れたな…




