見た目が変わっていても・・・・・・変わらないもの!!
私は座り込んだワンちゃんの傍に駆け寄った。
「大丈夫? ほら、また鼻から血が出てる」
「……」
ワンちゃんがその血を黙って袖で拭おうとする。
「あ、待って!」
私がそれを引き留めて、ポケットからハンカチを出し、屈んでその血を拭ってあげる。
「なっ……ふん」
「もう、そんな風に鼻で笑ったら、また血がでちゃうでしょ?」
「るっせぇよ……」
ワンちゃんはふてくされたように言う。
「もう、心配したんだからね」
「心配、してもらわなくたって……」
「幼馴染だもん。心配するよ、当然」
私がそう言って、鼻からハンカチを離すと、ぷいっとそっぽを向いてしまった。
なんだか、昔と立場が逆転したみたい。昔はやんちゃだった私が、落ち着いていたワンちゃんにいろいろとお世話になってたけど、今はワンちゃんがやんちゃになって、そんな彼を私が世話してあげている。
でも……助けてくれるのは、昔から変わらない。ずっと昔から変わらない、やっぱり、私の王子様。
「ありがとう」
「……礼なんて、いい」
ワンちゃんが立ち上がる。ちょっとだけ、心なしか顔が赤く見える。
「もしかして、照れてる?」
「照れてねぇ!!」
照れ隠しみたいにそういうワンちゃん。なんだか、昔は昔で、細身の可愛らしいワンちゃんだったけど、今は今で……。
「可愛いなぁ、ワンちゃん」
ぴたっ、とワンちゃんの表情が硬くなった。
…………あっ、私、また地雷を……。
「なぁ、そう呼ぶなって、言ったよなぁ……」
がしり、と頭を片手で捕まれる。ぎろり、と私を見下ろす顔は……
ちっとも、可愛くなんかない!!! っていうか、めっちゃ怖いぃいいいいいい!!!!
「ご、ごめんなさああああああああああい!!!!」
ああああ、今度こそ、嫌われちゃったかも……。やっぱり、前途多難だぁ……。
ども、作者です。短いので、かつ二章の準備が予定より早く済みそうなので定期外投稿。一章の終わりです。ここまで見てくれた方ありがとうございました。良かったら、続きも見てね。




