17後に響くネゴティエイション
リュークは要求した。
今の不況の元をどうにかすること。それを前提に、
名による身分制度を撤廃すること
「それだけか?」
「あぁ、それだけだ」
リールにしては、リュークの要求は安いものだった。
最終的な目的は同じだが、大した要求をせずに戦力になってくれるという二人。こちらにとって好都合でしかない。
身分制度撤廃は厄介だが、リュークの目的は制度の撤廃であって、皆の意識を変えろと言っている訳ではない。
リュークは制度が無くなれば、あとは時間の流れがどうにかすると考えていた。
「わかった。どちらも要求をのもう」
「ありがとう」
「ではこちらから」
リールが二人に要求したのは2つ。
ことが上手くいったあとの政治は任せること
国王と貿易の首謀者であるバンスを殺すこと
「……どうして殺す必要がある?」
「この後にいてもらっては邪魔だ。それに私たちも国民も絶対に許すことはできない。今回の目的は、バンスと国王を殺すこと。これは以前から私たちの執念として掲げてきたことだ。異論があるならお前たちの要求は受け入れられない」
ゼナルを見ると、じっとリュークを見つめるだけ。
「わかった」
リュークも後々のことを考えてのリールの意見に賛同する気持ちがあった。
それで了承した。
だが本当は。
リュークの中にも国王とバンスが許せないという気持ちが確かにあった。
自身で認めたくはないが、確かにあった。
なにせ、その二人に母を殺されたようなものではないか?
「交渉成立だな。すぐさま行動に移そう」




