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魔導師を好きし者  作者: ヨベ キラセス
二章 急転の三月
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平和ひらなご 湧磨ゆうま


 名前は同じ。ただそれだけかもしれない。しかし彼女たちには分かった。彼だということが


 きっかけは二つある


 一つは、彼がやってきた日が、だいたい転移した日に近いことと、彼の行動力


 そしてもう一つは、《平和》が苗字であること。彼は《平和流》の魔法・格闘技の免許皆伝者。そして彼のこだわることば


 この世界で《平和》の字は『戦争がない世界』と同義。彼が師匠から譲り受けた理念


 足りないかもしれない。間違ってるかもしれない。そもそもがおかしいのかもしれない……

 しかし彼女たちには、もうすがりつくものがない。これにかけるしかなかったのだ


 翌日、彼に会うことはなかったけど、受験をし、合格した。裏で手を回さなくても実力はあった。履歴は少し細工したけど


 合格通知が来た翌日、部屋を引っ越す作業を午前中、つまり彼のバイト中に終わらせた。彼が今まで隠れていたのだから、彼を驚かせないと意味がない。信木にも協力してもらった




 そして、あの日が来た……


 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


「……いい?今日が決行の時よ」

「…問題ないわ」

「……うん。じゃあ…」


 今日は右が明るく左が暗い半月の日。普通の魔物たちや天性人ならば満月や新月なのだけれど、どうしてか入り始めの半月の時が彼女たち二人が力を得る日。でも逆に半月が逆の日には力が低下してしまう


 ただデメリットもあったりする。『女性限定』のとかは……

「……あっちの方は大丈夫?」

「…ちょっと辛い日かも」

「実は私も……」

 そして二人は、さらに50週に一回は起こってしまう『超』痛い日だったけど、この日を逃さないためにいつもの何十倍かある力の半分をそれに当てていたりいなかったり……しかし、いくら身体が超人級である二人でも痛みは消えなかった

「…頑張ろう……」

「うん…そうだね……」


 正直、断続的に本当に痛いらしい。彼がそれを知ってればこういうだろう……


「別に、次に持ち越しでいいじゃん」


 と。しかしその答えを彼女たち二人は言うだろう


「「力尽くですぐに捕まえたいから!!」」


 …………………………………………………


 街を歩いていた。まだ昼間の一時。まだ時ではなかった。力は微弱なので痛みは増していたけど…

「……あんたの所が『薬局』で良かったわ。今までですごく楽かもしれない」

「………」

 無言無表情ではあるが、知人が見れば《ドヤッ!》としている

「さてと……」

 ドヤ顔のユウカを無視して、マオは辺りを見回した。今、下準備のためにコンビニにいる彼女たち。必要としているのは『炭酸飲料』。長期戦なのと、特に魔力を回す道をよくできる、転移して3週間で偶然発見した飲料水を選んでいた。専門的な飲み物よりは劣るものの、害なくデメリットなく使えるので愛用しているのだった。これを使って今日は振り切られない方法を取るつもりだった

「…私はグレープ味♪」

「あたしオレンジ〜♫」

 陽気に彼女たちは《フェツタ》を選んでいた。すごく美味しい炭酸飲料だと思っている二人

 会計も済ませて彼女たちはコンビニを後にした


 それにしてもDポイントカードが使える《ファミソン》はいいね、とポイント好きになったマオはポイントを見て少しうきうきしている。そういえば、コンビニの裏側はどんな感じなのかな……



『……ふぁ〜〜』

『お前、眠そうだな?』

『お、もう交代か?』

『いや、今日は平日ってだけあって……』

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