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転生してもマイペースに生きています。  作者: カラーレス・T
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精獣の儀2

『主よ。我らに名を』

突然頭に声が響く。

「え?いまの貴方?」

『左様。我らに名をつけ契約を』

契約と言われてもな〜。

「キャンセルとか無し?」

『キャンセルとはなんだ?』

「いまの儀式を無しにすること」

チートはもう要らん。だから無しにしたい。


『我らは主に呼ばれた。主が名を付けずにいれば我らは世界に拒絶され消滅する定』


マ・ジ・か。

流石にこっちが呼んで都合悪いからやっぱり要らない。そうすると消滅しちゃう。寝覚め悪ぅ〜。そこまで知らなかった私が悪いのか?むしろ前例無いからか。


しかたないか。

「名前ねぇ〜」


2匹をよく見る。1匹はレインと同じで黒虎。まだ小さいから子どもなのかな?まぁ、小さいと言っても私の腰くらいはあるけど。

ただ何故か色が白い。

脱色したの??白いから目の色がよく解る。濃紺かな。レインは黒いからよくわからなかったけど。


もう1匹は鳥。猛禽類だねこれ。鷹?リアル鷹匠できる?私が大きくならなきゃ腕に止まらせないだろうけど。目の色は綺麗な金色。


どうするかな。ウーン。これならどうだ。


「白いあなたはオブシディアン、鳥のあなたはアンバー。で、呼ぶときはディアとアン。こんな感じでどうでしょう?」


それぞれの目の色で決めたけどどうかな。目を見た瞬間に黒曜石と琥珀を連想したんだよね。綺麗だったから。

『主よ。名を付けて戴き感謝する』

ディアが語りかけた瞬間に私の中に魔力が巡る。ディアとアンの魔力だ。


「…っう、あぅ」

3つの別の魔力が私のなかで反発しあう。

なにこれ。辛い。

『我らの魔力を馴染ませるためだ。暫し辛いだろう』

先に言え!覚悟あるのと無いのの差はデカイから。



「…ふぅ。ようやく落ち着いた」

30分くらい辛かった。なんでこんなに辛いのさ。2匹だから?

『主様大丈夫?』

ソファでだれていると背もたれに止まっていたアンが覗きこんでくる。

「大丈夫ですよ」

アンを撫でながらこたえると

『よかったぁ。契約が完了してやっと喋る様になったのに喋れないのつまらないもん』

「そうですか。って、あら?ディアは名前付ける前から喋っていませんでしたか?」

『それは我が聖獣だからだ』

「精獣ですよね?契約者じゃないと声聞けないはずですよね?」

『精獣ではない。聖獣だ』

「う〜ん?」

『わからなければ神官に説明してもらえ』

「わかりましたわ」


とりあえずなんかニュアンスが違うのかな?これ以上考えてもしかたがない。帰る前に聞こう。

あとは精獣が2匹ってことをどう説明するかだよね。お父様には話すとしてどうしようかな。


『して、主よ。はじめと口調が違うがどういうことだ?』

「っえ⁉」


しまったぁ〜。油断してた。精獣応えないと思ってたから焦ってたしな。うゎ、王宮にいた貴族達のこと言えなくなる。ま、それは人間相手ということで別ってことで。

「なんのことかしら?」

『主様。僕達は主様の近くにいるのが基本なになるんだよ。だから話しやすいように話して欲しいな』

「むぅ〜。じゃあ周りに人がいないときだけ。あとはその時に相応の言葉使いにするね。誰に聞かれると困るから」

『うん』

『心得た』

「あと、私のこと主じゃなくてシャルって呼んで欲しいな」

『主様は主様だよ』

『そうだな』


ちぇ。それなかこれでどうだ。

「だめ?」

目に涙ためてウルウル攻撃。首も傾げるよ。お父様とお兄様ならこれで落ちるけど効くかな?


『し、仕方ないな。シャルと呼ぼう』

『そ、そうだね。シャルって呼ぶよ』


ヨッシャー。これは精獣にも効果的です。子どもしか使えない技だけどね。


「そういえば、名前付けないと消滅するって言ってたけどそれで消滅した精獣っているの?」

消滅のこと知らなかったからなー。いままで誰かやったのかな?私が知らなかっただけ?人間が知らない?気になる。


『あぁ、あれか。あれは嘘だ』

「え?嘘?」

『嘘だ』

ディアの言葉にポカンとした顔になる。


『ごめんね、シャル。僕も嘘ってわかってたけど喋れなかったから』

アンが言い訳じみたことをいってくる。


だ、騙されたぁ〜‼


『シャル機嫌直して?』

ぶー。初っ端から契約者騙す精獣ってどうよ?

『シャルが儀式をしておきながら名を付けない、儀式を無かったことにすると言うのが悪いのだ。なら最初から儀式をしなければいい』

ごもっともです。

「ごめんなさい」

『わかればよい』


精獣に説教される人間も珍しいだろうな。反省していると部屋の外から声がかかる。


「シャルネーゼ様お時間です」

「わかりましたわ。お父様にも伝えていただけるかしら?」

「わかりました。」

「こちらの部屋で待たせてもらってよろしくて?」

「はい。儀式も終わりましたので大丈夫ですよ。では宰相様を呼んで参ります」


神官はそういって去っていった。ちなみにドアは少ししか開けてません。ディアとアンは死角にいてもらったので見られてないと思う。下手に混乱を与え無いようにね。

儀式に失敗しましたって報告は流石にNG。軍属があるしね。他の貴族に付けいる隙はあげません。

ただ2匹ということが問題だから先にお父様に相談で。



女の子は幾つも仮面をもっているものなのです。

猫被りとも言うがね。

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