表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/19

8

モニタールームにいるある男がいた。

モニターに映し出されているものを見ている。

「ふふふ・・・計画どおりだ」

その男はそうつぶやいた。

「今度こそ・・・今度こそサンプルが手に入るぞ!がはっ!がはははは!!!!」

そして笑っていた。



「わぁっ!!!」

岳は飛び起きた。

・・・。マネキンになってない?

「どうなってんだ・・・」

どうやらまた夢らしい。

身体が軽い。

岳ははっとなって右腕を見た。

あの十字架の模様がない・・・

「こんどこそ助かったのか?」

そうつぶやいた。

周りを見渡してみる。

いつもと同じ自分の部屋。何一つ変わらない。

その時下の階から声が聞こえてきた。

「岳ちゃんおきなさーい」

母の声だった。

「おきてるよー」

「じゃあ下りてきなさい」

「はーい」

いつもと全く変わらなかった。





時代以外。

「今日から学校でしょ?」

は?何言ってるんだ。

「もう中学2年生なんだから自分で起きなさい」

???

ますますわけがわからなくなった。

「中学2年生?」

そういいながら階段から降りた。

「なに寝ぼけているの、あたりまえじゃない」

「えっ?」

「ほらほらはやく朝食食べなさい」

「は、はい・・・」

まったく分からなかった。

とりあえず岳は朝食を済ませた。


「ねえ母さん」

「なに?」

母は洗濯物を干しながら言った。

「いやなんでもない」

言えなかった。言ったらまた夢みたいなことになりそうだからだ。

もうさんざんだった。

たとえ夢でもだ。

あんな恐怖2度と味わいたくなんてなかった。

岳は中学校に行く準備をしていた。

10年前がよみがえってくる。

「これも夢なのか?」

つい疑問に思ってることを誰も聞いていないのに口に出してしまった。

元の時代にもどりたい  岳の頭の中でそういう願いが芽生えてきた。

中学校に行くには確か自転車で10分ぐらい走らせたところにある。

「いってきまーす」

「いってらっしゃい」

母はやさしい声でそう言った。

自転車を走らせながら岳は考えていた。

そして結果的にこんなことを考えていた。

俺はタイムスリップしたんだ・・・、と。

そう考えているとすぐに中学校についた。

ここはZ市立中学校だ。

今日は4月3日、始業式だ。

ここの時代では。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ