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No.42 最後の審判
倉庫で色あせたツリーと樹脂製のフライドチキンを見つけた。この世界で俺一人とスズメだけが生きている。ともあれクリスマスぐらいは祝おう。俺たちは水を分け合って飲む。亡き家族や友人を思って胸を痛める。俺はうろ覚えの聖歌を低い声で謡う。サイレントナなイト、ふぉりーなナいと。
地響きがした。すぐに轟音、爆音になった。もう来たか。俺はスズメを操作し外部受信をオンにする。クエストクリアで貯めこんだ肉を出して大急ぎで喰らう。そして銃を装填、震度七級の揺れを制御しつつ迎撃。スズメの目をドアサイズに拡大し敵を映す。クリスマスは終わった。敵は皆殺しだ。あちらも俺を殺すことで、ステージがクリアされるので必死だ。無我夢中で動いていると、ファンファーレが鳴り一瞬静寂になった。次に俺の周囲に花が舞った。スズメを見ると鷹になっている。俺のシャツも戦闘服になった。レベルアップした。やれやれだ。次の敵はなんだろう。




