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第ニ十部【隠しキャラ編】『両想い』

新さんは恋愛初心者。

そして閏もまた…

僕の学生時代の腐れ縁が開く

カフェで閏さんは働く。


勿論、彼女はその事実を知らない。


偶然に見せかけて戸を開けば、

彼女はまた男に言い寄られていた。


彼女は嫌悪感を向けられるのは平気なくせに

自分に向けられる好意に滅法弱い。

そこに恋愛感情が無いとわかっていても

顔を赤らめ狼狽える彼女を他の男が見てると

思うと……駄目だ、想像でさえ殺意がわく。


それが今、目の前で繰り広げられている。

閏さんは断るも男がしつこく…といった様子だ。

腐れ縁のオーナー剛が

出ようとするのを制し、自分が助けた。


……彼女は僕が新だと気づいてくれなかった。

だから少し意地悪をした。

バイト禁止の生徒がバイトしている所を

学園関係者である自分に見られたのだ。


内緒にする代わりに度々、店に来店した。

勿論、周りの威圧も忘れずにした。


秘密を共有することで

また彼女の中の僕はカーストが上がる。


そんな中、あの忌々しい騒動の翌日、

馬鹿共に動きがあった。

彼らは僕の閏さんに好意を寄せ

日々、アプローチしているのだ。

それに合わせて僕は閏さんに手紙を書いた。

名無しの恋文を……


『四季 閏様へ

まず、急なことで驚きになるかもしれませんが

僕は初めて出会ったあの日から貴女を愛しています。僕は今まで人を好きになることも、そもそも人に関心を抱くこともありませんでした。あの日貴女を一目見て心を奪われました。残酷で残忍で大人びてるようで子供のように無邪気に命を弄ぶ貴女を理解して、そんな貴女を愛せるのは僕だけだ。あんな貴女を傷つけたことを詫びず貴女に好意を寄せる愚かな奴らなど目にもくれない孤高な貴女。その清らかな身体をアイツらに触れさせないでください。僕以外にその身体に触れることを許さないで下さい。僕は貴女を愛してる。貴女の大切なものを守ります。貴女と共に生きたい。貴女を愛し愛されたい。どうか貴女を影ながら守ることをお許しください。僕の愛しい閏。いつか全ての害悪から貴女を守るから。準備が整ったら迎えに行きます。 貴女を誰よりも愛する男より。』


自分の想いの1割程度の内容を文に載せた。

10割で書いたら流石に惹かれそうなのでな…。


本物の、本気の気持ちを綴った。

貴女という人間を理解し愛せるのは

僕、ただ一人だと伝えたかった。


この手紙の主が僕だと気づかれなくても

強引にアプローチをする輩の誰かしらだと

思わせれば閏さんは必ず僕以外を怖がる。


そこに漬け込んで、守って優しくすれば

もしかしたら好いてくれるかもしれない。




期待通り閏さんは姿を表さない

狂った思考のストーカーに怯えた。


武から事前に聞いた

閏さんのシフトに合わせて来店する。

閏さんが上がるタイミングで席を外し、

「ついでだから」「夜は危険だから」

そんな理由をならべて、閏さんを家まで送る。


閏さんの家は学園で管理する生徒の個人情報で

把握済みだったが当然、知らない振り。


閏さんは遠慮して一緒に帰ることを

断ろうとするが、僕が無理やり

話しの論点を変えることで

結局、いつも一緒に帰ることになる。


それでもなかなか閏さんは僕を頼らない。

ストーカーのスの字も発しない……

……彼女にとって僕は

そんなに頼りないのでしょうか?


不安になって手紙を出す頻度を増やした。

ついでに従妹が盗撮した

閏さんの可愛い写真もつけてあげた。

閏さんは理解した方がいい。

自分が周りに

こんなに可愛く見られていることに。


閏さんは学園でもビクビクするようになった。

安心するのは僕だけがいる中庭…僕の隣だけが

安心できる居場所になるよう仕組んだ。


彼女が背後に感じる気配はストーカーではなく

(ある意味ストーカーといえばストーカーだが)

彼女自身の親友がシャッターチャンスを

狙っているだけ…それは入学当初からなのだが…

それに今でも気づかない彼女が不安で仕方ない。

因みに写真に同封した写真は

彼女の大好きな親友の撮ったものだ。

喜んでくれると思ったのだが

逆に怖がらせてしまった。

それはそれで僕に依存しやすくなったからいい。




痺れを切らした僕は人を雇い、

金を握らせ閏さんを尾行させた。

僕がいつもするような完璧な尾行ではなく

素人でターゲットにバレるような形で…

そこで閏さんを救えば、

僕は閏さんに頼ってもらえる上に、

ストーカーではないという証拠にもなる。


事はうまく行き、閏さんが

愛らしく僕に泣きながら抱きついてきた。


閏さんから抱きつかれる事は

初めてだったので正直、思考が何度も飛びかけた



以上が僕の恋愛事情。







「……おいお前、俺が話聞いただけでどれだけ罪状あるんだあ”ぁ”?普通に告白しろよ!キーちゃんが可哀想だろうがァ!!」


「それが出来たら苦労はしない!そのくらいわかるでしょう?」


僕の惚気が聞いてみたいというから話せば

何故か文句を言ってくるカフェのオーナーは

僕が反論すると顔を歪めた。


「え、本当にお前誰?学生時代のお前どこいったの?人を人とも思わない非道ぷりは?何このヘタレ?本当にお前誰だよ?」


「誰って、名前も忘れる程記憶力危ないんですか?」


まだ20代後半でそれは、いくら何でも…


「そうじゃねぇよ!クソッ、本当にサイコパスって話し通じねぇー…」


「いいかとにかくお前はキーちゃんに告白しろ!

どう考えてもお前ら両想いだろうが。」


「あ”?閏さんが僕なんかに惚れるわけないでしょう?それこそ天変地異でも起こらないとないですよ?現実突きつけて楽しいですか?へぇー死ね女装趣味変態野郎。」


「おまっ、変態野郎って

お前にだけは言われたかねぇーわっ!!」


「…シーちゃん店長、

フロアまで響いてきましたよ…。」


ギャーギャー騒いでると、閏さんが上がった。


「嗚呼、気にしないでください。

さぁ、帰りますか。」


「え、ぁ、うん…」


僕が手を差し出すと閏さんは

顔を吹きながらも手を握り返してくれた…。


この幸福が続くのであればいいのに……











「…どう見ても出来てるのにな…」


頬を染ながらも手を離さないキーちゃんに

その姿を焼き付けるように幸せを噛み締める男


そんな二人が恋人になるのは

近い未来……かもしれない。






【両想いEND】

やっとワンパート終わったぁぁぁああ!

【両想いEND】終了。

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