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死神と死  作者: 和菓子
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死神

俺、神田一博が初めて人を殺めたのは中学3年の時だった。




その時の記憶はもうない。




何かで揉めたこととその時感じたことなら覚えている。




進路か何かで揉め親と揉めていた。




人を殺めた事に何の罪悪感もなかった。




逆に快感を覚えるほどだった。




「こんなにもあっさりと人というのは死ぬものなのか」




これまで両親とは遊園地や映画などいろいろなところへ行った。




それでも悲しいとは思わなかった。




「自分のことも決めさせてくれないような親はもういらない」




アニメや漫画などで人が殺されることはよくあることだ。




それ以外の事件などでも。




俺の殺人もそれと同じだと思う。






それから高校になってからは比較的おとなしく過ごしていた。




友達もできた。




北島陸




俺の唯一の友達だ




そんな友達に嫌われたくないという気持ちもあったのかもしれない




殺人からは手を引いていた。




普段、ストレスはゲームなどでうまく誤魔化していた。




『破壊者』というゲームはたくさんのものを破壊できたり敵をボコボコにしたりできたりして北島と遊ぶにはちょうどよかった。




そうやって自分を押さえていた日もあまり長くは続かなかった。




高校生活でもストレスは無限に溜まっていく。




そのストレスを発散するためにまた人を殺した。




会社でパワハラによって社員を自殺に追い込んだ奴と会社の金を横領していたクズだった。






「やぁ。あんたが会社の金を横領してたってやつか?」




話しかけた中年のおじさんは振り向いた。




「横領なんてしてないさ。誰があんな悪いことをするガァ」




最後まで言わせることもせず思い切り心臓を刺した。




少しの間もがき苦しんでいたがすぐに死んだ。




おじさんのポケットに『死神』と書いた紙を入れておいた。







俺はとても存在感が薄くそれが殺人にはとても役に立った。




背後に回り込んで殺す。




それが俺の殺人のスタイルだ。




「人は悪いことをすれば罰を受ける。罰を受けない者は俺が殺す」




この精神が揺らぐことは一生ないだろう。




今回はどこかの大手株式会社の代表取締役を殺した。




パワハラなどで大炎上していたので殺した時の達成感は凄まじかった。




「人を傷つけたり汚職などをするような人は、死んでしまえばいい」




俺の殺人は色々ある刑罰の延長線にあるのだと思う。






俺の殺人のせいで学校が休みになった。




そしてニュースで防犯カメラに映った俺の姿が出てしまった。




どうやら俺のことは『死神』と呼ぶことにするらしい。




「潮時だな」




俺は旅に出ることにした。




人を殺す旅だ。




人を傷つけるような奴には死という罰が待っている。




「警察など頼りにならない。罰は俺が与える」




そんなことを考えていると電話が鳴った。




北島からだ。




「なんだ?」




『単刀直入に聞く。今起きている連続殺人の犯人である《死神》はお前なのか?』




「その通りだ。だったらどうした?」




今は森の中を歩いているので小鳥のさえずりや木々が揺れる音が耳に入ってくる。




『どうしてそんな悪いことをしたんだ?今どこにいる?』




「今どこにいるかは教えることができない。そしてどうして君は殺人が悪いことだと思うのだ?俺はこれからも殺人を繰り返す。止めたかったら止めてみろ」




そう言って電話を切った。




「俺が捕まることはない。自分が死ぬ最後まで悪人を殺してやる」






ここに史上最悪に殺人鬼『死神』が誕生した。

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