↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/11

私の中の続いていく世界

  街がイルミネーションに包まれ、どこへ行ってもクリスマスムードに包まれる季節になった。我がカフェ木漏れ日も例外ではなく、外も中もクリスマス一色です。

  飾りつけはとても楽しいのだけどね、那岐くんに手伝ってもらったからかなり助かりました。でも那岐くんは受験生なのに勉強しなくていいのかと思ったんだけど、気分転換と言われれば好きに過ごしてもらったけどね。



 

  「秋奈、迎えに来た」

  カランと扉が開く音がするとそこにいたのは、私の恋人兼婚約者の悠斗くん。

  「ありがとう、今片付けるから待ってて。寒かったでしょ、珈琲のむ?」

  制服の上にコートを着込んで、見る限りは高校生には見えない。

 甘めのルックスが、さらに甘ったるくなるようになったそうで、春奈に言わせると、ゲロ甘な悠斗って言っている。

  「ありがとう、でもいいよ。帰ってゆっくり、しよ」

  微笑まれると未だに顔を赤くしてしまう。

  「う、うん」

  凄く心臓がどきどきしているのが分かる。年下なのに、私より年下なのに余裕がありそうでなんかずるい。

  「マスター、お先です」

  「はいお疲れさま。また明日」

  帰り際にマスターに声を掛ける。今は居酒屋の掛け持ちを止めて

 、ここの喫茶店のみで生計を経ててる。春奈もアルバイトで自分でお小遣いを稼ぐようになり私も無理をしないでほしと言ってきたの。可愛く春奈に無理はさせたくなかったのだけど、大和くんと社会勉強だと言って楽しんでいるようだ。


  外に出ると、そっと悠斗くんが右手を握ってくる。そう、恥ずかしいのだけど恋人繋ぎだ。繋いだ手から私の緊張や汗が伝わってしまうのかと不安なのだけど、好きな人と触れたい気持ちは私にもある。なにより、悠斗くんが幸せそうに微笑むだけで、もうメロメロです。

  「秋奈、指環してる?」

  「仕事中はしてない、だって汚したくないし」

  せっかく、悠斗くんにもらったのだから仕事中は身に付けてない。汚したくないし、無くしたくないし。

  「シルバーリングだからちゃんと付けて。秋奈は俺のって主張したい」

  「わ、わかったけど。ネックレスとして付けてちゃ」

  「ダメ。まだ右手でいいけど」

  「はい、気をつけます」

  こんなたわいもない言葉を紡ぐのが本当に嬉しい。半年前には考えられなかった今だから。

  手を繋いで歩いているのも信じられない。でも、会話がなくても幸せにだってこと最近知った。


  「悠斗くん、送ってくれてありがとう。部屋に上がっていく?」

  「春奈は?」

  「今日は大和くんとバイト、夕飯はいらないって言ってたから」

  春奈のバイト先でまかない料理が出るらしく、夕飯が浮くって嬉しそうに言ってたしね。おねぇちゃん淋しいけど。

  「あと、2時間くらい。か」

  「えっ何か言った」

  「いや、なんでもない。お邪魔します」

  私は先にリビングに暖房を付けてから、自分の部屋に入りコートを脱ぐとリビングへと向かう。ちょうど悠斗くんもコートを脱いでソファでくつろいでいるところだった。

  「おいで」

  私に手を伸ばす。なんでいちいち仕草が色っぽいんだろうか。

  悠斗くんの手を掴もうとしたけれど、気がつけばソファに押し倒されていた。

  目と鼻の先に、悠斗くんの綺麗な顔がある。息が顔にかかるくらいに悠斗くんとの距離が近い。

  私の手は悠斗くんの左手に捕まれているし、私の足の間に悠斗くんの体差し込まれた。完全にソファ縫い付けられていて動けません。そして、悠斗くんの右手は私のあごをつかんでいる。

  視線が交差するけれど、恥ずかしくて顔を横にしようにも直ぐに悠斗くんに上を向かされて、また視線が交差する。

  悠斗くんの目が優しくて嬉しそうにしている中、私の姿が目に映り、恥ずかしすぎて逃げたいです。

  「キス、してもいい?」

  思わず目を閉じちゃった。だって、どうしたら良いのか分からないもの。

  チュっと頬っぺたにぬくもりを感じ、うっすら目を開けるとそこには悠斗くんのドアップが。

  「んー!!!」

  はい、今度は口にキスされました。目を開けていられなくて直ぐに閉じる。

  「秋奈、口あけて」

  開けるって、口を開けるって。どれくらい?大きくじゃないよね、軽くでいいのかな。

  「ん、いいこ」

  上の唇を舐められたかと思ったら、舌が。そう舌がっ。

  「くふっ、ん。はっぁ、はぁ……はん」

  自分の声が、聞きたくない。でも、耳に塞げないし。目を開けられないし。息出来ないし、助けてっ。

  「秋奈、鼻で息して」

  いやーっ。なんでこんなに、キスするの。確かに息苦しさは軽減されたけど。でも、なんかピチャピチャと音が聞こえる。

  「ん、んっ。はぁん……んーっ」

  もう、ドキドキして。とろけちゃいそう、それにキスって気持ちいい。

  「可愛い、秋奈。好きだよ」

  きゅんきゅんします。どきどきする。心臓の高なり感は半端じゃない。でも、私も好きって言いたい。

  「ゆ、悠斗。くん」

  「なぁに、秋奈」

  悠斗くんから、降り続けるキスに終わりが見えない。下唇を舐められて。舌を吸われて、息も絶え絶えに。

  「好きっ。ゆう……と、くんが。好き……です」


  今、何時だろう。気がつけば悠斗くんにお姫さま抱っこされて自分の部屋に移動していた。

  「俺はそろそろ帰るから」

  今度はおでこにキスが落ちてくるのを感じたけど、そこから先の記憶がない。

  気がつけば朝になっていたなんて。そして、春奈に絆創膏を渡される。ニヤニヤした顔で、首もとを指されたときは泣きそうになった。

私の世界は幸福で続いていくはず、です。これからも春奈と悠斗くんとともに。




 



 

これにて完結です。

長編の完結までは初めてでしたが、たどりつけてほっとしています。

また、誤字脱字など読みにくい点もあったかもしれませんが、最後まで読んで下さってありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。