28 死に挑むラプソディ【呉】③
◆ ◆ ◆
「涼… 本当に大丈夫なのか?」
今死にそうになって避け続けているヤバい幼馴染。
4:1でなんで生き残れてるんだよ。
「本当に勝てる未来を考えられてるのか?」
…この顔は何も考えてないやつだ。
よく俺と話してる時の顔だ。主に脳死で喋ってる時の。
…やばくね? 死ぬぞ?
「うわ… なんかまた増えたし。」
昨日配信で見たあの猪だ。
眼は血走って体毛は周りと同じで赤黒くなっているが、体の大きさは同じだ。
ウリ砲ってやっぱおかしいよな…
「うおっ?」
急に涼の眼がかっぴらく。…涼って言い方も変だな。
クロセ… なんか苗字のせいでなんか普通に呼んでいるのと同じだな。
涼でいいか。
ってか、なんか楽しそうでもあるんだよな。
…情報量が多いからか? ドパガキは情報量でドーパミンを感じるからな…
『パパーン!…』
「うるっさ!」
つい音量をゼロにして後の内容聞き取れなかった…
巻き戻して聞くか…? いや、見逃すのも嫌だしな…
リアタイで見たいし、後ででいいか。
…重要なやつだったらどうしよ…
…まぁいいか、涼の配信だし! 巻き戻すのめんどくさいし。
「まぁ… とりあえず、死ぬなよ。涼」
…大量に投げ銭しておくか。
帰ってくる意欲にするために。
それだけで命が助かる可能性があるなら安いもんだ。
流石に死なれちゃ寝覚めが悪いからな。
俺の寝起きをスッキリしてもらうために生きて帰ってこいよ、涼。
◆ ◆ ◆
[パパーン! ドパガキのレベルが上がりました!]
「んぁ…?」
……っは! …脳死すぎたか。
ドガァン! ドォン ズドドドドドドォン!!! ビュルルル!!! ドギャァン!!
ダンッ! ゴッシャアアァン!! バゴォォン!!
「…っとぉ! っぶね! はぁっ! ッチ!」
目の前にはなんで俺の生きれる場所が残ってるんだってぐらいの攻撃がある。
今脊髄で動いてるもん。
生存本能すげぇよ。まじで。もっとキビキビ働いてくれ。
コメ欄を表示させて目の端っこで見ながら避けるという情報量がバケモンみたいになる行為(?)を、してたらだんだん楽しくなってきたんだよな!
久々のとんでもないドーパミンを感じたからかドパガキが進化しやがった!
ナイスタイミング!
あっ…内容確認してる暇がねぇ…
なんで俺コメ欄表示させれたんだろ。奇跡じゃん。
「…まぁだがっ、やっとっ! ウリ砲がっ! …っ出てきてくれたなっ!」
もう流石に限界だって思ってたが、これでいける!
…多分! きっと!
「ブルルッ!」
シュゴォォォ…!
「っし! 来たぁ!」
これだよこれ!これを狙ってたんだよ!
スッ
「これでも食らいな!」
「ナッ!」
ウリ砲の牙をエスリルへ軌道変更して、スワイプの速度も乗っかって爆速でエスリルに衝突する。
虚を突かれたせいか防御ができず直撃する。
…牙をスワイプするのは結構魔力持ってかれるな… 1割ぐらい?
ッハァ! お前が一番厄介だったぜ!
手数を絞って出直して来な! そしたら延命できるかもな!
「今回も厄介だったぜ! またな! エスリル!」
「…マタネ」
次があるかはわからねぇがな。
なんとなくそんな気がする。 どうせお前もコピーなんだろ?
だったら今度は本体とご対面させてもらおうかな!
核を破壊されたエスリルは霧散して消えていく。
[エスリルを討伐しました!]
[第1戦艦 安芸 攻略率1/5]
っへぇ! これは安芸って戦艦だったのか!
よく知らんがな! やっぱ五体であっていたか!
これ以上でないことが確定したな!
「ブルルッ!」
シュゴォォォォ!!
「そう焦るな! 最後はお前なんだから!」
後ろからは砲弾、前からは牙ミサイル。
右からは鹿の巨腕、左からは爆走してくる角兎。
……あれ? 詰みじゃね?
「…コッチだぁ!!」
まずは角兎の方に走り、スライディングする。
ザリザリザリザリ…!
「摩擦ぅ!」
甲板はすべらねぇからクソ痛い!
だが、勢いそのままに爆走している兎は、急ブレーキもかけれずに、俺の真上を跳ぶ。
…ッぶねぇ! ギリッギリで足裏に隠された刃で切り刻まれかけた!
避けられてよかったぜ! マジで!
「…ッへ!」
お疲れ! お前はもう死んでいるんだよ!
ズドォォォォォオオオオン!!
まずは追尾してきた牙ミサイルに兎が直撃する。
そこで怯んだところにぃ…
ドドドドドドォン!!
無数の砲弾。あの猿が俺に向かって投げた砲弾は兎に直撃する。
それに追い打ちをかけるかのように…
ドギャァァァン!!!
海から上半身が出ている鹿の腕に叩き潰される。
[ハレスを討伐しました!]
[第1戦艦 安芸 攻略率2/5]
「っしゃオラァ! どうだ銃刀法違反兎!」
お仲間様にボッコボコにされてんじゃねぇか!
ご愁傷さま! 次は会いたくねぇな!
「次は猿か、鹿かぁ!?」
いや、その前に突進が来る! それをどうにかしねぇと俺が死ぬ!
鼻息荒くして足を地面にザリザリしている。
…そろそろ来るのか…
ッチ! これに頼るしか無いのか!
―ドパガキ―
lv.3
・スワイプ
・アイテムドロワー
・スキップ
―スキップ―
・指定した事象をスキップする
…ほう、面白いじゃねぇか!
ぶっつけ本番でやってみるか!
まず猿の前まで全力疾走だ!
そして、猪の方を向く。
「ほら! コッチ来い! Jアラートメーカー!」
猪がこちらを向いて、突撃の姿勢を取る。
「…来い! 【スキップ】!」
タタンっ
ドゴォォォォォォン!
背後で何かが衝突した爆音が鳴り響く。
っしゃオラァ! どうだガー◯中将! 思い知ったか!
[テナゲザルを討伐しました!]
[第1戦艦 安芸 攻略率3/5]
「…っとぉ… 魔力消費がえげつないな…」
体感、7割ってところか。
…次はねぇな…
ドドドドドドォン!!
「っぶねぇ!」
猿の前にいたから、背後から投げられていたのが今更になって押し寄せてきた。
ギリッギリすぎる…
…ってかあいつの名前テナゲザル… ひどい名前だ。
名付け親誰だよマジ。
…とまぁ、なんとかなってよかった。
失敗すれば死んでいた…
残りは猪鹿か。
…どう倒すべきか。
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