相談
なんと、お気に入り登録してくれたかたが2桁になりました^_^
拙い文章なのに有難いです。これからも精進していきます
「シャル、お疲れ様」
暫く部屋で待っているとお父様が来た。
「儀式はどうだった?」
「そのことなんですが、びっくりすることになりました。おいで」
お父様の前に2匹を連れて来ます。
「…2匹かい?」
「そうなのです。普通1匹ですよね?報告しないわけにはいきませんけど、どう報告しようかと」
ほんと困った。
「ねぇ、シャル。私には1匹は聖獣に見えるのだが?」
「精獣の儀をしたのですからどちらも精獣でわないのですか?」
お父様もディアと同じこというの?
「あぁ、字が違うのだよ。聖なる獣で聖獣だ」
「聖なる獣ですか?」
なーんか嫌な予感。2匹だけでも規格外なんだけど。むしろ契約してることすらレアじゃなかったけ?
「まぁ聖獣について知っているのは上層部だけだから知らなくて当たり前だよ。とりあえず陛下に報告だな。最低でも聖獣ってことは隠すことになるだろうね」
「そうですわね」
「じゃあ陛下と話してくるから私の執務室で待ってようか。このことは今日中になんとかしないといけないだろう」
いま私はお父様の執務室でディア達と戯れてます。だってお父様の執務室じゃやることないし。アンは窓から飛び出しそうだったけどまだどうなるかわからないので待機。ごめんよ。
その間にお父様は陛下の元へ。どう説明してるんだろ。
「シャル‼」
モフモフを堪能していると突然少年が入ってきた。
おい、私しか居ないからいいもののノックはどうした?お父様いたらまたお説教だぞ?
「殿下?普通はノックするものでは?」
「わ、悪い」
私のブリザードが見えたか。これはお母様譲りです。大抵の人に効果あり。
そう。この少年は殿下。つまり王子様なのです。
殿下のお名前はフィルベルト・ランドル。正式な名前はもっと長かった気がするがめんどくさくて覚えていない。そのうち出てくるだろ。
殿下はお兄様と幼馴染でよく我が家にで入りしているので幼い頃から知り合い。つまり私とも幼馴染。だから非公式の場であればかなり親しいんじゃないかな?
出会った時はかなりムカついたが。
見た目は、紅の髪にこげ茶の瞳。顔はこのまま成長すればワイルド系間違いなし。しかも最近身体がしっかりしてきたので王子様より騎士様って感じ。
王子様っぽい見た目のお兄様と外形交換したほうがいいと思います。
そしてこいつは残念美形その2だ。その1は勿論お父様。
こいつは私が3歳の時に出会い、いきなり喧嘩を売ってきた。理由はその当時お兄様が私の話しばかりするから。そんな理由で喧嘩を売るなと思ったよ。勿論買いましたとも。その時殿下は8歳。3歳児の私は口で負かしましたとも。着ているものから身分はおおよそ検討がついていたが私は3歳児。身分?なにそれ、美味しいの?で乗り切った。
普通3歳児が身分を服とかでわかるわけないよね。やつも名乗らなかったから出来た荒業。
そして初見がそんな感じだったので油断すると一言余計にいってしまう。基本お嬢様演ってるのに。しかも誰もいないところでお嬢様演ると拗ねる。
ほんとめんどくさい。
ま、所詮幼馴染なんてそんなもの。開き直ったけどね。
「で、どうしたのですか?お兄様まで一緒に。と言うよりお兄様が居るならお兄様を使いに出して私を呼べばいいのでは?」
むしろ動くな。一応王族だろ。
「今日お前が儀式をすると聞いたからな。結果を聞きに来た」
後半の私のセリフはマルっとスルーですか?
この野郎。
私はオトナ、あいつはコドモ。怒るだけ無駄。自分にいい聞かせて落ち着く。
「儀式の結果はこの子達です。こっちの子がアンバー、こっちの子はオブシディアンです」
「へ?2匹⁇」
やっぱり驚くよね。
「そうなのです、お兄様。いまお父様が陛下のところへ」
「待て。2匹の前にそのオブシディアンとかいつのは聖獣じゃないのか?」
あ、やっぱり殿下知ってたんだ。そりゃそうか。
「精獣でいいのでは?」
「…お兄様。文字が違うらしいのです。私も先ほどお父様から聞いたのですが聖なる獣と言うことらしいの」
私の言葉を聞いてお兄様固まってます。
「ほんと規格外なやつだな」
否定できません。
「それにしてもお父様遅いですね」
殿下達が来る前にしばらくモフモフを堪能していたからお父様が出ていってからかなり時間がたっている。
「あー、俺がここに来る前に側近集めてたからな。シャルの今後の話しもしてるんだろ」
「今後ですか?」
聖獣じゃだけでなく?
「お前は精獣の儀に成功した。これは事実だ。精獣の契約者は軍属になるがお前はまだ10歳。軍属は早いという意見が出るだろう。それをどうするか先に話してるんだろ」
「なるほど」
確かに10歳で軍属は早いな。むしろその意見お父様が出してそう。
「で、お前はなにが特出したんだ?例え軍属だろうとそこは部署にかかわるぞ」
「…さぁ?」
やばい。サッパリわからない。
「わからないのか?」
殿下が器用に片眉だけ上げて聞いてくる。美形はなにやっても様になるんだね。殿下のくせに。
『シャルは運動神経が特出してるぞ。接近戦に強くなるだろうな』
「え?そうなのですか?」
ますますお嬢様から遠くなりそう。ってかそれ有事の際は前線いかされる?
死亡フラグというやつ?
というかこの状態って行き着くさきあの騎士団しかないよね?
「どうした?」
「ディアが教えてくれたのですが私の特出したのは運動神経みたいです」
「あー。シャルの立場から考えると微妙だね。なにかあっても前線にはいかせないけど」
私の頭を撫でながらの一言。
さすがお兄様。わかってるぅ。
「特出したの魔力にしてネックレス外すとかダメですかね?」
この2人は魔力量が増えた理由を知っているから。私より魔力の多いのはお母様。お母様も契約者だから私のほうが魔力が少なくてもさほど不思議はない。
「それは厳しい」
うーん。これもダメか。あの騎士団だけはヤダ。
「そんなに嫌か?白星騎士団」
「嫌ですぅ〜。あんなエリート集団のなかに入るなんて。子ども・貴族・女これだけでも目立つのにあの騎士団だなんて。はっきりいって制服もダサいし」
「制服がダサいって、おい。そんな理由で入りたくないのか?」
「女の子はいつでも可愛くしたいんです!制服のデザインは重要ですよ?」
私は目立つとめんどくさくなるって理由の方が8割ですが。
「まぁ、なんといってもこの後どうなるか決まらないとなんともいえんがな」
「そうですね。そろそろ父上も戻ってくると思いますし大人し待機ですね」
騎士団の読み方がフランス語、イタリア語、英語とごちゃ混ぜ。
音だけで決めちゃったのでごめんなさい