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鴻鵠の娘  作者: 納戸
蘭芷 滫に漸す【桜國編】
44/50

登場人物紹介


莢 芙蓉(きょうふよう) 


黒い髪に灰色の瞳を持った十七歳の少女。国でも随一の名家である葵家の血を引く少女。かつて皇帝の相談役を務めた天才官吏を父に持つ。現在の官位は四士。




菫 鈴扇(きんれいせん)


蘭國國令。菫家の次男。亜麻色の髪に濃い紫の瞳を持つ麗人。有能だが人心を理解しない政策ばかり行っていた。七つに分断された國々を一つにまとめ、貴賤のない國にするという夢を持っている。




蔦 汀眞(ちょう ていしん)


薺家の懐刀と言われる一族、蔦家の少年。家柄故に、ものとひとを見る目に非常に優れている。嬰翔とは幼少期共に育ったため仲がいい。御史台から地方官吏を監察する刺史副官として派遣されてきた。芙蓉のよい好敵手。




陸 嬰翔(りく えいしょう)


蘭國國令、副官。淡い赤髪に碧の瞳を持った青年。自由な鈴扇を支える優秀な補佐官。薺家の分家の出身で、自らも当主候補になったことがある。




烺 崔星(ろう さいせい)


礼部官吏、文官。典型的な桜國貴族の青年だが、とても気が弱く伸び悩んでいる。芙蓉の初めての部下となる。


水委(すいい)


後宮に出仕している女官。芙蓉が後宮に家庭教師として通っている際に仲良くなる。勉強熱心で、自身は官吏を目指したという過去を持っている。




碧 翆湅(へき すいれん)


御史台に所属する芙蓉の同期。男性ながら官吏たちを魅了する色っぽい美少年であり、その可愛らしさは金の花だと噂される。


蓮 白燐(れん はくりん)


蓮家直系の姫。現皇后を叔母に持つ少女で、東宮への輿入れのために金陵に入った。傾国の美女と言われる叔母と並んでその美貌が噂される絶世の美少女。過去に嬰翔と出会った時には自らを芙蓉と名乗った。



葵 月英(き げつえい)


芙蓉の父。名門葵家の三男で、十五歳で国試を通らず官吏に登用された天才。

葵家で迫害を受け十歳から十五歳の間を花額山で仙人のように暮らしていたが、皇帝にその才を見出され朝廷に上がる。


桜 慶朝(おう けいちょう)


花興現皇帝。金の髪に金の瞳を持った偉丈夫で賢帝の誉れ高い。芙蓉の父である月英を登用し、「博士」という官職を授ける。芙蓉の出自について知っているようなそぶりを見せる。



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