今後
今後のことを3人で予想しながら話しているとお父様が戻って来た。
きちんとノックをして中に私たちがいるか確認をとるあたり同じ残念美形でも殿下と違うね。
本当は侍女が開けるんだけどいま執務室にはいない。外に殿下の護衛の騎士様が居るから彼らが開けてくれる。
殿下がいる部屋に侍女も護衛もいないなんてあり得ないけどもしかしたら1匹は公にしないかもしれないしね。他の人に見られる訳にはいきません。
そしてある男性を先頭に人がゾロゾロ入って来ます。
ってゾロゾロ⁇というか先頭の人‼
私とお兄様は慌てて立ち上がり礼をとる。しかも腰を深く落とした臣下の礼。
そう。先頭の男性は陛下。っておい!そこの親子‼王族がわざわざ足を運ぶな。呼べ。
むしろ私の今後のことならお父様から聞くだけで十分なんだけど。
直ぐに立ち上がって礼をとったからよく見なかったけど後ろにまだ人いたよね?タイミング的に側近の方たちですか?
「ラルフェスはフィルベルトと共に会うが、シャルネーゼ久しいな」
「ご無沙汰しております。陛下」
「ここは公の場では無い。2人とも楽にしなさい」
「「はい」」
陛下の言葉でやっと立ち上がれる。この礼だけで足腰鍛えられるんじゃね?
やっぱり侍女を連れて来ていないので全員のお茶をいれます。貴族の令嬢はお茶淹れられるよ?お茶会をしたときホスト側で侍女下げることもあるしね。むしろ商家の令嬢のほうがお茶会開いたりしないから淹れられ無いんじゃないかな?上流階級の必須スキルです。
ちなみに今いるのは、陛下、殿下、お父様、お母様、ニルベール様、ローブを着た人、騎士の格好をしている人、うゎ、白星騎士団の制服着てるし。それにお兄様と私。お母様も来てたのです。久しぶりに家族揃ったかも。
それにしてもこのメンツ国の中枢メンバーなんじゃ無いのかな?
もしかし無くても私のこと大事になってる?
ちなみにこの国騎士団3つあります。まずお母様のいる魔法騎士団。ここは魔法使いの騎士団でおもに後衛やサポート。次に青薔薇騎士団彼らは前衛。普通騎士と言ったら彼らを指す。最後に白星騎士団。ここは一人で前衛から後衛までこなす超人、エリートです。近衛のエリートだがあっちは貴族のみの部隊。白星騎士団は平民から貴族まで実力者が集まっている。だから憧れる人間が多い。制服ダサイけど。
全員にお茶を配り終わりお兄様の隣に腰をおろす。
「さて、シャルが知らない連中もいるから先に自己紹介しておこう。まぁ知らないといってもあの2人だけだが」
お父様に言われてはじめて会う2人の方を向く。
「お初にお目にかかります。シャルネーゼ・アニスと申します。私の件でお時間を頂いてしまい申し訳ごさいません。そして精獣のアンバーとオブシディアンです」
私の挨拶が終わるとクスクス笑い声が。そちらを向くと陛下とニルベール様が笑ってました。うん、予想はしてたよ。またお父様遊ばれるんだろうな。
「やっぱりシャルネーゼ嬢はキルと違うね。性格はラルフェスの方が似てるかな」
「確かにな。キルは初見の奴には寄るな、話しかけるな、関わるな、ってなるからな。礼儀が無い」
お父様、かなり言われてますが?お兄様も性格似てるって近寄るなオーラでも出してるの?腹黒⁇
「では、私から。私はレオナルド・スタイナーと申します。白星騎士団の団長を務めさせていただいております」
え?白星騎士団の団長?若くない?20代にしか見えないんだけど。
それとも実はスーパー童顔で若く見えてるだけ?
「私はエチュード・マルツです。魔法騎士団団長です。」
「さっきシャルネーゼ嬢には話さなかったな。私は元帥をしている。ちなみに私とレオナルドは契約者だ。」
なるほど。だから若くても白星騎士団の団長まで登りつめること出来たのか。
ってニルベール様?そんなに偉い人&契約者だったの?お父様で遊んでる人が?
「よし。自己紹介も終わったし今後のシャルネーゼについてだ」
陛下がきりだしました。
「シャルネーゼには準備が出来次第ランドル騎士学園に通ってもらう。あそこの入学は13歳からだが精獣と契約しているため特例とする。そこを卒業と同時に軍属とする。簡単に言えばこんな感じだな」
「はい。わかりました」
「フィルベルトとラルフェスが通っているから困ったことがあれば頼りなさい。学科をきめなくてはいけないが特出したのはなにかわかるか?」
「ディアが言うには運動神経だそうです」
「あー、また微妙なことになったな。しかたない、騎士科に編入か。確かシャルネーゼは魔力が魔法騎士団員並にあったな?騎士科の特別クラスだな」
「っな、父上特別クラスですか?」
今まで大人しかった殿下が驚きの声をあげ立ち上がった。
「フィルベルト、座れ。これは決定だ。下手なクラスにいれられん」
「ですがそれでは変わらないじゃないですか‼」
特別クラスってなにさ?私だけ話についていけてない。
とりあえずお兄様に聞くか。
「お兄様、特別クラスとはなんだすか?」
お兄様にコッソリ質問。
「エリートを育成するクラスだよ。白星騎士団や近衛はだいたいこのクラス出身」
「…嫌なんですけど」
「諦めなさい。私と殿下がこのクラスだ。特別クラスは討伐なんかにも行くからね。学生の身分だが軍属と変わらない。殿下はそれを心配しているんじゃないかな。勿論私も心配だよ」
「ありがとうございます」
いつの間にか殿下と陛下の言い争いが終わっている。
顔を見る限り殿下の負けだな。私のためとはいえ申し訳ない。
「シャルネーゼ、特別クラスで令嬢は目立つと思うが精獣との契約者だ。頑張りなさい」
「はい」
「よし。こんなところか?」
陛下が周りを見回し何か無いか確認しているが私聞きたいことあるんだよね。ここは空気よまないよ。
「陛下、よろしいでしょうか?」
「うん?なんだい?」
「聖なる獣とは何なのかお伺いしたいのです。この事は今日初めて聞いたのですが?」
「そうだな。聖獣と契約したのだ。知っていた方がいいだろう」
ロッサはスペイン語で薔薇、
ブラウはドイツ語で青
魔法騎士団が1番安直についてるw