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#81 フィオと買い物

 カスミの調味料やレシピが販売されるようになってから3日ほどが経った本日。


 カスミはいつも通り市場に買い物に来ていた。



「ん〜…… 眩しい〜……」



 そんな本日のお供は珍しいことにフィオで、割と朝が早いからか少々眠そうにしながら日差しに文句を言っていた。


 というのも、フィオは最近魔法や魔道具の研究で引きこもっており、研究してる時以外はゴロゴロしてるかご飯を食べるかというなんとも自堕落な生活を送っており、流石に不健康過ぎるということで、他のメンバーからカスミの買い物の付き添いに放り出されたのだ。



「フィオさん、たまには太陽浴びないとダメになっちゃいますよ?」


「太陽嫌い〜…… 程よい暑さなら良いけど、最近暑くなってきたし〜……」



 この世界にも四季の概念は存在していて、この辺りはそろそろ暑くなってくる時期のようで、少し前に比べたら薄着の人が増えてきた。



「まぁでも、多少は運動して汗かいた方が体に良いですし」


「む〜……」


「私で良ければいつでもお散歩付き合いますよ」


「まぁ、カスミちゃんと一緒なら外に出るのもやぶさかではない〜……」



 フィオもなんだかんだでカスミが大好きなので、カスミと一緒なら外に出る面倒さも多少は気にならなくなるようだ。



「ところで、最近はなんの研究してるんですか?」


「カスミちゃんのイメージで着想を得た新しい魔法を考えてる〜……」


「私の、ですか?」


「水を圧縮するとか、光を集めるとか、他にもカスミちゃんは面白いイメージを持ってるから、それを聞いて魔法に転用するの面白い〜……」


「ああ、そういえば時折不思議な質問してきてましたね」



 最近フィオはおもむろに、火を使った何かの光景だったり、風がどんな風に吹いていると思うかといった、なんの脈絡もない質問をしてくることがあり、どうやらその質問に対するカスミの答えを魔法に転用する研究をしていたらしい。



「何か良い魔法とかできました?」


「ん〜、これとか〜……?」



 カスミの質問に答えるように、フィオは手のひらに小さな青い炎を出現させた。



「わっ、熱くないですか?」


「魔法で守ってるから平気〜…… これ、普通の火よりも高温みたいで、既存の火魔法に組み込めればより威力が出せそう〜……」


「そうですね。 青い炎は完全燃焼ってやつらしいですよ」



 カスミも青い炎は普通の炎よりも高温ということしか知らないが、フィオは青い炎の存在を聞いただけで魔法での再現に成功していた。



「他にもこんなのとか〜……」



 さらに、青い炎の研究中に生み出したカラフルな炎をポンポンと体の周りに出現させたりもしてみせた。



「わぁ、凄いですっ」


「カスミちゃんの世界にはカラフルな火を打ち上げる花火っていうのがあるんでしょ〜……?」


「そうですね。 まぁ、花火は炎色反応っていう…… 私もよく知らないんですけど、金属が燃える時の反応を利用してるみたいですよ」


「カスミちゃんの世界は不思議だね〜……」


「魔法の代わりに科学が発展してましたからね。 よく知らない私からしたら、科学も魔法とそんな変わらないくらい高度な技術でした」



 そんな科学に明るくないカスミが知っている基礎中の基礎のような科学知識でも、この世界の者からすれば新発見であり、それを聞いたフィオの研究者魂に火が付いたようだ。



「これからもいろいろ聞かせてね〜……」


「はい。 私の分かる範囲なら」



 その後もフィオとのんびり会話をしつつ、市場で必要なものを色々と買っていくカスミだった。




 *




「疲れた〜……」



 市場での買い物を終え、カスミとフィオはパーティーハウスに帰ってきた。


 すると、フィオは真っ先にリビングのソファにダイブし、ゴロゴロし始めた。



「カスミちゃん、ほぼ毎日こんなことしてるの〜……?」


「はい。 楽しいですよ?」


「まぁ、楽しくはあったけど、毎日は無理〜……」



 カスミが市場に行くと、色んな店を渡り歩いたり、商品を吟味したりするので、大体一時間から二時間くらいは時間がかかる。


 カスミからすれば買い物の時間は娯楽と言って良いくらい楽しいので全く苦ではないのだが、フィオからすると長時間太陽の下歩き回ったりするのはちょっと苦痛だったようだ。



「カスミちゃん、甘いもの食べた〜い……」


「ふふ、分かりました。 疲れた時には欲しくなりますもんね。 今日のおやつは少し手の込んだものを作ります」


「お〜、楽しみ〜……」



 フィオとそんな約束をしつつ、カスミはいつも通り家の掃除や昼食作りをし始めた。


 それを見ていたフィオに働き過ぎじゃないかと言われたのだが、カスミからすれば家の掃除はビフレストの面々が喜んでくれるからやり甲斐があるし、料理はカスミにとっては楽しいことなので、働いている感覚はまるでなかった。


 体力面も日々のトレーニングのおかげでなんの問題もないので、ゴロゴロするフィオを横目にカスミはおやつの時間まで色々と動き回るのであった。

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