第77話 緊急配信!【ピューマンたちの宴に潜入だニャ!】
『ふむ? オババの水晶玉のようなものか。構わんぞ。』
「ありがとうございます!」
ガズルさんから宴の様子を少しだけ配信しても良いというお許しをいただけた! 突発的ではあるがせっかくの機会だし、配信してみようと思う。
だって、ピューマンの料理と音楽なんて、誰も見たことがないだろうし! ピューマンにはピューマンの文化があるんだってことを知ってもらえたら、モンスターを好きになってくれる人がもっと増えるかもしれない。
「よーし、配信するぞっ!」
○
【配信開始】
「こんごろー! モンスター解説系配信者のモンゴローです! 今緊急で動画を回しております! さて、突然ですが私は今、ピューマンの宴に参加させてもらっています!!」
:こんごろー
:なんて???
:開幕情報量が多すぎる
:すげえ
:めっちゃピューマンいる
:後ろのはでっかいたき火?
:なんの音? 太鼓?
:なんじゃこりゃ!?
「せっかくの機会なので今回は、ピューマンに伝わる伝統的な料理や、彼らの音楽について紹介させてもらおうと思います! 撮影許可はしっかりといただいておりますので、ご安心ください!」
:ほぉ
:なんかもうすごいな
:もはやモンスターとは思えない
:めちゃくちゃ馴染んでて草
:ギルドから撮影許可もらったんか?
「いえ、撮影許可は村長のガズルさん、ああ、黒い疾風のガズルさんからいただいてます! あ、ほらあそこにいらっしゃいます! ガズルさ~ん!」
『ガァウッ!(楽しんでるか~!!)』
「楽しんでまーす!」
:ファッ!?
:ちょっと待てぃ!
:すげえフランクで草
:ぱっと見隻眼だしくそ怖いけど、ギャップがすごい
:まぁ、クーガー氏の親父だもんなぁ
:クーガー氏そっくりやんけ
:もうピューマンをモンスターとして見れねえよ
:でも探索者殺してるんだろ?
:人殺しのモンスターの群れでよくこんなことできるな
:パステル☆ナイツの言うとおり、もっと配慮しろよ
:誰に配慮すんだよタコ
「ではでは早速ですが、彼らの料理を紹介してもらおうと思います! さてブチさん、この料理はなんでしょうか? お肉の串焼きと、シチューのようなものみたいですが!」
『ガゥガル、ガルルガウ!(この串焼き肉はワイルドホーンの串焼きだ。こっちはスプリントモニターの煮込み料理。どちらも集落周辺で採取できる香草を用いて風味付けしてある。あたしが特に好きな料理だ!)』
「ほほう、ワイルドホーンの串焼きとスプリントモニターの煮込み料理ですか! では早速、いただきます!」
:普通に美味そう
:急な飯テロ展開
:ブチさんかわいい
:ブチ柄だからブチさん?
:モンスター食うのかよ
:前回食ったの、噛みつきイナゴの干物だぞ
:急激な進歩で草
:で、味は?
「うまいっ! 串焼きは口の中にワイルドホーンと香草の風味が、煮込み料理は口の中にスプリントモニターと香草の風味が広がって、美味しいです!」
:こ れ は ひ ど い
:ひっでえ食レポ
:語彙力皆無
:もっとこう、あるだろう!?
:具体的に言え具体的に
:こいつに食レポを期待した俺がバカだった
:言ってることまったく同じで草
:口の中に○○の風味が広がって、美味しい
:モンゴロー食レポ構文
:ブチさんも微妙な顔してるぞ
「う、うるさいですね! 次行きますよ次! こちらの白い飲み物はなんでしょうか? かなり濃厚で、どろっとしています!」
『ガルグルガルル!(これはカルモルアントのジュースだ! 成虫、サナギ、幼虫をすりつぶしてまぜて、水を加えて煮詰めている。甘くて美味しいぞ~!)』
「へぇー! カルモルアントのジュースですか! 甘くて美味しいそうなので、デザートみたいな感じですね! では、いただきますっ!」
:ひえっ
:マジかよ
:あの巨大アリ?
:昼に配信してたアリかよ
:そんなもんよく飲めるな
:きも
:見たくない
:吐きそう
:見たくないならブラウザバックしろや
:で、味は?
「うまい! カルモルアントの風味が…え、えっと、甘酒! クリームっぽい甘酒に、若干プリンのような風味がします。これ、めちゃくちゃ美味しいですよ!」
:やりゃあできんじゃん
:一瞬構文出かけてたけどな
:構文キャンセルで草
:踏みとどまって草
:そんなに甘いのか
:虫感ないし、なんも言われなければおいしそう
:ちょっと飲んでみたさある
:マジできもい
:吐きそう
:見たくない
:じゃあなんで見てるんだって
:バカかな?
:ゴブリン以下の知能
「うん? さっきから少しコメント欄が荒れちゃってるかな。苦手な方はブラウザバックをお願いします。概要及び通知欄に記載の通り、モンスターが苦手な方は視聴をおすすめしておりません。本チャンネルの運営についてはギルドにも確認を取った上で行っております。探索者は自己責任が原則です。これはその配信を視聴される方も同様の認識です。ご理解のほど、よろしくお願いします。」
:急に真面目
:緩急がえぐすぎる
:風邪引きそう
:正論パンチ
:目が笑ってない
:大人な対応
ドン、ドン、ドンドコドンドコ
フィフィッ! ヒューフィフィッ!
「おっと、演奏が盛り上がってきました! 見てください、ピューマンの皆さんは口笛で歌うんですね! この口笛は狩りの際にも頻繁に行われていて、音色だけでコミュニケーションを取れるほどなんです! 様々な生き物の鳴き声に似せた口笛でコミュニケーションを行うことで、獲物に逃げられないようにしているんですね。」
:はえ~
:すごいな
:そういう部族、人間にもいそうだけどな
:モンゴローの配信でピューマンたちを見てると、彼らと人間の違いが分からなくなってくるな
:これも富士ダンジョンの不思議だよな
:知的種族とか言われてるけど、これほどとは思わなかった
:歴史的価値あるだろこれ
:俺たちは今、歴史的瞬間に立ち会っているのかもしれない
『ガルゥゴロゴロホニャ~ッ!(もんごろ~、こんなところで何をしてるんだにゃあ~! こっちで我らと踊るのだぁ~!)』
『ガルグルグルゴロォニャア!(そうらぞ、もんごろー! おぬしはもはや、ワシら一族の友、いや、ふぁみりーなのだからなぁ!)』
「ちょ、クーガーにガズルさん、って酒臭っ! そういえばカルモルアントはお酒にもなるって聞いてたな。あーもう分かりましたよ! 行きますよ~? フィーフィッ! ヒュッヒュッ!」
:酔っ払いども
:かわいいなこいつら
:ごろごろ言っててあかん
:ニャア言うた
:でかい猫やんけ
:ピューマンってどうやったらテイムできますかお願いします私は今冷静さを欠こうとしています
:お前劣化ネキだろ
:テイマーダブルキャスターケモナー喪女とか終わってんな
:○しますよ?
:殺されたくない
:いいえ、○の中身は「愛」です
:もっと怖かった
:ごめんなさい
:許してください
:しれっとモンゴローも口笛コミュニケーションできるのやめてね
:ヒュッヒュッ! じゃないのよ
「あーもうもみくちゃだ! あれ、おいもちゃんのケースどこやったっけ!? ちょっともうしっちゃかめっちゃかなので、配信はこの辺りで終了したいと思います! 以上、モンゴローが」
『ガルルゥゴロゴロッ!(クーガーもいるぞっ!)』
『ガルルゥグルルニャー!(ワシもおるぞー!!)』
『グルゥフンスッ!(ブチもーっ!!)』
『ガウゥフスッ!(オババもおるでな!!)』
「あーもう酔っ払い共!! じゃあねばいばーーーーい!!!」
:あーもうめちゃくちゃだよ
:ばいばーい
:まて最後に一番気になるピューマン出てきたぞ
:なんだあの杖持ったピューマン
:最後の最後に強烈なのカットインしてきて草
:ほんまにかわいいなこいつら
:賑やかだなぁ
:カオスすぎる
:乙やでー
:待ってください彼らのテイム方法を
視聴者数:8,249人
作者のおしり炒飯と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
面白ければぜひ、リアクションと評価いただけると嬉しいです。
また、本作カクヨム様にて、先行公開しております。
続きが気になりましたら、ぜひ下記よりご覧ください。
https://kakuyomu.jp/works/822139844400383614




