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【詩集】雲を見つめながら  作者: 藤原 光希


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10/10

底なし沼

今回もありがとうございます!

【底なし沼】


男が沼で溺れている

沼の底は果て知らず

男は腕を大きく動かして

沼から逃れることを願った


男が動けば動くほど

非情な沼は重たくなった

とうとう喉まで泥が迫って

男は最後に空を見上げた


男は泥を噛み締める

これが人生で最後の味だろう

見上げる空は海のような色だった


男は沼のなかで動きを止めた

視野が泥に埋もれてしまうまで

男は静かに空を見続けていた








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