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第40話 クラス分け

 私たちは舞台を下りて、お母様たちと合流した。


「おかえりなさい、リリス。」


「さすがリリスだね。みんな感動していたよ。」


お母様とお父様に褒められ、頭をなでられる。

ラヴィエンヌは――


「まだまだ魔力制御が甘いぞ!」


「まあまあ・・・。」


「あんたは黙ってな!」


「・・・うるさい。」


既視感のある光景が繰り広げられていた。

そんな時、広場にいた人々が動き始める。

教官が指示を出し、誘導を始めたようだ。


「行きましょうか、リリス。」


私はこくりと頷き、ラヴィエンヌを振り返る。


「ラヴィエンヌ、行こう。」


「わかった。」


私たちは自然と横に並び、人の流れに乗って歩き始めた。





 試験の時にも使った訓練場。

そこには5枚の大きな紙が張り出されていた。

大勢の人々がその紙を見て歓声を上げたり、逆に肩を落としたりしている。


右側からS、A、B、C、Dと書かれている。

私は一番手前にあるSクラスと書かれた紙に視線を向けた。

そこには、私とラヴィエンヌの名前が並んでいた。


「ま、当然か。主席と次席らしいし。」


「そうね。」


私は相槌をうち、もう一度、自分の名前を見上げる。

これから、学校生活が始まるのだ。

いつも通りの無表情。

しかし、私は、心臓がドクン、と脈打つのを感じたのだった。



 そんな時、トンッと後ろから軽い衝撃を受ける。


「リリスとラヴィエンヌ!久しぶり、久しぶり!」


「久しぶりー。」


背中にずっしりとした重さを感じる。


「リュシエンヌとエリーヌね。」


「正解、正解!」


リュシエンヌの楽しげな声が背中から聞こえる。

ラヴィエンヌの方を見ると、彼女はエリーヌに飛び乗られていた。


「2人とも、待ってくださいー!」


さらに、背後から聞き覚えのある声が響いた。


「マルグリットか。」


ラヴィエンヌはエリーヌをおんぶするように支え、振り返る。

リリスも同様にマルグリットを振り返った。


「お久しぶりです!お二人とも、入学式のあれ、すごい魔法でした!」


マルグリットは琥珀色の瞳をキラキラと輝かせる。

ラヴィエンヌは苦笑しながらそれに答えた。


「まだまだやれたけどね。」


「何の打ち合わせもなかったのだもの。仕方ないでしょう。」


「えぇっ!?何にも打ち合わせしてなかったんですか!?」


マルグリットが目を丸くする。

リュシエンヌがグイっと身を乗り出した。


「きらきらしてたよ!」


「息もぴったりだったよー。」


エリーヌがのんびりとした声で付け足した。

リュシエンヌがさらに身を乗り出す。

私は彼女が落ちないように軽く支えた。


「それにそれに!2人は主席と次席なんでしょ!?」


「みんなSクラスー。」


2人の嬉しそうな声を背中越しに聞きながら、リリスはクラス分けの紙を再び見上げた。

そこには確かに、3人の名前が書かれている。


「そうですね。これからもよろしくお願いします。」


マルグリットが笑みを浮かべていったちょうどその時、訓練場に声が響いた。


「保護者の皆様は大講堂へ移動をお願いします。生徒の皆さんは、各クラスに移動してください。場所は――」


Sクラスは第1校舎の3階だ。

リュシエンヌが足をぶらぶらとさせたので、かがんでおろす。

エリーヌもラヴィエンヌにおろされ、2人はとことこと駆けだした。


「早く早く!」


「おいてくよー。」


「2人とも、迷子になっちゃいますよ!」


楽し気にかけていく双子と慌ててそれを追いかけるマルグリット。

私は彼女らをどこかぼんやりと眺めていた。


「ほら、リリス。」


そんな時、目の前に手が差し出される。

私が横を向くと、ラヴィエンヌの深紅の瞳と目が合った。

こくり、と頷き、彼女の手を取ると、私たちは移動を始めた。

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