勝負のあと2
1年も放置になってしまい申し訳ございません
またがんばっていきます
「そうそう、リューク。僕がなんだって?」
「えっ?」
うゎ、リュークのしぶとい発言ちゃんと聞いてたんだ。こわ!
「マ、マルクルさん。落ち着こう?」
「僕はいつもと同じく落ち着いているよ?さぁ、リューク、もう一度言ってごらん?」
笑顔でジリジリリュークに迫るマルクル。
笑顔なんだけど怖い。
「ひぃ〜。ご、ごめんなさい」
情けない声を出しながら私の後ろに隠れるリューク。
って、ちょっと。私盾にしないでよ。
背中に隠れきれて無いし、ダサいぞ。
「シャルを盾にしないの。まったく」
サラがため息をつきながらリュークを私から引き剥がした。
「マルクルに説教されてきなさい」
そういいながらリュークをマルクルに引き渡す。
うん。サラいい笑顔だね。もちろんマルクルも。
「さてリューク。少し話し合おうか」
マルクルに引きずられていくリュークを見送ったけどリュークの叫び声なんて聞こえてないから。
「で、お前は何をしたんだ?」
場所を異動して談話室。この前のように周りに声は聞こえていない状況です。
突然フィルベルト殿下にきりだされなんのことかサッパリ。
そんな状態なのが分かったのかお兄様が補足してくれました。
「さっきシャルが使ったファイヤーボールの事だよ」
あー、あれか。確かに皆驚いてたよね。
「何をしたかと言われてもただ追跡も組み込んだだけですわ」
「「「「「は⁈(え⁈)」」」」」
皆仲良しだねー。声ピッタリ揃ってるし一緒に固待ってるし。
「魔法の組み合わせが簡単だと?その前にどこで知った⁇」
「王宮の図書室ですわ」
「待て。本を読んだだけで出来たと言うのか⁈その前にあの本は閲覧に許可証が必要だ。」
「あら?殿下が許可くださったでわないですか」
「私の与えたのは図書室の使用許可だけだ」
っち。誤魔化されないか。
「カルロ殿下に許可証貰いましたの。不思議ですが」
ーーー・ーーー・ーーー・ーーー・ーーー
カルロ殿下との勝負の翌日、私はさっそく王宮の図書館に来た。
まだ読んだことのない小説も気になるけど今いちばん知りたいのは聖獣のこと。どの文献にも載っていなかった。
「かといって国の一部しか知らないことがそう簡単にわかるわけないか」
一通り図書館の本を見て呟いた。
あと見ていないのは禁書の棚。
禁書は王族、宰相、騎士団長の誰かの許可が必要になる。
「フィルベルト殿下が許可くれるのが一番早いんだけどなー」
ま、くれるなら始めから許可がおりてるかな。
「な、なんでお前がここにいる⁉︎」
本を探していたら突然叫ばれた。
おりょ⁇カルロ殿下と図書館って意外な組み合わせ。
「あら?フィルベルト殿下に許可をいただきましたわ。カルロ殿下との勝負に勝ったら王宮の図書館を好きなときに使用してもよいと」
「ふん。兄上に許可を貰ったのか。それにしてもキョロキョロして、迷子にでもなったのか⁇」
ニマニマしながらカルロ殿下が言ってきた。そこまで方向音痴じゃ無いのだけれど。
「まぁ、そんなことありませんわ。それよりも無礼を承知で申し上げますわ。カルロ殿下はもう少し女性に優しくすることをお勧めいたしますわ。今のままでは好きな女性にも横暴な態度をとってしまい後悔するとおもいますの。」
「う、うるさい」
真っ赤な顔をしたカルロ殿下がそう言い放った。
あっれー?この反応は好きな人がいるのかな⁇
ま、関係ないけどねー
「で、お前は此処でなにをしているんだ?」
気を取り直したのかカルロ殿下に質問された。
「調べたいことがあったのですが見つかりませんでしたの。あとは禁書の棚くらいなのですが流石に私では許可が無いと閲覧出来ませんし」
「なら私が許可をだそう。おい、これを司書へ」
「っは」
お付きの人はカルロ殿下からなにか受け取ると司書の方へ去って行った。
お付きの人が戻りカルロ殿下になにか渡した。
「今司書に許可を出させた。これを付けていれば禁書を見ることができるぞ」
そう言って渡されたのは精獣をかたどったブローチ。
「よろしいのですか?私はまだ学生の身。禁書を見ることができるのは王族か認められた王宮魔術師のみですわ」
「気にするな。貴様は俺に勝った。兄上の覚えもめでたい。よからぬことにはならないだろう」
カルロ殿下はそう言いながら微笑んだ。
そ、その笑顔反則ですわ。
「では遠慮なく使わせていただいますわ」
そう言ってカルロ殿下から離れ禁書の棚を探し始めた。
やっぱり見つからない。暫く本をパラパラめくりながら探したが目当ての本が見つからない。
「殆どの本が古語で書かれているから余計に時間がかかってしまってますし」
ため息しかでないや。
「お嬢さん、何をおさがしかな?」
古語で書かれた本を見ながら聖獣について探していると後ろから声がかけられた。
振り返ると豊かな髭のおじいさんがニコニコしながら立っていた。
「はい。調べ物をしておりまして。でも見つからないのです」
「ほう。それはどんな物かの?儂はこの辺の書物に詳しいからの。もしかしたら解るかもしれんぞ?」
お髭のおじいさんはそう言ってくれた。
でも、まさか聖獣のこと調べてるなんて言えないしな。
よし、ここは誤魔化そう。
「魔法の事を調べていたのです。一つの魔法を使うとどうしてもスキが出来てしまうのでどうにかならないかと…」
うん。あながち間違いじゃない。
「ならこの本がいいしゃろう。」
おじいさんはさほど悩むことなく1冊の本を差し出してくれた。
禁書の周辺が詳しいというのも誇張では無いみたい。
「申し訳ございません。私はまだ古語がゆっくりとしか読めませんのであちらで読ませていただいます。ご親切な方ありがとうございます。私はシャルローゼ・アニスと申します」
淑女の礼をとりおじいさんに頭をさげる。
「ほぅ。きみがあの…。なに。気にせんでよい。またお会いするでじゃろ」
そう言いながらおじいさんは去っていった。
なんだろ?私の名前聞いたときの反応がきになる。
とりあえずこの本読んでみようかな。
スキが出来るのも嘘じゃ無いし。
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「っというわけですの」
あまりの面白さについつい読破してしまったんだよねー。予定外の聖獣の本探すの忘れるくらい。
「読んだだけで使えるシャルも規格外だがあの人は何を考えているんだ。シャル、君が会った老人は先代陛下だ」
え?
先代陛下ですってー?




