表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

第1話「死亡フラグ構築(序)」


高校1年の春、人によっては人生で一番輝けるこの時期に

1人、絶望を抱え、希望の潰えたような顔をして寿命をすり減らす学生がいた


たまたま中学の時に出会った女の子に一目惚れし、その子と同じ高校を受験した結果、見事に落ち、滑り止めの高校にも合格できなかったのである


――――その結果、少年 「風間(かざま) (りょう)」は

見事な堕落人生を送っていた


―――――――――――――――――――――


―――――――――――――――――


―――――――――――――

――――――――――

――――――


――――ハッ!!


見慣れたベッドの上で彼は目を覚ました

普段は夢なんて見てもあまり覚えていないタイプのはずなのだが

今回ばかりは違った

とてもこの夜のものとは思えない恐ろしい夢を見てしまったのだ

転んだ時のあの鈍い痛み、あの時に感じ、染み付いた恐怖が

今も鮮明に思い出せる


「はぁ……はぁ……はぁ…………!?」


起き上がり、自分の手を胸に当て落ち着こうとするが

まだ、心臓の鼓動が落ち着かない……

あの夢で見たのは、ごく一般の高校生には到底理解しがたい光景であったからだろう


「…………ふぅ、」


少し時間をかけゆっくりと心を落ちつかせて、やっと現状を理解しにかかる


「確か……ソフトの山を消化してて……寝落ちしたのか

じゃあ、俺はなんでベッドに……」


いつの間にか溜まっていた積みゲーと向き合いながら思い返す

多少の違和感を覚えたが、寝ぼけていて記憶違いをしているのだと思う

状況を整理しながらだんだん心が落ち着いてきた

だが、途端に現実に引き戻され嫌な出来事まで思い出してしまった


「っはぁあぁぁぁぁぁぁぁ……」


自分でもかなり大きめのため息が出たと思う

ため息をすると幸運が逃げるとよく言うが、

もはや幸運の影もない自分にはもはや関係ない事である


……ふと、顔を上げベッド脇の時計を見る


「2時30分か…」


時間を時計で確認しつつ眼の前にあるテレビとゲームの電源をとりあえずとなれた手つきでつける

準備が終わると寝る前まで進めていたゲームを起動した


何事もなくゲームは起動したが、その直後、急にノイズが入る


「ん?」


壊れたのかと思い、一度電源を切り、入れ直す


――――プツッ…………


少なからず嫌な予感がしたが、電源を何回も消しては点けてみる


だが、壊れてしまったのか一瞬映ったあとテレビ画面そのものが映らなくなってしまった


「んなっ!?…………はぁあぁぁぁぁぁぁぁあ、あぁぁぁぁ……」


さっきとも引けにならない大きなため息がもう一度出てしまった

こうなってしまうともうやることもなくなってしまう……


諦めてもう一度寝ることにしたが、さっきの夢のこともあり中々寝付けない


寝付けるまで少し目をつぶって考え事をすることにした


「そういえば…………」


少し前に凄くハマっていたアニメがあったことを思い出す……

と、言っても内容はかなり最初の部分の記憶しか残っていなかったが


ジャンルは…………


「確か、異世界転生……か」


「はぁぁ……」


そのジャンルを思い出してまた、思わずため息が出てしまう


「異世界で生活か…………まぁ、そんなこと現実じゃありえないな……」


そこまで考えた所で急に考えるのをやめた

時計の針はもう既に3時30分を指していた


「ちょっと……水……」


寝落ちをしたせいなのか、喉がカラカラだった

とりあえず今は何か飲み物が飲みたい


「よいしょ……っと……」


ダルそうに立ち上がり何とか暗い部屋の中を壁伝いに歩く

夜明け前の外の明かりが差し込んで、なんとか部屋の中は確認できる明るさだ


自分の部屋のドアを開け、久しぶりに自分の部屋の外を見回し確認する


「暗い……」


まだ誰も起きていないようだ、少し安心して歩みを進める……

と、その時…………


「うぉっ!?」


間抜けな声を出してバランスを崩す

そして、瞬時に悟った


風間 涼の部屋は2階だったことを思い出したのだ


「ぬわあぁぁぁぁぁぁ!?」


急な階段で躓いたため、目前に床が迫ってくる


グキィッ!!


鈍い音が廊下に響く

打ちどころが悪かったのか「風間 涼」の意識はそこで途絶えてしまった…………


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ