33話 登校
「ソラ君やっほー。私と結婚しよう!」
「えっと…カグラ先輩?」
いや、おめー転生者だろ!
「カグラ、ソラ君相手にそんな口のききかたはないじゃろ」
「そうよ。そんな気軽に婚約を宣言するものではありませんよ」
「そうですよ。カグラ先輩。考え直してください」
そうだよ。僕にはサクラ先輩がいる。
いまカグラ先輩と婚約してみろ。サクラ先輩が離れて行ってしまう
まずは一人一人囲っていかないと…って考えがクズすきる!
「そんなー。ソラ君。とっても強くてかっこよかったよ。それに私を倒したんだよ?こりゃもう私をもらってくれなきゃ困るよ」
「なにに困るんですか…」
「いや、なんとなく?」
かるいなー。こんなキャラだったっけ?
そういえば序列がある程度高ければ問題ないとか言ってたけど、王族だからだろ。騙したな!騙されてないか…
「とーにーかーく!国王様、王妃様、それにカグラ先輩。婚約は取り敢えずお断りします」
「「「そんな!」」」
「僕は学園で武術を学びたいんです。隠しているんでしょうけど、王女と婚約なんてしたらそれどころではなくなってしまいます。ですのでしばらくは学園に通わしてください。
それに僕は恋愛で婚約相手を決めたいんです!」
うん、嘘は言っていない。
高らかと宣言してしまった。
「そうか、…おぬしがそこまで言うならこの話は保留にしよう。
よいな?」
「そうね。カグラ、いい?学園でソラ君を落とすのですよ」
「はい!おかあさん!私頑張ります。ソラ君覚悟してね!」
本人目の前にして言わないでください…
そんな感じの話の流れになったのでお開きになる
あ、一応、国王を救った報酬としてソコソコの額の金額をもらった。
名前[ソラ]
レベル[28]
王都第2学園1年生
序列[2位]
使用可能残高[1億4000万ギル]
備考欄[特待生
…ソコソコじゃないよね?
ちなみに内訳。
・国王からの報酬、5000万ギル
・武術トーナメントの賭けの賞金、9000万ギル
国王よりも賭けの方が多いってどうなんだよ…
それから学園の寮に戻る途中、街では大騒ぎだった。
王都に魔王が出たという事でかなりの混乱がおき、それを沈静化するために先生方や騎士達が出動。
夜遅くまで【拡声】で魔王を撃退したので大丈夫だ。と、言う内容が聞こえてた。
また、闘技場に居た人たちからは僕が魔王を空中に誘ったように見え、一見すると僕が魔王を撃退したように見えたそうだ。
街ですれちがうかなりの人数の人に感謝の声をかけられた。
最初のうちは勇者が助けてくれたと修正していたが人数が多すぎて説明しきれなくなり、結局【空駆・改】で王都の空中を移動して寮までもどってきた。
武術トーナメント決勝の日は元の世界で言う日曜日だった為翌日は振り替え休日で学園は休みだった。
寮の部屋まで学園の同級生や先輩が押しかけるので結局その日は王都から出て近くの森で隠れて過ごした。
この世界の暦は元の世界と同様に1週間7日間、月平均4週間だ。
土曜日、決勝トーナメント1日目
日曜日、決勝トーナメント2日目(最終日、魔王襲来)
月曜日、振替休日1日目(森に避難)
火曜日、振替休日2日目(森に避難)
そして今日は水曜日。
学園への初めての登校日だ。
日の出と共に目が醒める。6月だが、まだまだ朝は冷える。
来た時と同じように【空駆・改】で王都の壁の上を乗り越えて寮の自分の部屋につく。
そこで一度服を脱ぎ体を拭く。森の湖で一応水浴びをしたから体は綺麗だと思うがなんかやだった。そのあと制服に着替えて登校の準備をする。
絡まれるのが面倒だったのでこの時間に来たが正解だった。
学園までの道はほとんど誰もいない。
たまに朝の訓練?で数名の生徒にすれ違い声をかけられるが聞こえないふりで校舎まで行く。
「あ、僕の教室どこだろう?」
そういえば始めてきた時はライラ先生の案内で学園長室に行った以外どこにもやっていない。校舎は5つあるがどの校舎が教室があるかはわからない。仕方ないので唯一知っている教員用の校舎にはいる
「お邪魔しまーす」
一階にある教員室みたいなところまで行きノックをして中にはいろうとするが、…
扉が開かない。
あれ?来るのは早すぎたかな?
あ、ちなみに校舎は全て土足で一階は特に扉等もなく吹き抜けかになっている為そのまま教員室まで来れた。
「お、ソラくんじゃないか」
「おはようございます」
「おはよう」
……誰だっけ?
黒いスーツの上から羽織るようにローブを着ている
年はいくつくらいだろう?30くらいかな?カッコいいお兄さんってかんじの方だ。
いしかし、そこまでしてローブを着たいのかだろうか?
よくわからん。
「いやー。予選の時にあそこまでの大魔法を使ったからこの子は化けるなーと思っていたがまさか国王の命を救って魔王まで撃退するとはねぇ」
「あ!来るのが遅かった魔法の先生!」
予選最終日に【ロックウェーブ】でステージをめちゃくちゃにしちゃった時に手伝いに来るのが遅かった先生か!
あの時はMPケチって人力でステージを直していたけど結局そのあとMPポーションの存在を知って無駄な努力になってしまったのだ。
それもこれもこの先生が手伝いに来るのが遅かったから………
「来るのが遅いとは酷い言い草だな。私にも仕事があってね。」
「はぁ、すいません」
つい口に出してしまった。
そしてそれでもなお名前は思い出せないけど…
「それにしても、もしかしてソラ君。私の名前は覚えてないだろう?」
「うっ。」
この先生なかなか鋭いところをついてくる
「まぁ、今日が初めての登校日だししょうがないか…」
「すいません」
「私はこの学園で土魔法を教えているクラウスと言う者だ。
ソラ君は決勝でも土魔法を、使っていたところを見ると、得意なのかな?」
「あー。そうですね。ひと通りできるつもりですが土魔法と風魔法が得意ですかね?」
うん。嘘は言ってない。
あんまり無詠唱で魔法が使えること。話したくないので当たり障りのなさそうな事を言っとく…
「ひと通り!? もしかして火属性や水属性、光属性も使えるのか?」
あ、食いつかれた。
言わなきゃよかった。
「そうですね。母さんが魔法使いだったので小さい時から練習してました。そのおかげである程度は使えます」
「そうなのか…あれだけの剣技が、使えて魔法も一流か。さすが特待生だけあるな。いや、魔王を撃退したのだから当然か…」
「はぁ」
わざわざ修正するのもめんどくさい
そのうち発表があるだろう
「ところでこんなに朝早くどうしたんだ?」
「今日は初めての登校だったので早めに学園に来たのですが、早く来すぎました。クラウス先生。僕の教室ってどこだかわかりますか?」
「そういう事が、たしかにソラ君は今有名人だからな。しかし早すぎるぞ。登校時間まで2時間以上あるぞ」
「いえ、教室で魔力制御の訓練をしてようだ思いました。」
「ほう。これは感心だな。魔力制御の訓練か…生徒はなかなかその重要性が分からずぜんぜんしないのだよ。小さい時からやる事に意味があるのに、普通の生徒は皆、早く強力な魔法を教えろと目先の事ばかりかにするのだ。
ソラ君の爪の垢でも煎じて飲ませたら治るだろうか?」
「さあ?どうでしょうか?それより教室はどこでしょう?」
「ああ、そうであったな。調べてくるからそこでまって……」
「イター!」
ん?どこかで大声で叫んでいる人がいる。
うん、こっちくるね
聞き覚えのある声
「ソラ君ひどいよ!どこに行ってたの?寮に行ってもいないし、夜まで待っても帰ってこないんだもん」
白髪のロングヘア。
長い髪の毛を首あたりで束ねてなびかせている。
女性だけど学ラン。この学園の男子用の制服だ。
そして整った顔で笑顔を作りながらこちらに走ってくる。
カグラさん。自称神楽美琴さん。この国の王女だ。
うん。なんかやばそう逃げよう。
そう思いカグラさんに背中を向けて走ります始めると…
「【加速陣】!」
速攻捕まりました。
後ろから抱きしめられました。
「【怪力陣】」
うわー。この人鬼だ。
骨がミシミシいってるよ。
そして背中に柔らかい感覚が!
「逃げる事なくない?それとも私という人がいながら朝帰りとか、やっぱりやましい事してたの?」
「いや、僕とカグラさんは何にも関係ないでしょ。付き合ってるみたいな風で言わないでくださいよ。誤解されるじゃな…」
「あ、ソラ君おはよう。昨日寮にいなかったけどどこに…その子、誰?なんで後ろからだきしめられてるの?」
2人目登場。
黒髪ポニテ、こちらも整った顔立ちでかなりの美人。
カグラさんが中性的な美少年のような顔立ち(以外と胸はある)に対し
こちらは可愛い系。清純派ヒロイン的な?(ただしスラッとしてて胸はほぼぺったん。いや、まだ13歳。これから成長するんだ!)
ブレザーニーソとか、よくわかってらっしゃる!
はぁはぁ。
ちなみに一応僕の彼女らしいです。
そんな彼女が廊下の反対側から現れる。
サクラ先輩から見たら僕は後ろからカグラさんに抱きつかれてるように見えるのか…
いや、実際抱きつかれてるか、正確には押さえつけられてるよ。
ほら、足浮いてるよ。パタパタ。
「あれ?ソラ君?あの子は誰?やけに親しそうだけど。もしかして朝帰りの相手?」
「朝帰り?ん?ソラ君?どういう事?」
うわー。最悪だー。
「「先生、ソラ君借りますね」」
「あ、あぁ。モテるって大変だな」
サクラ先輩とカグラさんに両腕を掴まれて連行される。
僕ばエイリアンかな?
連れてこられたのは一見化学室みたいな教室。
いろんな機材とかが壁に並んでる
あ、ビーカーがある。この世界にも化学ってあるんだ。
「ここは?」
「私の研究室よ。大丈夫。ここには誰も入ってこないわ」
「……。サクラ先輩?僕は無実です。」
「そんな事わかってますよ。」
「え?」
修羅場を想定していたがそうではないみたいだ。
よかった。
カグラさんが棚から何から怪しげな機材とカップを取り出す?
「なによ。ただの紅茶よ。」
少し待ってると慣れた手つきでカップに紅茶をそそく。
それを2人に渡して、自分ばマイカップを取り出しそちらにも同じように注ぐ。
3人に紅茶が行き渡った。
うん、注いだ機材は怪しいがカップに注がれているのは確かに紅茶のようなものらしい。
「さて、まずは自己紹介かな?」
「そうですね。私はサクラ。えっと、工藤桜です。上級学園の一年生です。一応ソラ君の彼女です。
で、一応異世界人です。カグラ先輩もですよね?」
彼女発言でカグラさんがこちらを睨む。
こわっ!
「仕方ないか。えっと、私は神楽美琴。この国ではカグラで通しているわ。2人とまで勘違いしてると思うのだけど、私は異世界人ではないわ」
「「えっ!」」
「ソラ君には試合の時に私に勝ったら話すっていったわよね。」
「え?それって王女って事じゃないんですか?」
「え?王女!カグラ先輩が?!」
サクラ先輩が驚いてる。
かわいいなー
ム。カグラさんがまた睨んでくる。
「えぇ、一応ね。まぁ、養子ですけど。」
「この国って私たちのいた世界と感覚が違うよね。普通の王族って養子を取らないで兄弟の子供とか王族が次の国王になると思うのだけど。」
「その辺りはよくわからないわ。ただ言えるのは、今のお父様とお母様は愛情込めて育ててくれた。感謝知らないわ」
「はぁ。そうですか。」
「それで?カグラさん。異世界人じゃないってどういう事ですか?」
話がそれでもしまったので元に戻す。
そしてサクラ先輩、一応カグラ先さんは先輩だから敬語を使おうとしてるけどボロが出てるぞ。
そんなところも可愛い……
ム、また睨ら…
「私は異世界人ではないわ。私は異世界人の子供よ。さらに言えば勇者の子供。」
「「はい?」」
「あ、お父様とお母様は知らないから黙っててね。
私は数代前の転移者の勇者の子供なの。知ってると思うけど転移者はやるべき事をやり遂げるも元の世界に戻ることも許されているのよ。私の本当の父さんと母さんは魔王との戦いで結ばれてね。魔王討伐後に私を産んだわ。
私が9歳になる時次代の魔王の侵略があったの。
でもその戦いで父さんと母さんが帰ってくるとはなかった。
その後王都をさまよっていると保護されてね。運良く国王に養子にしてもらったらわ。
まぁ、その時には父さんと母さんから魔法の英才教育を受けていたから必然といえば必然ね。
ちなみにその事実を教えてくれたのが今代の勇者。
あ、冒険者出身の方じゃないわよ。
その2人にお願いしてお父様とお母様には黙ってもらってるわ」
「はぁ。カグラさんの使う拳銃はその今代の勇者にもらったんですか?」
「魔銃ってやっぱり拳銃だったんですね。」
「そうよ。ちなみにエドモンドは今代の勇者に弟子入りしてあの雷剣を貸してもらってるのよ。」
「今代の勇者に会うことってできますか?」
うん。おそらくその勇者が神さまの言っていた自重しない勇者だろう。拳銃やライト◯イバー作っちゃうくらいだしな。
一応整理すると…
国王はこの国には5名の勇者が在籍してると言ってた。
◆カグラさんがあった勇者・2名
◆冒険者の勇者・2名
◆不明の勇者・1名
それに
◆元の世界に帰った勇者・1名(沙耶)
まぁ、自重したなあ勇者がこの国所属ならだが…
「多分会えないわ。私も会えたらあなたに異世界の事聞かないもの」
「と、言うと?」
「私とエドモンドの師匠の勇者2人は侍の国に行ったわ
それが大体5年前かしら」
時系列的には神さまが自重しろと忠告して侍の国に行った感じかな?
んー。、頭がややこしくなるな。
少なくても分かったことが1つ。
この世界と元いた世界の時間は繋がってないようだ。
沙耶が戻ってきた時と僕が転生するまで1年、僕がこの世界に転生して10年。しかしこちらの世界は沙耶が帰ってから5年しか経っていないようだ。
「はい!暗い話はここまで!ここからは、これからの私たちの事を考えましょ?」
「カグラ先輩には悪いですがソラ君は私の物です」
おい、神様からの信託どーした
「そうね。別に私は横からしゃしゃり出てきて奪うような真似はしないわ。」
「え?いいんですか?」
僕を物のように扱わないでほしいです
なんか思ってたハーレムと違う。
「よくないわ。だから、私もソラ君の彼女になるわこれからよろしくね」
「は?」
「仕方ないですね。でも最初は私ですからね」
「……」
うん。一応ハーレム計画進行中?
サクラ先輩、カグラ先輩の口調が被ってた。
サクラ先輩は今後敬語を使います。




