表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/45

42)ご意見でました

 皆さん。おっちゃんが『任せろ!?』とジェスチャーをして意見という名の『提案』を出してきたんですが、採用していいでしょうか?

 誰か教えてください。

 ほら。おっちゃんを信用しきれていない私じゃ、決定を下せません。ダメですね。

 だって掛かっているのはサツキちゃん一家の安全だもん。下手な行動、ダメ絶対。

 選択を誤る今まで以上の危険を呼び込んじゃうってことでしょう。違ないですよね!

 現在、勝手にサツキちゃんの中に入っちゃって、サツキちゃんの中から出ることも出来ず迷惑を雪だるま式に増やしていくなんてことはしたくない。私だって当然これくらいは考えます。

 ただ、選択できないんですよ。情報が少なすぎます。自分で集めることも出来ないんです。


 一応、いろいろと反省はするけど納得できないと採用できません!

 ので、誰か~。へるぷみぃ? あれ、アッテマスカ。



 ♪~

「ふふふ~ん♪」

 おっちゃんが鼻歌らしきものを口ずさんでいる。ご機嫌だ。

 ・・・・・・幽霊が歌うメロディ。コレってホラーですよね。

 楽しそうだとしても、聞こえた人は恐怖しか感じないのではなかろうか。

 例えはっきり聞こえたって、というかその場合の方が怖いかも――。

 うん。おっちゃん気を付けて。というか、聞こえちゃった人ガンバレ♡

 私は新たなる病院の噂の“誕生”を見た気がした。


 おっちゃんが口ずさむメロディは明るいものだった。ただし曲名は知らない。だって私、記憶喪失なんだもん。いや、記憶があってもその曲を知っているかどうかは別ですけど。

 いつの間にかおっちゃんは何処からか取り出した紙っぽいモノを折っていた。

 折りあがったモノは一見、紙飛行機のように見えます。

 なんか角度を気にするおっちゃんが紙飛行機をチェックしています。

「ふっ」

 とか息??を吹きかけてますがてっ、あれ? 幽霊って息をしていなかったような気が。まぁいいか、だって、おっちゃんだもん。考えるだけ無駄じゃないですか。

 しばらくすると、満足したのか一つ頷いて紙飛行機? にしか見えないモノをおっちゃんは飛ばしました。閉まったままの窓へ。

 うぉ、ぶつかる!? と思ったのもつかの間、紙飛行機は閉まった窓を透け、飛んでいきました。

 白い紙飛行機はまっすぐ空を目指し、すぃっと直線を描き。すぐに消えました。

 すると――『アツコさーん』という響きが大きく振りまかれました。

 周囲八方満遍なく響いてると思います。


 うわ~んと『アツコさーん』と木霊も返ってきました。

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ