表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「あなたのことはもう忘れることにします。 探さないでください」〜 お飾りの妻だなんてまっぴらごめんです!  作者: 友坂 悠


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/97

ラギレス。

 美味しいお食事をいただいて、次はお風呂。

 ミーシャは一緒に入るつもりかな? あたしにくっついてくる。

 ノワのマクギリウス様は、ギディオン様と一緒?

 ソファーに腰掛けワインを飲むギディオン様のすぐ横にはノワ。

 ギディオン様のことだから、ノワが普通の猫じゃないっていうのはわかってると思うけど、それでも流石に大精霊マクギリウス様その人だなんて気づいたわけじゃないだろう。

 でも。

 色々お話しして、仲良くしてくれるといいな。

 そんなふうに感じていた。


「セリーヌ。わたくしと一緒に入りましょう」


 ニーアお姉様がそうおっしゃって。

 一緒にお風呂に向かって。更衣室? お風呂の隣のお着替えスペースについた時、だった。


「にゃぁ。あたしもどうせなら人間の姿でお風呂に入りたいなぁ」

 と、ミーシャ。


 え?

 いいの? ミーシャ?


「ハルカに、なる?」


「ううん。どうせなら今日はラギレスになろうかな」


「え? ラギレスさん? あたしまだみたことない、よね?」


「ふふふ。そうだね。初めてかも」


「ええ? ミーシャちゃん、人の言葉話せるの?」


 驚いた表情のニーアお姉様。だけど、そのお顔は何か面白いものでも見つけたような、そんな笑みで溢れていた。


「うん。あたし元々人間だったの。今はねこだけど」


「転生者、なの?」


「ふふふ。まあそんなもの。じゃぁ、人間になるね」


 ふわっとミーシャから金色の粒子が溢れる。


 白猫のミーシャから溢れたその金色は、彼女の周囲に繭のようにかたまり、そして。


 ふわっとその繭が弾けた


 黄金の髪、白磁の肌。

 すらっとした手足は細く、とても闘うなんてできないようにも見える、けど。

 切れ長の青い瞳は、その意思の強靭さを表しているようで……。

 凛々しく見えた。


 っていうか、ラギレスさん、ニーアお姉様に、にてる?


「セリーヌ・マギレイス・ラギレス、よ。よろしくね、ニーア」


「え、あ、うん、よろしく、ニーア・カッサンドラ・ベルクマール、よ。ラギレス? それともセリーヌってお呼びすればいいのかしら?」


 やっぱり似てる。背格好も、髪も、瞳も、顔立ちも。

 まるで双子のよう……。


「ふふふ。ラギレスでいいわ。セリーヌじゃ、セリナとかぶるものね」


「そうね。じゃぁラギレスさんね。わたくしはニーアで大丈夫よ。そもそもカッサンドラは帝国皇女が聖女となるときに代々襲名している名前だし、ベルクマールは家名だものね。あなたのラギレスは、家名じゃ、ないわよね?」


「ええ。あたしのラギレスは、あたしのアイデンティティよ。家名で名のるなら、セリーヌ・ヴァインシュタインという名だったわ。マギレイスっていう名前はあなたのカッサンドラに近いかしら。魔道王国マギレイスにちなんでつけられた大賢者の称号よ」


「そうなのね。魔道王国マギレイスの話はわたくしも存じてますわ。ふふふ。ありがとうラギレスさん、おはなししてくれて」


「ラギレス、でいいわ。さんはいらないから。それより、お風呂入りましょう? せっかくここまで来てお預けは悲しいわ」


「そうね。ラギレス。わたくしたち、いいおともだちになれそうね」


「ええ、ニーア。セリナ、さあお風呂に入りましょ」


 ハルカ、ううん、今はラギレス、かぁ。

 ふたりの会話を聞きながら黙ってしまっていたあたしの背中をぽんと押して、お風呂に促すラギレス。


 うん。

 むずかしいことを考えるのはやめ。

 今はお風呂を楽しもうと、二人のあとを追った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あなたがすき、だったから……。
新連載始めました。 氷雨そら先生、キムラましゅろう先生主催、 シークレットベビー企画参加作品だった短編、「あなたが好きだったから」を長編化しました。
お楽しみいただけると幸いです。

電子書籍出版しました!
書報です!!
こちらで連載していた四万字程度の中編(番外追加して現在は五万字くらいになってますが)をプロットに、大幅改稿加筆して10万字ほどの本になりました。 電子書籍レーベルの「ミーティアノベルス」様より、10月9日各種サイトからの配信開始となります。 タイトルは 『お飾り』なんてまっぴらごめんです!! です♪ よろしくお願いします。
友坂悠
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ