若い時はひげをそってても、やっぱ年取ると伸ばしたくなる国ってあるんやねえ。
ひげは毎日そってるけれども、筋力が落ちるのだけはいやだーいやだーってだだっこのせみころーんさんですーどーもーとてとてとてとて。
そばのころーんさんは、、筋力が落ちようがないでしょうね。今日も、朝と昼がつがつ食ってる。「ピアノは筋力や」だってさ。まあその通りですHAHAHA。
さてと、きょうはだれにしよっかなー、ロシアの新鋭Ilya Demutskyさんをご紹介しましょう。
ロシアって若い作曲家いるのー?って言われますけど、数百人単位でいます。数千人ではないと聞きましたが、40代を中心にものすごく多い。
で、この多かった世代のダルムシュタット講習会への殴り込みを経て、集団では競わない最新の世代が到来してきました。その世代の筆頭が、Ilya Demutskyさんです。
まず、The Oort Cloudってのをyoutubeでどうぞ。
これもせみころーんさんは、ちょっとびっくりしちゃいましたね。静と動のコントラスト、ってやつなんだけど、かつてのロシア勢がやってたような鈍さは全く感じられない。真ん中くらいに調性らしき音楽が急に挿入されるけど、それがたったの一瞬。
なんかオーケストラが表現しようとすると、ぶつ切りにされてオーボエが出てくる。8分弱で終わっちゃってもったいないな、って感触もあるけど、結構強い。
Poem in Memory of...は、個人的にマチエイ・ズトフスキのような折衷主義に似たものを感じましたね。フェイクかなんかなの?と思わせるロシア風の弦楽書法。ポーランドも前衛世代が開拓しつくして、何をやっていいかわからんって世代が出現。このDemutskyさんも似た問題を抱えた世代なのかもしれない。
留学先のサンフランシスコ周辺の影響というのは、あんまり感じられない。彼へのPOISKのインタビューでも、源泉はロシア音楽にあるといってる。オーケストラにドラムスを入れるのも、先人ボリス・ティシチェンコさんがもうやってるし。
Titanikみたく小道具が合唱に入る形の作品は、アジア圏ではあんまりないでしょう?アメリカではこういうのいっぱいあるんですよ。でも、これはそういうアメリカの合唱音楽を超えて、なかなかいいじゃないですか。暗譜で歌うFestino Chamber Choirの連中もすごいよね。
ラフマニノフのPrelude in C# minor, Op.3-2のオーケストラ版を残してますけど、こーゆーのがころーんさんとララモエラーはほしいんですよ。二人そろって「こんなんでいいんです」「こんなんでいいんだよ」だってさ。腐女子は保守的だなあ、でも保守でもいいものはいいわけ。
いまんとこ、彼の一応の最高傑作は、The Closing Statement of the Accusedになるんでしょうねえ。躊躇なくオーケストラを存分にならす。ここまで鳴らせたら十分でしょう。日中韓が鳴らすとすっかすか(当たり前でしょう!なんせユニゾンがそろわん!!)、というのと対極にあるといえる。
ロシアだけあって、器楽のみで争う曲よりも、声楽が入った曲のほうが圧倒的に面白い。バレエ「Nureyev」も新作バレエとは思えないほどかっこいい。確かに調性と無調が交錯するのは折衷主義かもしれないけど、どの部分もよく響く。同世代の中でも、一歩抜きんでた印象がありますねえ。
ちょっと前の世代のAlexay Sioumakさんが、悩みぬいた末の大作「Requiem」ってのを発表してたのとは対照的で、躊躇なく調性をどこでも出せるってのは大きな財産でしょう。初めて見た時から数年で急激に腕を上げた。
どうしてこういう新世代が登場したのか?1960-70年代生まれが悩みぬいた世代だったから、ということが申せましょう。
まずロシア人のエリートの大半はフランス語ができるので、まずフランスに行って90年代前半はアミー、マヌリ、レヴィナスといった巨匠につくことが重要でした。ところが、これがロシアにドイツ式構造主義が輸入されて風向きが変わります。
ディットリヒ、ラッヘンマン、W.ツィンマーマンほかのドイツ人の巨匠につく時代が90年代後半からやってきました。しかし、Demutskyさんは海を渡りサンフランシスコ音楽院に行って首席で卒業して帰国しました。
そうです。「誰が目標なのか」という時代がまずあって、それがなくなったとたんにこれ。この経緯が日本とすっごく似てるんですよねー。(うんうんとうなずくころーんさん)
まず目標が誰かという時代では、目標に沿った音楽が幅を利かすんですよね。日本と一緒。フランス系が受けたらそればっか、っての。これ、ロシアでもそうだったんですよ。
誰もが目標ではない、それに気が付いた世代がDemutskyさんなんでしょうね。
今はとにかく、日本のバレエ団で「Nureyev」をまず聞きたいですね。音楽も極限的な難易度は要求しておらず、どこのバレエ団がやっても成功するはずです。




