第二十一部【隠しキャラ編】『私だけのきみ』
R18指定。性的描写有り。
いい子はお帰りください。
いつものように私は新とお茶をして
いつものように眠りについた。
いつもと違うのは目が覚めても
視界が真っ暗なこと。
『Nel cor più non mi sento〜♪
brillar la gioventù;〜』
ヘッドホンをされているみたいで
耳からは爆音のクラシック音楽……
しかも曲が私が好きな曲…。
手足を動かそうにも、
何かで拘束されているようで
少しの自由もない。
背中には柔らかな感触…
恐らく、ベッドに寝かされた状態…
目隠しをされている状態で
今、わかるのはそのくらい。
…いや、
他にも、わかることが、ある……
自分の身体のナカに
熱を持つナニかが動き回る……
お腹に感じる異物感に
ソレがナニか理解した……
昔もこんなことがあったーー
私が『四季閏』になる前にもー
大切な…とは言えないけど、
それでもそれなりに信頼していた。
そんな誰かに、裏切られたーー
『なぁ『 』?
お前の大切な親友を殺したの俺。
お前が悪いんだ。
お前のせいでお前の大切な親友は死んだ。
今、俺にこんなことされてんのも
全部、お前のせい。』
(ーーーいやだーー)
思い出したくない前世……
(ーーーーーいやだ!!)
視覚、聴覚、手足の自由を奪われている。
だけど口は何も拘束されていない。
『や、め…て』
拒絶の声を出すも、
自分が思った以上に恐怖を感じているみたいで
声が震えていた。とても弱々しい声…
恐怖で身体に力が入る。
それに反応して大きくより熱を持つ異物感…
恐らく、この間の手紙の主…
ストーカーがこの行為の犯人なんだろう。
(…どうやって捕まえる?
この行為が終ったら私は?
殺されるか、そのまま監禁される?)
人一人、拉致監禁の末、強姦するような奴だ
何をするかわからない。
(そうだ…新は無事なのかな…
まさか、殺されたり、して、ないよね…?)
『あらた…新っ、新!!』
一度、名前を呼ぶと我慢できなかった…
『新っ、助けてっ!』
新の無事よりも、
自分の身を救ってもらうことを優先した…
私は、とても最低で、汚い。
犯人も行為の最中に
新の名前を呼んだことに激昂したのか
行為は更に激しくなっていく。
『やぁ、ぁ、やめてっ!』
甘い声が出そうなのを必死で抑える。
相手もそれがわかったのか私にキスしてきた。
口を開かせようとした舌を思い切り
噛みちぎる勢いで噛んだ。
口に犯人の血の味がして吐き出す。
嫌悪感しか抱かない行為。
それなのに身体は快楽を受け入れている。
その事実を私は否定する。
こんなことをしても殴ってこないあたり
犯人は私自身には
力で制圧するつもりはないようだ。
暴力を振るわない。
それだけ大切にしてるのなら
この行為も早々にやめて欲しいものだ。
拘束は外せないがヘッドホンくらいなら
外せそうだから身をよじる。
それに反応した犯人を殺したい。
(…ぁ、少し外れた、)
『…ァ、ふ……』
犯人の声が爆音の
クラシックの向こうで微かに聞こえた。
(………それなりに若い?)
恐らく同年代から、二十代。
そのくらいの声。
『……うるう、さ』
「……………ぇ」
自分の声は小さすぎで
相手には聞こえなかったようだ。
だけど自分の名前を呼ぶその声をー
私は知っているーー
『閏さん、は、ぁ、好き、愛してます。』
そんなことあの穏やかな空間では言わなかった。
でも彼はよく口にしていたその言葉。
「君は私の数少ない友人なんだから」
「私は君を気に入っているからね」
「私は案外、君が好きですよ」
友人としての言葉は
果たして本当に友人としてだったのか?
その感情はもっと別のドロドロしたものじゃ?
『私の、私だけの、閏さん。
可愛い、助けを求める相手が私なんて、
なんていじらしくて、愛らしい…んぁ、
それ、に私の名前、
沢山、呼んで、くれましたね…
今まで沢山、貴女を愛して、きましたが
眠る貴女は反応がなくてつまらなかった…
…まぁ私がお茶に薬を
盛ってたので致し方ないのですが…
初めて意識のある貴女を抱いて、
貴女の照れたり恥ずかしがる表情を見たかった
…これは仕方ないですよね?
閏さんはこの行為の相手が
愛する僕であることを知らない。
見知らぬ男に無理矢理、犯されて拒絶し
必死に僕に助けを求める…なんて意地らしい!
僕以外を受け入れずに怯える…
本当に愛らしい…いつも僕だけに見せてくれる
微笑んだ表情も無理矢理犯されて怯える
この表情も僕だけが知っている!!
閏さんが快楽に溺れる顔を僕だけが…ふふ…』
「あら、た…?」
やっと出てきた言葉は弱々しく
簡単に壊れそうな私の精神を表してた。
ヘッドホンと目隠しが外される。
『バレてしまいましたか…。』
イタズラがバレたように笑う。
『愛し合う二人にはこんなもの要りませんね
あと、声我慢しなくていいですよ?
この部屋、防音なので。僕に聴かせて下さい。』
二人だけの部屋。
彼は愛しい人を手に入れた。
「違う、私は、新を愛していたのは
『友』として、『友愛』なの!」
『大丈夫ですよ。いずれ、
僕を恋愛感情として愛します。
そうなるまで、ずっと閉じ込めればいいだけ。』
「…ストックホルム症候群、」
男は静かに笑った。
【私だけのきみEND】
閏は新のことを友人として
愛していたのでBad End
途中、閏の前世の話しがありました。
閏の前世については
【隠しキャラ編】が終わったら書こうと思います。




